2014年4月15日火曜日

下天のルール

     「資産4000万円でも底をつく 人生90年の備え方」・・・

                    日経WEBより

昔「人間50年」と言った。生物としての命、或いは現役時代を意味したのかもしれない。いずれにしても、ソレより長い部分はおまけだったのだろう。

どこか市場原理の清々しさ。今と昔は、4年で死ぬ太平洋の鮭と、いつまでも生き続ける脂たっぷりの大西洋サーモンの違いを感じる。

そんな中で現代人は長い寿命を前提にするのが正しい人生設計だ。ただそういう人生が本当に幸福かどうかは別。何かにびくびくしながらの長い老後はつらいと思う。

俗に言う幸せな国のランキングと、長寿国のランキングは完全には重なってはいない。(スイスやデンマークはともに上位)

個人的には、未来のためにも、生きている時間をより充実させる割り切りを重視したい。

そんな中で派手な日経の見出し。金融を商売にしている立場では大いに結構。でもこれで、詐欺にあう老人がかえって増える予感がする・・。


同じような感覚で、国家(覇権)の寿命を振り返ってみた。

中国の王朝は長くても250年前後だった・・・、(始皇帝前の東周は除く)

ローマの五賢帝の時代もせいぜい180年・・

スペインがアメリカ大陸を見つけてアルマダで負けるまで100年・・

イギリスでエリザベス女王からビクトリア女王までが200年・・

今の日本人のDNAを決めた?江戸時代が250年・・・

そして今、アメリカの建国から、250年が経とうとしている・・・

(マケドニアやモンゴルは実質一代で終わり・・)


つまり下天の夢幻では、国家は250年程度がピークの寿命になっている。ならしばらくはアメリカの覇権が続くにしても、そろそろ世界が変わろうとしても不思議はない。 

そんな折、NHK日曜討論での北沢元防衛大臣が面白いことを言っていた。集団自衛権の議論の最後「自衛隊員が政治の流れに翻弄されることはあってはならない

凄い発言だ。国家のコマとしてではなく、自衛隊員の個を重視。世界の常識とま逆だ・・



そこで敢えてここから過激なことを言おう。

個人的には、自衛隊員の仕事は、攻めてきた敵を倒すこと。つまり人を殺すことと考えている。
戦後の現実はそうでなかった。ただそれはアメリカの覇権が続いた中でのラッキーな産物だった


北沢さんは地元の人。あの地方のリベラルな特色がよく出ているが、まさしく北沢さんの世代は、戦後の恵まれた環境を生きた代表でもあると思う・・。

その自然豊かでリベラルな環境で育った自分も、アメリカに住んで20年。今はシカゴ郊外の平和な街に住んでいる。

でももし誰かが家に侵入し、家族に危害を加えるなら、押入れの奥にしまってあるマグナム375を躊躇せず撃つ。覚悟は出来ているし、数年に一回は射撃場で訓練もしている・・。

アメリカに住むと言うことはそういうことだ。まず自分で自分たちを守る。当たり前である。


そして覇権国家にも寿命があるなら、今の日本の恵まれた環境もいずれ変わるかもしれない。
その可能性について、テレビでは議論が活発だ。でもどこまで本気なのかわからない。

大衆が、国防より自分の寿命が心配なのは当然。しかし相場や社会にはボラはつきもの。ただ長らくボラ(変動)に遭遇しないと、ヘッジは損、犠牲(死)は悪だと考えてしまう。

そんな中で大衆に嫌われるわけにはいかない政治家は、あまり過激なことは言えない。でも本当は少し過激ぐらいがちょうどいい。

いずれにしても、ヘッジコストや犠牲(死)を忌み嫌う状態は本当は一番危ない。どう思われても、それをずっと主張しなければならないだろう。

それで何も起きないなら、社会も相場も、それはそれで悪いことではない・・






ぬこと)

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