米国が今回その威信をかけて絶対に金メダルを取る意気込みで送り込んできたのはバスケットボールの代表チームだ。このチームと比べれば、野球の米国代表チームは学生レベルといってもよい。そのバスケットボールの初日、会場にはブッシュ親子がいた。彼等は中国を相手に前半は緊張気味の自国のドリームチームを不機嫌そうに見ていた。ただカメラは同時にブッシュ親子の真後で目を半開きにして明らかに寝ている老人の姿もとらえた。その老人はキッシンジャーだった。
キッシンジャーが現政権の政策に口を挟んでいるとは思えない。だが考えてみれば彼が政権中枢にいたニクソン以後も世界はこの老人の影響を受けてきた。その彼が今も関係が深いと言われているのが「ネオコン」である。そしてそのネオコンとグルジアのサーカシビリ大統領はソ連崩壊から親密な関係である事は言うまでもない。
そもそもネオコンの主張の全てが濁っていると言うつもりはない。なぜなら民族の分離独立と自由自決主義は民主主義の大枠に入る。ただこの純粋な思想がキッシンジャーに代表される純粋から最も離れた国益策謀の中心グループと交わると、米国の行動パターンは世界に様々な副作用を及ぼす。
振り返ればブッシュ親子は大統領としてのエネルギーの大半がイラクと中東に注がれていた。だが、彼らに纏わりついたネオコンにとってはその理想が世界に拡大する順序において中東もバルカンも大差はないはずだ。そして大統領が交代していっても米国の国益、或いは米国という傘を通して自己利益の増殖を図る人々にとっては、大陸各地で発生する民族自決による摩擦は常にチャンスの芽も含んでいるのである。今回もその絶好の機会が突然やってきた。そして、もしかしたらこれはブッシュの次に政権の重大なテーマとして働く可能性さえある。
ところで、視点では何年も前から次に米国経済が悪化した場合、FEDによる金利調整は効果がなく、予想されるドル安の過程で米国はむしろ世界の混乱を望むだろうと主張してきた。ただそれは一つのパターンを紹介したに過ぎず、私自身も実際にそうなると確信した訳ではない。ただ今回の程度で簡単に弱点を露呈するユーロと、その結果手に負えなかったOILがいとも簡単に鎮火していく市場の本質には改めて驚嘆する。ただ株が上がるのは金余り中で皆がスプレッドのポジションを持っていたからである。基本的にはOILが下がっても住宅の価格は戻らない。よってスプレッド解消のショートカバーが終了すれば、株は自ずと調整過程に戻るだろう。
そういえば80年代にまだ矍鑠としていたキッシンジャーをホテルオークラで何回か見かけた事がある。もしかしたら一昨日、心配そうに母国のチームを見ていた単純なブッシュ親子の後ろで恍惚の様で寝ていた彼は、実は現代の妖怪としての面目躍如の姿だったのかもしれない・・。
このブログは終了しました。 日々のつぶやきはデイオブレコンに、 http://otakizawa.blogspot.com/ 解説はゴゴジャンTakizawa レター 今日の視点 明日の視点に移りました
2008年8月12日火曜日
オリンピックの正しい見方、其の2
こちらでは野球が山場を迎えつつあり、そんな中でアメフトのプレシーズンもスタートした。従って他に見るべきスポーツが沢山ある米国人にとっては、オリンピックへの注目度は日本人の1/3程度だろう。
ただそれでも今年は北京と言う事もあり、また独占中継するNBC並々ならぬ力の入れ様でそれなりの視聴者を呼んでいるはずだ。そんな平均的米国人もあの開会式には驚いた。それは現代のスポーツ中継の第一人者であるボブコスタ氏の開会式中継での驚嘆ぶり(組織力と見事な演出に対して)素直に物語っている・・。
そういえば、ここで何度も紹介したテレビ番組「ソプラノス」の食事のシーンで、主人公のバカ息子が、スパゲッテイーを食べながら、「パスタは中国人が発明したって本当?」と聞くシーンがある。
