2013年11月17日日曜日

風雲急を告げる日韓関係 マネー原理プロから  


日本のメディアがキャロラインケネディさんが駐日大使に決まったことを報道したのはそんなに前ではなかった。しかしこのレターでは4月3日に紹介している。それは、日々チェックしている外交ブログにその情報があったからだ。実は同じ情報ソースで先週気になる情報があった。それは日韓関係である。


参加者の一人、イアンブレマーが、先週(国務長官)ケリーは、早々にイランを引き上げ(核協議)韓国へ飛んで日韓関係の悪化に対応せよと強調していた。

先週、世界のニュースで米国とイランとの核協議は最重要扱い。ところが、米国を代表する若き外交スペシャリストは、先週の時点で、米国の国益にとって、今はイランとの核協議より、日韓関係の方が緊急課題だと主張していたのだ。

瞬間虚をつかれた感覚だった。だが冷静に振り返ってみると、色んな所にヒントはあった・・。

恐らくそんな話題とは無関係に、日本ではキャロラインさんの歓迎ムードだったはず。だがそもそもその彼女の任命をいち早く教えてくれたのは、同じ外交の専門家たちだ。

そして今日、「安倍総理が韓国をおろかな国と呼んだ」という話題が出ていた。これで合点がいった。だがその前に怒り。週刊文春は何を考えているのか。これは日本にとってシリアスだと思う。

そもそもこちらでは、今在米韓国勢力が議会を使い、いろんなところで反日攻勢を加速している。特に東京五輪決定後は勢いを増した。

(5月にブログで米国における日韓の力の違いを触れた。最近に特に韓国と米国内からのアクセスが急増し驚いている)

宿敵の日本が上げ潮になり、韓国が焦っているなら放っておくのがベストだろう。しかし最近米国内のTPP反対勢力と、在米韓国人の反日勢力が結びつく雰囲気がある。

その一例は、米国ではここにきてミシガンの上院議員のレビン氏など、複数の有力上院議員たちがTPPに反対を表明したことだ。

レビン議員は、自動車産業保護を前提に、TPP交渉には日銀が円安政策をとらない条項を盛り込むべきで、もしアベノミクスで日本が円安政策をするならTPPは認めないとしている(Wポスト)。

そもそも外交条約は上院の選任だが、フィルバスターされたらTPPは頓挫する。今こちらの雰囲気は、その可能性は45%程度あると思う。

そんな中で日本のTPP報道は農産物の関税の話ばかり。だがオバマ政権が対日で考えているTPPの最大の狙いはそこではない。日本はそのことを気づいていないと思う。

まあ仮に気づいても、日米安全保障条約が軍事と経済のセットである事実を突きつけれれば、自分で自分の国を守る当前のことを当前の思わない今の日本には無意味だが・・

一方で韓国はTPPとは無関係。その上で米国とは貿易協定がある。なTPPの結果、日本が米国市場で優位に立つと困る。

この動きと、ミシガンからミズーリかけての反日ロービイストとが結託し、さらに大都市周辺の反日韓国勢力が慰安婦で騒ぐと、米国議会は安倍政権には厳しい存在になる。

かつて日本は米国との外交で政権だけを相手にした。世論の動向は東海岸のメディアだけを頼り、結果的に取り返しのつかない失敗をした・・・。


西海岸の日系人排斥運動と排斥法案の可決(1924年)。この時クーリッジ大統領は、日本政府に約束した拒否権を発動しなかった。当時の軍部がいくら帝国主義を煽ったところで、日本人がアメリカを嫌いにならなければ、後の日米開戦はなかったと思う。だが直前まで良好だった日米関係は、クーリッジの署名で暗転した。クーリッジが約束を守らなかったのは、議会と折衝の中で他の優先課題があったからだが、アメリカの政治は常に国内の敵の方が厄介。このアメリカの本質をなめると、日本は同じ失敗をする可能性がある。今は在米韓国勢力が米国議会を味方するのは日本として阻止しなければならないと思う。その意味でキャロラインケネディの米国内に対する影響力は日本にはプラス・・。


こちらから見える安倍政権の弱点は、日本はアベノミクスの副作用の格差拡大に敏感なこと。そして、安倍さんは五輪招致の際、首相として福島の原発沈静化を約束をしてしまったことだ。この二つは不安定要素だけに内外から絶好の揺さぶり対象。

いずれにしても、本来なら、韓国の反日攻勢は日本の愛国心を固めるチャンス。だがブレマー心配しているのは真にソレだろう・・

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