2014年2月18日火曜日

長期投資の幻想

   When people say "I am investing for the long term", it means they are losing money.

                ナシーブ ニコラス タレブ (2・17・2014のTWITTERより)


< 不幸な国の幸せな投資家 >

その国では、株を上げるのは国策。
だから、そのために、その時々で、いろんな人が、いろんなことを考える。
でも副作用として、貧富の差は広がる。

一口に貧富の差といっても、所得の差、資産の差など様々。
資本主義では格差は必然。ただし(金持ちになる、投資家になる)機会に過度な差がうまれると、その国は崩れる・・(学費の異常な高騰など)


< 幸せな国の不幸な投資家 > 

その国では、株が上がるのは正しい政策の結果だとされる。
だからそのために、正しいとされる政策に拘る・・

一方で、政策の結果、格差が拡がりすぎることは許されない雰囲気が強い。
金持ちをもっと金持ちする政策への抵抗。
何が何でも株を上げたいのか、それとも下がってもしかたがないと思っているのか。

途中で迷う国に置き去りされる投資家たち・・


個人的にはどちらでもいい。
自分の目指すところや自分の価値観と場所が違わなければ・・。


一方で「長期投資は正しい」という考えがある。
自分なら、前者の国でしか長期の投資はありえない。

なぜなら、自分にとっての投資は、たとえ長期でも、生きている間に実を結んでほしい。
しかし自分の生きている間を長期などいうのは、本当は歴史に対する冒涜。うぬぼれだ。
だからこそ、国策として株を上げる国でしか長期の投資もありえない・・

本当は、生きている間の投資に長期も短期もないと思う。
生きている間にあるのは、儲かるか、儲からないかだけだ・・

今は成長(DEMAND)が乏しい。
パニックが終われば、残るのは流動性のじゃぶつき。
そこに生まれるのは成長ではなく変動(ボラテイリテイ)・・

幸せな国の不幸な投資家は、ここでも不利。
なぜなら、幸せな国の市場は、性善説で覆われている。
「悪者」扱いの「変動」へのツールや精神的な備えは乏しい。

にもかかわらず、性善説の語り屋は、グローバル化は正しいと主張している・・

そういえば、アベノミクスを過去の経済学や金融論で語った人も大勢いた。
職業なので仕方がないが、相場ではどうでもいい。

起こったことを後から素人に解説し、中には、株が上がっている間は、
自分は正しかったようなことを言う・・。

アベノミクスは学問ではない。アベノミクスは政治的決断だったはず。

あまり知られていないが、安倍さんは政治家になる前は証券マン。
ここで安倍PUTを出せるかどうか。政治家としての安倍さんに注目している・・。



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