トニーは何も答えずにそのエピソードは終わる。一般的西欧人はその文明の起源から現代までの発展の流れを「ギリシャ」「ローマ」「大航海時代」「大英帝国」「米国」と考えているとみている。途中発生したイスラムの台頭や一時的だったモンゴルの脅威は禍だったとして無視し、キリスト教の優位性を観念的に信じ込んでいる。
その意味で中国の存在は「トニーのバカ息子」に代表される大半の西欧人にとっては未知だったといえよう。しかし経済的と軍事力の台頭や将来は、地球環境の破壊者として場合によっては西欧文明にとっては必然の禍、悪者に変化していくリスクを感じ始めている。
しかし、西欧が優越感を覚える一方、羅針盤等の航海技術を発明したのは中国だ。実際ガマやコロンブスが航路や新大陸を発見する100年前に明の鄭和は大船団を率いてインドやアフリカまで既に到達している。鄭和はそこで漢民族の文明の優位性を暴力や宗教で押し付ける事なく、現地の文明を尊重し友好関係を結んで帰国した。
NBCは競技の中継の傍ら、食文化の紹介などの興味本位の中継に力を入れている。ならばせっかくなので米国は中国の歴史にもう少し時間を割いて中継した方がよい。それが世界平和と米国の未来の為にも有益であろう・・。
ただそれでも今年は北京と言う事もあり、また独占中継するNBC並々ならぬ力の入れ様でそれなりの視聴者を呼んでいるはずだ。そんな平均的米国人もあの開会式には驚いた。それは現代のスポーツ中継の第一人者であるボブコスタ氏の開会式中継での驚嘆ぶり(組織力と見事な演出に対して)素直に物語っている・・。
そういえば、ここで何度も紹介したテレビ番組「ソプラノス」の食事のシーンで、主人公のバカ息子が、スパゲッテイーを食べながら、「パスタは中国人が発明したって本当?」と聞くシーンがある。
トニーは何も答えずにそのエピソードは終わる。一般的西欧人はその文明の起源から現代までの発展の流れを「ギリシャ」「ローマ」「大航海時代」「大英帝国」「米国」と考えているとみている。途中発生したイスラムの台頭や一時的だったモンゴルの脅威は禍だったとして無視し、キリスト教の優位性を観念的に信じ込んでいる。
その意味で中国の存在は「トニーのバカ息子」に代表される大半の西欧人にとっては未知だったといえよう。しかし経済的と軍事力の台頭や将来は、地球環境の破壊者として場合によっては西欧文明にとっては必然の禍、悪者に変化していくリスクを感じ始めている。
しかし、西欧が優越感を覚える一方、羅針盤等の航海技術を発明したのは中国だ。実際ガマやコロンブスが航路や新大陸を発見する100年前に明の鄭和は大船団を率いてインドやアフリカまで既に到達している。鄭和はそこで漢民族の文明の優位性を暴力や宗教で押し付ける事なく、現地の文明を尊重し友好関係を結んで帰国した。
NBCは競技の中継の傍ら、食文化の紹介などの興味本位の中継に力を入れている。ならばせっかくなので米国は中国の歴史にもう少し時間を割いて中継した方がよい。それが世界平和と米国の未来の為にも有益であろう・・。
2008年8月8日金曜日
オリンピックの正しい見方
表面的には世界はまだ平和で、WTOの破綻は暗雲だが、様々な金融取引上のルールは機能している。よって通貨の価値は経済指標や中央銀行の政策次第で左右されている。そんな中でこのところのドルの優位は米国内の理由というより、それ以外のグローバルスローダウンが原因である事は誰もが知っている。ではこのドル高がそのまま米国の国力優位性を証明するかどうか、経済指標や中央銀行を注視するのもいいが、せっかくなのでオリンピックのメダルで占ってみたい。
報道からは、オリンピックにはそれ程は入れ込んでいない標準的米国人も、静かに金メダルとメダル総数という「国威」には少なからず興味を持っている。ズバリ、彼等の関心は今回はメダル総数で米国が中国に負けるかどうかである。
そもそも近代オリンピックの歴史は1896年のアテネに始まるが、初期の頃は開催国と米国がメダルを競っていた。だが、ヒトラーによる国威向上政策が今回の北京に似ている36年のベルリンでドイツがメダル総数で優勝したのを最後に、戦後のメダル争いは米ソの冷戦をそのまま反映する時代になった。
