2008年5月16日金曜日

支持者の群像

民主党の予備選は佳境に入ってきた。ここにきてオバマ支持を表明した人々には特徴がある。本日はブッシュに時代、SEC長官だったドナルドソン氏がオバマ支持を表明した。先週CNBCに登場したノーベル経済学賞受賞者の全員がオバマ支持だった事は印象的だが、彼らにに加え、グリーンスパンに代わり、俄かに再評価されているボルカー元FED議長、またオバマ支持の態度を明らかにしているソロス。そしてCNBCが報道した、ところで、あのバフェットも本当は最初からオバマ支持だったという。一体これは何を示唆しているのか。これが今回のテーマである・・。

まず金融市場の巨人、バフェット、ソロスそしてボルカーに共通する特徴とは何だ。あまり知られいないが、バフェットとソロスは同年同月生まれである。(1930年8月)。ボルカーは2歳年上。要するに彼らは米国がまだ覇権国家として君臨する前の時代を知っている世代である。

ただバフェットとソロスは全く違う環境だった。ソロスが命からがら欧州から米国にたどり着いたのに対し、バフェットは米国大繁栄をあますことなく体現した人だ。恐らく、その苛酷な体験から、ソロスには人間の愚かさと物事の限界を悟る嗅覚が身に付き、そしてバフェットはあくまでも陽気に米国の本質の成長を体現したのだろう。

彼らはまさに陰と陽、だがバフェットが成功者がよく陥る罠に落ちなかったのは、田舎のネブラスカを動かなかった事大きいと考える。NYは常に時代の先端を走る。よってブームを客観的に眺める事は難しい。彼は巨万の富を築いても、家は昔からの3BEDルーム。車は普通のキャディラックだ。この環境が、時代そのものを眺めるには必要だったのではないだろうか。

そして二人の投資スタイルも対照的。ソロスは物事の限界を感じとる能力にたけ、逆にバフェットは成長がどこにあるかを惑わされず自分で判断した。結果ソロスが英国ポンドやタイバーツを売り、近年ABXの売りで成功したのに対し、バフェットは選別した分野での長期の順張りで富をなした。

一方ボルカーとグリーンスパンの違いは大学である。ボルカーはソロスと同窓のLSE(ロンドンスクールオブエコノミクス)を経験している。だが、同世代のグリーンスパンは、英国から米国を見るを経験していない。このあたりが、その支持者を選ぶ観点にも反映している・・。

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