2012年9月18日火曜日

義和団の乱について

今日のニューヨークタイムスには、今の中国が、清朝末期の「義和団の乱」の時に似ているという中国人知識人のコメントがあった。(匿名)

義和団の乱は、19世紀末、当時中国国内に深く侵攻したキリスト文化を快く思わない勢力と、
欧米や日本に国内を蹂躙された清朝末期の内部分裂が交じり合い、あの西太后がそそのかした集団(英語ではボクサー)と清軍が、外国人勢力に反旗を翻した事件。

反乱は直ぐに欧米と日本軍に鎮圧されたが、西太后が彼らを国賊にして自らの保身を図ったことで、国民の反感をかい清朝は破滅した。つまりこの匿名中国人は、共産党政権の行く末に懐疑的ということだ。
 
個人的には、共産党政権の抱えるリスクについては同感だが、当時の中国人と、自信を回復した今の若い中国人は別物だと考える。自民党の総裁候補は、これは「外交問題」だと演説しているが、個人的には中国国民の感情問題の様相が強いとみている。だから厄介なのだ。

折りしも今NHKでは「吉田茂」をやっている。日本の領土問題は、敗戦処理のサンフランシスコ講和条約を抜きには考えられないが、この会議には中国とソ連は参加せず、韓国は戦争突入時に既に日本に併合されていたので参加する権利さえなかったことを日本人は思い出す必要がある。

会議を強引に推し進めた米国のプライオリティー(反共)に吉田日本が上手く便乗した。NHKのドラマではそんな場面が紹介されるだろうが、一方で国家元首が誰なのかわからないまま、今の経済発展があったわけだが、ソレが今の日本人にどう影響したか(失った真の国際感覚)を日本が自問自答する時だ。
 
敗戦時の領土解決は、当時の米国の威を借りたものであるのは否めない。ではもし今の領土問題に米国がコミットしなかったら日本はどうなる。ここはオバマが勝つか、ロムニーが勝つかで大きく変わるが、米国を知る立場から、そのイメージを日本は持つ必要があると強く感じる・・。
 

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