そして冷戦終結後のバルセロナを境にその時代も終わった。96年 2000年 2004年の3大会は、米国がメダル総数でも優勝を重ねてきた。しかし前回のアテネでは、金メダル数では中国が米国との差を4まで肉薄し、今回は復活したロシアと共に米国を打ち倒す事を狙っている。
米国が勝てばまだまだドルの時代は続き、ドイツが頑張ってしまうとユーロへの流れが戻る。そしてロシアが勝てば、OILに代表される資源本位性がまだまだ大暴れする事を覚悟しなければならないだろう。ただ中国が勝てば個人的にはどうなる解らない。(強いて言えば環境破壊が進む?)ただ解らないという事はより混乱する時代になると考えている・・。
報道からは、オリンピックにはそれ程は入れ込んでいない標準的米国人も、静かに金メダルとメダル総数という「国威」には少なからず興味を持っている。ズバリ、彼等の関心は今回はメダル総数で米国が中国に負けるかどうかである。
そもそも近代オリンピックの歴史は1896年のアテネに始まるが、初期の頃は開催国と米国がメダルを競っていた。だが、ヒトラーによる国威向上政策が今回の北京に似ている36年のベルリンでドイツがメダル総数で優勝したのを最後に、戦後のメダル争いは米ソの冷戦をそのまま反映する時代になった。
そして冷戦終結後のバルセロナを境にその時代も終わった。96年 2000年 2004年の3大会は、米国がメダル総数でも優勝を重ねてきた。しかし前回のアテネでは、金メダル数では中国が米国との差を4まで肉薄し、今回は復活したロシアと共に米国を打ち倒す事を狙っている。
米国が勝てばまだまだドルの時代は続き、ドイツが頑張ってしまうとユーロへの流れが戻る。そしてロシアが勝てば、OILに代表される資源本位性がまだまだ大暴れする事を覚悟しなければならないだろう。ただ中国が勝てば個人的にはどうなる解らない。(強いて言えば環境破壊が進む?)ただ解らないという事はより混乱する時代になると考えている・・。
不祥事とプライド
昔在籍した日系大手証券では2回の不祥事を経験した。会社は大打撃、社長は交代した。2回目の不祥事の際は既に米国法人への駐在員だったが、同時に起こっていた金融再編の大波の中、国内畑ではない新社長は迷わず外資との提携を選択した。
2度目の不祥事で、本流である国内営業出身に社長候補がいなくなった事がその後の自分の人生にも多大な影響を及ぼした。なぜなら、この時点で国内営業出身が再び新社長になっていれば、親密な財閥グループとの関係を無視して外資との提携に突っ走る事はなかったと考えるからだ。
その場合は自分は駐在任期の5年前後で普通に帰任してはずだ。そして今頃はどこかの証券会社の営業店で働きながら、米国の政治経済とは無関係な静かな人生を送っていた想像する。
さて米国でもウォール街は2002年の不祥事に続いて2度目の不祥事に揺れている。これはサブプライムによる資産悪化とは別の角度からの打撃だ。十分な商品説明を怠って販売した債券の買い戻しを余儀なくされたCITI株は下落。また本日は途中まで頑張っていたダウ平均もAIG社(米国の大手保険会社)の格下げ伝わると底が割れた。そして引け後にはメリルが債券の買い戻しを決定。CITIに続いたのである。
CITIとAIGそしてメリル。この3社は米国のサブプライム問題のビッグ3だ。以前ここではなぜこの3社のサブプライムの金額が突出したか、その持論を述べた。復習になるが、この3社は2002年の不祥事で永く君臨した中興の祖ともいえる会長が全員あのスピッザー(元NY州司法長官)によって辞任に追い込まれた。そして混乱の中で急遽後継者を選ばなければならないというパニックに落ちた点が共通していたのである。不祥事では他の金融機関でもトップの交代はあった。ただ長期に渡り絶対的権限を持っていた「老人」が後継者を指名しないままフォースアウトされたのはこの3社だった。
ところで、今回の不祥事が一番響くのは個人的経験からはメリルだとみる。なぜなら本日メリルはCITIに遅れて顧客からの債権買い取りに応じる事を決定したが、CNBCによればその理由はサイン会長の判断ではなく、支店のブロカーによる突き上げが本社に向けてあったからだという。
当然だ。CITIは買い取り応じたが、メリルは応じない・・と言う事態は歩合セールスのメリルのブロカー群には許されない。今回の不祥事がメリルに一番影響与えると考えた背景は、再建の手腕を期待されたサイン会長はどうやらメリルの強さの泥臭いリテールビジネスへの感度が鈍いからだ。
一方サイン氏は40億円を前金で払いGSから大物を雇った。大物はメリルでの職務が自分のイメージと違う場合、支度金の返還なしにいつでも辞められるオプションを貰ったという。こが力を発揮すればよいが、そうならなかった場合の会社の求心力はどうなるのだろうか。
2度目の不祥事で、本流である国内営業出身に社長候補がいなくなった事がその後の自分の人生にも多大な影響を及ぼした。なぜなら、この時点で国内営業出身が再び新社長になっていれば、親密な財閥グループとの関係を無視して外資との提携に突っ走る事はなかったと考えるからだ。
その場合は自分は駐在任期の5年前後で普通に帰任してはずだ。そして今頃はどこかの証券会社の営業店で働きながら、米国の政治経済とは無関係な静かな人生を送っていた想像する。
さて米国でもウォール街は2002年の不祥事に続いて2度目の不祥事に揺れている。これはサブプライムによる資産悪化とは別の角度からの打撃だ。十分な商品説明を怠って販売した債券の買い戻しを余儀なくされたCITI株は下落。また本日は途中まで頑張っていたダウ平均もAIG社(米国の大手保険会社)の格下げ伝わると底が割れた。そして引け後にはメリルが債券の買い戻しを決定。CITIに続いたのである。
CITIとAIGそしてメリル。この3社は米国のサブプライム問題のビッグ3だ。以前ここではなぜこの3社のサブプライムの金額が突出したか、その持論を述べた。復習になるが、この3社は2002年の不祥事で永く君臨した中興の祖ともいえる会長が全員あのスピッザー(元NY州司法長官)によって辞任に追い込まれた。そして混乱の中で急遽後継者を選ばなければならないというパニックに落ちた点が共通していたのである。不祥事では他の金融機関でもトップの交代はあった。ただ長期に渡り絶対的権限を持っていた「老人」が後継者を指名しないままフォースアウトされたのはこの3社だった。
ところで、今回の不祥事が一番響くのは個人的経験からはメリルだとみる。なぜなら本日メリルはCITIに遅れて顧客からの債権買い取りに応じる事を決定したが、CNBCによればその理由はサイン会長の判断ではなく、支店のブロカーによる突き上げが本社に向けてあったからだという。
当然だ。CITIは買い取り応じたが、メリルは応じない・・と言う事態は歩合セールスのメリルのブロカー群には許されない。今回の不祥事がメリルに一番影響与えると考えた背景は、再建の手腕を期待されたサイン会長はどうやらメリルの強さの泥臭いリテールビジネスへの感度が鈍いからだ。
一方サイン氏は40億円を前金で払いGSから大物を雇った。大物はメリルでの職務が自分のイメージと違う場合、支度金の返還なしにいつでも辞められるオプションを貰ったという。こが力を発揮すればよいが、そうならなかった場合の会社の求心力はどうなるのだろうか。
2008年8月6日水曜日
インベスターの胆力
元々この仕事をする上で顧客には自分の考える「インベストター」と「トレーダー」の違いを整理してから接するようにしている。ただ顧客側は期間中のパフォーマンスという競争の中にあり、殆どケースでWバフェットの逸話の様な長期のインベスターの観点は役に立たない。
そして、インベスターとして重要な要素と考える「信念」と「平常心」の維持の心の力において、「この人には絶対に勝てない」と感じた日本人がいる。ただその人は相場の関係者ではない。あの松本サリン事件の河野義行氏だ。そして昨日、彼が看護した奥さんが亡くなった。
重要な要素とは、マスコミも含めて周りが全員敵と言う中で、慌てず、焦らず、淡々と信念を貫く胆力である。無実だったとはいえ、河野さんは冤罪疑惑や愚かな群集心理に取り乱すこともなく、冷静に対処していた。彼が顧客だったら一緒にいい仕事ができるだろう。
そして、インベスターとして重要な要素と考える「信念」と「平常心」の維持の心の力において、「この人には絶対に勝てない」と感じた日本人がいる。ただその人は相場の関係者ではない。あの松本サリン事件の河野義行氏だ。そして昨日、彼が看護した奥さんが亡くなった。
重要な要素とは、マスコミも含めて周りが全員敵と言う中で、慌てず、焦らず、淡々と信念を貫く胆力である。無実だったとはいえ、河野さんは冤罪疑惑や愚かな群集心理に取り乱すこともなく、冷静に対処していた。彼が顧客だったら一緒にいい仕事ができるだろう。
ウォール街のヒロイン
朝からCNBCに例のオッぺンハマーの金融アナリスト、メレデイスホイットニー女史が出演している。そして彼女は、「誰もが想像していないペースでこれから米国の住宅価格は下がる」と、いつもの歯切れのいい分析をしている。
ところで彼女はフォーブスの最新号の表紙になった。理由は、多くのアナリストが楽観論を言っていた昨年、彼女の分析、特にCITIに関しての悲観論が現実になってしまったからだ。そしてこの光景と同じモノが6年前にもあった。
当時はメリルとCITIを中心に、アナリストとインベストバンキング部門の不正/癒着がスピッザー前司法長官によって糾弾されていた。その時、民間アナリストで事前に、WSの巨人と言われたCITIのワイル会長を批判したのがサリークライチェフ女史だ。
当時の彼女は大手に属さす、独立系アナリストとして中立の立場でウォール街を見ていたのである。結果、今のメレデイス女史と同じ様に、フォーブスで正義のヒロインとして特集となった。
その後の展開は有名。ワイル会長は自分を批判した彼女を重役でCITIに迎え入れた。彼女を迎える事で、CITIのクリーンさアピールする戦略に出たのだ。そしてサリーはそのままCITIに入った。だが同社は立ち直るどころか凋落を続けている。
要するに批判する事は簡単、だが傾き始めたタイタニック号を戻す事は至難の業であるという事。当然そんな事はワイル氏が一番知っていたはず。しかしピンチにそんな見せかけの人事で切り抜けようとしたなら、あの時にワイル氏と同時にCITIの命運も終わっていたのかもしれない。
ところで、今タイタニックは米国自身である。ただ3等船室の庶民は本当は何が起こっているのか知らされていない。よって事態が彼等にも明らかになると、船内ではパニックが始まるだろう。そしてそのパニックになった米国人は救済者としてオバマとマケインのどちらかを選ぶ事になる。
その際のマグニチュードがマケインとオバマのどちらに味方するかまだ解らない。だが、どちらがなっても米国は歴史的なコストを払う事なく立ち直る事はないだろう。
ところで彼女はフォーブスの最新号の表紙になった。理由は、多くのアナリストが楽観論を言っていた昨年、彼女の分析、特にCITIに関しての悲観論が現実になってしまったからだ。そしてこの光景と同じモノが6年前にもあった。
当時はメリルとCITIを中心に、アナリストとインベストバンキング部門の不正/癒着がスピッザー前司法長官によって糾弾されていた。その時、民間アナリストで事前に、WSの巨人と言われたCITIのワイル会長を批判したのがサリークライチェフ女史だ。
当時の彼女は大手に属さす、独立系アナリストとして中立の立場でウォール街を見ていたのである。結果、今のメレデイス女史と同じ様に、フォーブスで正義のヒロインとして特集となった。
その後の展開は有名。ワイル会長は自分を批判した彼女を重役でCITIに迎え入れた。彼女を迎える事で、CITIのクリーンさアピールする戦略に出たのだ。そしてサリーはそのままCITIに入った。だが同社は立ち直るどころか凋落を続けている。
要するに批判する事は簡単、だが傾き始めたタイタニック号を戻す事は至難の業であるという事。当然そんな事はワイル氏が一番知っていたはず。しかしピンチにそんな見せかけの人事で切り抜けようとしたなら、あの時にワイル氏と同時にCITIの命運も終わっていたのかもしれない。
