古い読者は、このレターは、サンフランシスコ講和条約を今の日本の起点にしている事は周知のはず。ただ日本でそんな話は殆ど聞かれなかった。ところが安倍さんが触れた。どうやら安倍さんは小泉さんとも違う。もしかしたら彼は本当に日本を変えるのかもしれない。
民主主義下の強いリーダーは同じパターンを持つ。まず経済で国民を見方にする。次に敵に対し、強い姿勢を示す。前者が成功し、成り立つ手法。最大の成功者はヒトラーだが、チャーチルもルーズベルトもそれなりに同じ事をした。ソ連は民主国家ではなかったが、スターリンも最初にソ連の生産力を飛躍的に拡大させた。
ならば、久々に日本を変える可能性がある安倍さんが、現在世界最強の指導者のプーチンと会談した意味は大きい。恐らくオバマ大統領との日米会談より重要な会議である。今のプーチンなら北方領土の半分返還の可能性はある。達成すれば、安倍さんは歴史に名前を残せる・・。
< 世界史と日本史の関係 >
「歴史は全く同じではないが、韻を踏む・・。」欧州と比べ、歴史に造詣があるとは思えない米国人のマークトウェインもそう考えた。では再びの4THターニングの現在はどんな利害関係になるのか。今週はその韻を確認する上で重要な週だと思う。
そもそも成長期が終わり、デフレを悪魔と考えた英米に対し、デフレを悪魔と考えない日本とインフレを悪魔と考えたドイツが、英米に妥協しなかった状態がリーマンショックから欧州危機まで。ところが今は日本(日銀)が英米に加わり、欧州もドイツ経済がスローダウンすれば参加する手はずだ。それが今週の経済スケジュールだと思う。
前回の4THターニングでは日独が敵になってしまった。だが今回はまだ敵が見えない。資本主義の痛みを避けた先進国は、信用主義の麻薬効果でユーフォリアの初期。暫は続くだろうが、いずれ行き詰る。その時は誰かが敵にされているだろう。日本はこのゲームで再び負けることは許されない・・。
< 東京の価値とイスタンブールの価値>
ところがやや不安な話があった。オリンピック招致でイスタンブールをライバルと観る猪瀬知事は、前職からも日本史に関してはプロのはずだ。しかしNYタイムスの報道を信じるなら、彼の知識は世界史では役に立たない。テーマが何であれ、世界史の知識なくグローバルコンペティションに出ても勝機は少ないと思う。
以前、日本では世界史と日本史を別の科目とするが、世界史の観点のない日本史は意味がないとした。こちらの歴史に詳しい人からすれば、イスタンブールはアメリカを含めた西洋人にとっては大変な都市である。東ローマ帝国のコンスタンテイノープルがイスラムのイスタンブールになったことで、東西南北の世界の流通の中枢を失ったスペインが、野心家のイタリア人のコロンブスを雇い海洋に活路を求めた。このことがなければ、西欧がアメリカ大陸を支配するのはかなり遅れたはずだ。もしかしたら、今でさえ先に大陸に入植したと主張する中国人のモノになっていたかもしれない。
普通に見れば、世界史の価値で、東京はイスタンブールには及ばない。
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