2008年8月20日水曜日

<今日の視点>五輪候補地、東京辞退の勧め。

前回北京五輪はナチスドイツが威信をかけて開催した36年のベルリン大会に時代背景が似ている事を紹介した。ちなみにベルリン後、40年の開催地に決まっていたのはロンドン。そして44年に決定していたのは東京であった。しかしこの2大会がどうなったかはご存知の通りである。(延期)

グルジアのサーカシビリはコロンビアで学位を取得した後、NYの弁護士事務所で働いた男。よってこのタイプの人間が母国で政治家として実権を握った場合、其の国がどういう状態になるかは日本人にも馴染み深いだろう。結論からするとグルジアと米国の関係上、五輪開催日当日にグルジアによるオセチア侵攻を米国が知らされていないはずがない。また其の関係をロシアが意識していないはずはない。よってここまでは想定された劇である。ただ問題はこの後だ。

そんな中でパキスタンのムシャラフがいなくなる。仮にブッシュ政権に時間が残されていれば、米国はムシャラフ退陣を全力で阻止しただろう。日本のNEWSでは米国は国内で人気のないムシャラフを既に見切っていた様な解説もあった。だがそんな事は断じてない。毒には毒もって制するではないが、あんな国を曲がりなりにもコントロールできる毒はムシャラフしかいない。それは米国が一番知っている。ただ現政権には時間がないのだ。

想定されるパターンの続きを言うと、いずれイスラエルとイランで何か起こり、イランと親密な関係を築いているロシアがそれに絡む。するとグルジアからコソボにかけてのバルカンでも何かあるだろう。ただそれでもそこまでは知略戦略のゲームとしてスマートマネーは準備しているはずだ。ただ問題はパキスタンがアフガニスタンのような魔境になってしまう事。其れは影で世の中を動かす悪いやつらでさえも望んでいない。なぜならアフガンの奥地には金も地位も名誉もいらない赤穂浪士のような恐ろしい連中がいる。そんな世界がパキスタンに広がり、五輪後、緊張から流動化へと向かうはずの中国までも足を取られたらどうなるか。 さすがにそんな事態を最早ゲームとは呼べないだろう。

いずれにしても縁起が悪いので、東京の五輪立候補は辞退する事を石原知事には進言したい。なぜなら北京の後、ロンドンから東京への五輪のバトンは不吉だ。この北京を平和な時代の最後のオリンピックにしない為にも・・。

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