ところで、今タイタニックは米国自身である。ただ3等船室の庶民は本当は何が起こっているのか知らされていない。よって事態が彼等にも明らかになると、船内ではパニックが始まるだろう。そしてそのパニックになった米国人は救済者としてオバマとマケインのどちらかを選ぶ事になる。
その際のマグニチュードがマケインとオバマのどちらに味方するかまだ解らない。だが、どちらがなっても米国は歴史的なコストを払う事なく立ち直る事はないだろう。
2008年8月2日土曜日
マヤの黙示録
本日は「皆既日食」だった。「皆既日食」で思い出すのはメルギブソンが2年前に製作した映画APOCALYPTOである。お勧めする程の秀作ではない。だが、それなりに話題にはなった。
映画は「マヤ文明」を模した中南米の一大文明が、欧米人の襲来で終局を迎える事を暗示して終わる。その暗示が「黙示録」即ちAPOCALYPTOというタイトルだ。
この映画では、マヤ族?に捕らわれた主人公の部族の男達が儀式で次々に首を切り落とされる場面がある。その順番が主人公の青年になった時、突然「皆既日食」が起こる。神秘的な現象を「暗示」と受け止めたマヤの王は、その瞬間に生贄を殺す事を止め、主人公は助かる・・。
この映画が公開された頃からだろうか、欧州の一部や米国では改めてマヤ文明に興味持つ人が増えたという。同時に、マヤが繁栄したとさえる5~10世紀に、彼らが天文学に通じ1年を365.2422日として計算した暦が残っていて、その事実から彼等の特殊な才能に興味を持つ人が増えた。
暦はシーザーがそれまでの太陰暦を、1年が365日の太陽暦に変えた。そして彼の名前を冠したユリウス暦が現行のグレゴリオ暦になったのは1582年の事だ。1582年前後のヨーロッパはまだガリレオが天と地球のどっちが周っているかの議論をしていた時代。
それを考えると、それよりも何百年も前に現行暦と同じに1年を365.2422日と正確に割り出していたとされるマヤ文明は確かに神秘的というより不気味でもある。そしてその不気味なマヤが残した暦が2012年の12月22日前後に終わるという衝撃の事実で、一部の人は人類の未来にも不気味な事を言うようになった。
いずれにしても、2012年まで何とか生きて確かめたい・・。
映画は「マヤ文明」を模した中南米の一大文明が、欧米人の襲来で終局を迎える事を暗示して終わる。その暗示が「黙示録」即ちAPOCALYPTOというタイトルだ。
この映画では、マヤ族?に捕らわれた主人公の部族の男達が儀式で次々に首を切り落とされる場面がある。その順番が主人公の青年になった時、突然「皆既日食」が起こる。神秘的な現象を「暗示」と受け止めたマヤの王は、その瞬間に生贄を殺す事を止め、主人公は助かる・・。
この映画が公開された頃からだろうか、欧州の一部や米国では改めてマヤ文明に興味持つ人が増えたという。同時に、マヤが繁栄したとさえる5~10世紀に、彼らが天文学に通じ1年を365.2422日として計算した暦が残っていて、その事実から彼等の特殊な才能に興味を持つ人が増えた。
暦はシーザーがそれまでの太陰暦を、1年が365日の太陽暦に変えた。そして彼の名前を冠したユリウス暦が現行のグレゴリオ暦になったのは1582年の事だ。1582年前後のヨーロッパはまだガリレオが天と地球のどっちが周っているかの議論をしていた時代。
それを考えると、それよりも何百年も前に現行暦と同じに1年を365.2422日と正確に割り出していたとされるマヤ文明は確かに神秘的というより不気味でもある。そしてその不気味なマヤが残した暦が2012年の12月22日前後に終わるという衝撃の事実で、一部の人は人類の未来にも不気味な事を言うようになった。
いずれにしても、2012年まで何とか生きて確かめたい・・。
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