2013年3月4日月曜日

リメイクの王様

 
あえてリーアムニーソンのバージョン
 
今年公開のハリウッド版忠臣蔵の元になった高倉健バージョン
 
 
もう直ぐ公開の3Dテキサスチェンソー
 
この週末、日本でヒットしているレ・ミゼラブルを観た。昔リーアムニーソンのバージョンを見たのでストーリーは知っていた。主役の二人の男性をオーストラアリア人が演じたのは、カリフォルニアロールをはじめて食べた時のような新鮮さを感じた。ぜひこの配役でミュージカルではないバージョンを観たいと思った。

この映画はアメリカでも高評価だったものの、爆発的なヒットではなかった。そもそもミュージカル映画がヒットをした時代は60年代、今のアメリカは3Dの時代だ。感動の質が異なっている。

ところでレ・ミゼラブルは何度もリメイクされている。リメイクされるということは、皆が求めている感動がそこにあるからだろう。日本で言うなら忠臣蔵のような存在か。そこで最も米国映画で最もリメイクされた映画をネットで調べると、クリスマスキャロルというディケンズの文芸作品が返ってきた。1950年代から8回もリメイクされていた。

ただし、その内2回はディズニーのアニメだった。では同じストーリーを、俳優が変わって何度も映画化した本当のリメイクの王様は何だ。個人的に調べた結果、テキサス チェンソーだった。最新の2013年バージョンを入れると、1970年代から7回もリメイクされていた。

レミゼラブルでは「愛」。とくにカソリック的な愛だ。(ここが米国では少し重いのではないか)そして忠臣蔵では「忠義」。レ・ミゼラブルも忠臣蔵も、大勢が愛と義のために死ぬ。ここが感動するのだ。ではテキサスは・・・

テキサスチェンソーでも若者が死ぬ。全員の時もあれば一人女性が生き残る時も。では何のために・・。このバカバカしさが、実は意外にそれぞれの社会の抱える真実を現している。






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