2012年11月20日火曜日

政党より適材適所<マネー原理プロから>

 
リンカーンは、南北戦争の国家二分の危機での再選後、副大統領を敵である民主党から選んだ。政党政治の建前より、国家の融和を優先した米国では今日から「リンカーン」が封切りとなる。大統領選が終わった直後、この国はハリウッドの使い方が本当に上手い。

米国から見ていて、大震災後も日本の政治が停滞したのは、二大政党制の幻想に日本が取り付かれたままだったからだと思う。それはまさにバブル後、経済を救うのはグローバルスタンダードだと幻想したのににている。長い目でみれば方向性はあっているかもしれない。だがその前に国が死んでは意味はない。ならばどうするか。
 
そもそも政局とは政党政治のための劇。行政は官僚が運営し法案審議以外は止まる事はない。なら数年に一度、ガス抜きとして「見せ物」を楽しんでもいい。期待し、裏切られ、期待し、裏切られ・・天から見れば、国民を適度にもてあそび、体制(平和)を維持するにはよいシステムだ。ただし経済的に国家存亡の今回、誰が勝っても内閣は適材適所を優先し、必要なら大連立を組むべきだろう。
 
そもそも単一民族国家でまだ中間層が存在する日本が、英米の2大政党制をマネする理由はない。2大政党制は、英国で発祥した時、さらに今の米国でも、基本的に資本家対労働者を代弁している。この格差は「彼らの資本主義」と関係している。一方日本は「会社=家族」の価値観で経済を発展させた。55年体制が長く続いても、革命はおきず、この間国民はテレビで紅白歌合戦や水戸黄門をみていた。ならば今必要なのは2大政党ではなく政治の適材適所。国会全体をみれば優秀もいるはず。無理なら優秀な民間人を登用すべき。無理に党内の論功で大臣を選び、ぼろが出て必要のない政局を呼ぶべきではない。
 
その意味でオバマ政権の新財務長官に注目だ。個人的にガイトナー長官を尊敬しないが、金融危機を引き継いだ彼は、イデオロギーに関係なく、やるべき仕事をした。その背景には懲罰よりも必要性やバランスを優先した外交の専門家のキッシンジャーの教えがあった。結果的に適材適所だった。オバマ政権は同じ観点で次の財務長官も選ぶだろう。いろいろ名前が出ているが、もしかしたら共和党色の強い人を選ぶかもしれない。その方がフィスカルクリフで共和党の妥協が得られる。
 
二大政党制は平和すぎて威厳を失った日本の政治が掲げたグローバルスタンダードの掛け声。だが今国民が望んでいるのは国を引っ張る政治。もし第三次世界大戦が起これば、日本は挙国一致するしかない。人はまだ死んでいないが、新しい経済の大戦は始まっている。政治はオールスターで望むべし・・。
 

訂正とSP200日 

先週の金曜日の「二大政党・・」の中で、CMEはゴールドの証拠金率を引き上げたと書いてしまいましたが、引き下げたの間違い。お詫びします。

文脈は「引き下げ」になっていたと思いますが、

2012-11-20 04:29:39 -

ヘッジファンドのあせり

オバマはアジアにいてフィスカルクリフでテレビに出ることもない。ならば周りのローカルも売るチャンスはなし・・。


2012-11-20 01:00:39 -

休戦と開戦

イスラエルとアラブは決して癒える事のない傷口と瘡蓋のようだ。

2012-11-19 23:20:59 -

二大政党制より適材適所

CMEがゴールドやシルバーの証拠金を引き下げた。選挙前、CMEはオバマ政権の圧力?でオイル価格が上がらないようにしていたが

2012-11-17 00:45:36 -

リンカーン

オバマのスピーチでは売る・・
2012-11-16 04:23:00 - 日記

テキサス独立のブラックスワン

VIXが20を超えず株がここまで下がるのは、VIXがこの事態を把握していないか、あるいは

2012-11-16 00:08:04 -

出回り始めたバーナンケチャート(SP500)

昨日紹介したSP500のチャートが、かなり注目を浴び始めた・・。


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