2014年6月18日水曜日

レター抜粋 <FOMCはパンと見世物のために> <二極化への投資、アメリカでの安い買い物>

< FOMCはパンと見世物のために(パンと見世物はユエナリスの「パンとサーカス」から >

http://www.nytimes.com/2014/06/18/upshot/the-economy-may-be-improving-worker-pay-isnt.html

この記事のように、

今の今、民主党の言うように、賃金インフレは無い。
しかし、 共和党の言うように、ソレは必ず起こる。 

ではこのFOMCはどっちのトーンが強いか。両方出るとして、これまでとの変化にマーケットは反応。その初動のあと切り返すと考えるのが妥当。

今の情勢では、イエレンは、利上げ時期が、条件付きで早まる可能性を触れないわけにはいかないだろう。ただし今はその証拠がないことを強調するパターン。結局その先の相場を決めるのは、FOMC以外の要因。

ところで、今日はダルと田中が投げる。

ステロイドがジャブジャブだった時代、ヤンキースは強かった。ところが、今年はアップアップ。田中がいなければどうなっていたか。田中の今日の相手は首位を走るブルージェイズ。一方ダルは本日苦手のアスレチックスだ。アスレチックスは日本のようなスモール野球も得意・・。

今年の野球の特徴は、この両チームのようなチームのケミストリーを大事するところが強い。このトレンドはこれからも続くと思う。既にそれがおきたNBA。

レブロンジェームズを擁し、超一流のタレントの合算で圧倒するマイアミに、40歳近いダンカンががんばって、一流の若手や、外人が健闘したスパーズが勝った。

マイケルジョーダンが途中で引退した1994年と1995年、圧倒的に強いはずだったニューヨーク(ニックス)は、地味だが、チームのケミストリーに勝ったヒューストンロケッツに勝てなかった。
なにやらこの時に似ている。

NBAではこの後ジョーダンが復帰し、シカゴ二度目の3連覇をした後で、2000年代以降は再びタレントの時代へ入った。(コービー シャキールオニール ダンカン、レブロンジェームズへ)

超スーパースターがいない今年のスパーズの勝利は、久しぶりに玄人好みの勝利だと思う。



そもそもアメリカのスポーツDNAは、紳士教育や戦争の訓練が目的の英国型ではなく、格差社会の安定のために「パンと見世物」を重視した、ローマのグラデイエイターに近い。だから最初にビジネスとして発展したのがボクシング。ボクシングをプロモートする才覚で、貧しい野心家やヤクザが金持ちになった。

一方でットボールや野球やバスケットがここまで発展するには、既にビジネスで財を成したオーナーの遊び心と情熱が必要だった。

オーナーはそこそこ儲かっていればよかったが、それが狂乱ビジネスに発展したのは、レーガン以後、アメリカが変わってからだ。そのときから、DNAはマネーと薬に移ったと思う。

それを体で教えてくれたのは昨日亡くなったグエン。彼は薬はやっていなかったとされるが、スリムだった80年代と、90年代以降では別人。58歳は早い・・。






        < アメリカで一番安い買い物 >




Still think America doesn't care about soccer? Watch Twitter exploding into life as the USA score against Ghana

  • Over 174,00 tweets per minute were sent when Clint Dempsey scored in the first minute
  • 4.9 million tweets were sent during the game
  • Match was highest ever rated World Cup game on ESPN





アメリカがイランと強調すれば、それをイスラエルが黙認するはずはない。オイルは要らないので、サウジの反発は無視として、イスラエルが単独行動に出れば中東は更に混迷する・・

昨日の株は、相変わらず現物個別株の出来高が少ない。
ただオイル高で潤うエネルギー関連のETFにはかなりの資金が入った。(ソレに伴う現物株はできている)

イラク問題は、消費関連で売られる株もあれば、上がる株も。VOLAの仕掛けはインデックスの先物なので、全体としては下落・・。インデックスは、SP500で1918~1915をやらなければ次の新高値更新はないだろう。

一方金利では、ラガードとイエレンはやさしい女性的観点で意気投合している雰囲気。ところが、同じ女性でも、GSのAコーエンは、「テーパーが終わる前に利上げが始まる」と、タカ派男性的なコメント。どこかでVOLAを求める今のウォール街の心情を代弁している。

ところで、ワールドカップではやっぱりドイツは強かったが、米国の勝利も劇的だった。これで、2008年以降、劇的に環境が変わり始めたとされるMLSに投資しているP・E・はウハウハだろう。(ジョナサンネルソンなど)

MSLは、1996年に再スタートしたアメリカのプロサッカーリーグ。発足時は10チーム。チームの価値は一律5ミリオンからスタートした。発足から5年、リーグの赤字は250ミリオンまで膨らんだ。

2006年初めてESPNが放映権を払った。それでも2008年の時点でも19チーム中10チームが赤字。選手の平均は8万ドル。チームの価値は平均30ミリオンと言われた。

ところが、どういうわけか2009年から観客が増え始め、昨年2013年は1試合の観客動員数はNBAとNHLを上回った。(17872人)

今はチームは21チームまで増加。それでも平均のチームの価値は100ミリオン前後だと言われる(フォーブス)ベッカムなどの例外を除いて、チーム全体のサラリーCAPは3ミリオン。
これはNBAやMLBと比べれば魅力的だ。

人種差別発言でチームを売る羽目になった、NBAのクリッパースのオーナーのスターリング氏。
クリッパーズは決してトップの人気チームではない。それでも前マイクロソフト社長のバーマー氏は2ビリオンを払う。70年代の終わり、スターリング氏がクリッパーズに払った金額はわずか12ミリオンである・・。

決してトップチームではないNBAのクリッパーズが、30年で12ミリオンから2ビリオンになるなら、
これからも東欧やヒスパニックの移民は増え続け、二極化が進むアメリカのサッカーはどうなるか。リーマンショック以降に急速に人気が出てきた現象にヒントがあると思う。

金持ちが更に金持ちなり、国民が貧しくなっていくと、スポーツの人気も変わる。あのビルクリントンが、なぜアメリカへのワールドカップ招致にあそこまで熱心だったのか、FIFAの投票でアメリカがカタールに破れるまでその理由に注目した人は少ない。

投資は豊かさへ投資するだけではない。残酷だが、貧しさや二極化への投資もある。MLSのチームが、世界最高の価値のレアルマドリッドになることはないだろう。(3.3ビリオン)しかし、今はまだ安い。

日本の年金は、米債や米株より、MLSへ投資した方がよい・・







Seattle Sounders17548.018.2
LA Galaxy17044.07.8
Portland Timbers14139.19.4
Houston Dynamo12532.68.2
Toronto FC12130.94.5
New York Red Bulls11428.1-6.3
Sporting Kansas City10827.75.1
Chicago Fire10224.5-3.2
FC Dallas9724.20.6
Montreal Impact9626.23.4
Philadelphia Union9021.41.1
New England Revolution8917.12.6
Vancouver Whitecaps8623.00.0
Real Salt Lake8523.0-0.1
Colorado Rapids7618.1-2.9
San Jose Earthquakes7515.0-4.5
Columbus Crew7318.6-1.6
DC United7117.7-2.8
Chivas USA

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