2012年9月25日火曜日

日中戦争とアメリカ


さて添付は今週のエコノミスト誌の表紙。タイトルには「Could China and Japan really go to war over these?」とあり、実物の表紙では亀が「sadlly yes」とささやいている。(日中は尖閣で戦争までいくの?残念だがそうなるじゃない・・とカメがささやく)

今は日本人の殆どがそうは思ってはいないだろう。そして頼みの米国では、記事の中で、パネッタ長官が、形式的には尖閣が日米安全保障条約の対象であるといいながら、匿名の米軍高官の話として、「アメリカはあんな岩のために戦争はしない」とワシントンポスト紙に洩らした事を指摘している。中国はそれを承知で日本を攻めたてている。

歴史の浅い米国でも、人間社会は同じ歴史を単純に繰り返すことはないが韻を踏む。という有名な格言がある。今年のテーマにした「4THターニング」で、欧州危機の構図も、基本はドイツ対欧州大陸に米英が絡む戦前と同じ構図ではないかとした。

同じように、極東は米中が協調して、実は日本がプレッシャーを受けるタイミングになっていたのかもしれない。しかしまだ多くの日本人はどんな時も米国は日本の味方だと考えている。自民党の石原幹事長は、この期に及んで日米同盟が基本だといっている。(林氏のことはしらないが、どうやら最も米国の実態を知り、国際情勢を知っている様子)。

もしロムニーが勝てばその通りだが、オバマ政権が続けば、米政権は中国を飛び越えて日本の味方はしない。

これまでもアメリカが国家として国際関係で豹変することは何度も紹介してきた。日本では1930年代の米国には、チャーチルよりもドイツを支持する人がそれなりにいたことは教えない。(ヒトラーを支持したわけではないが、)

また第一次世界大戦後、国際連盟を造った立役者の米国と当時のウイルソン大統領が、米国内の中間選挙の敗北で、米国自身が国際連盟に参加しないという珍事を残したこともあまり知られていない。

ここが常々米国の大統領選挙は血を流さない内戦であり、また大統領選挙より世界に影響を与える事象はないとずっと言ってきた所以だ。

いずれにしても、日本のためにはオバマは再選を果たし欲しい。そうすると、日本が米国に抱く甘えは幻想であり、自立しなければならないことが明確になる。

日本人が覚醒し、更にオバマが再選を果たすことによって、世界は益々社会主義化し、資本主義の終末が明確になる。それにより逆に資本主義の良さが回顧され、そのために必要な規律の回復に繋がる事を個人的には期待している・・。
 

0 件のコメント: