2012年12月19日水曜日

SINビジネス(罪業投資) 真マネー原理プロから

犠牲になった子供たち
          母親と犯人の少年の幼い頃の写真(自宅)
 

コネチカットの惨劇の犯人の母親は、リーマンショックを機に悲観主義者に転じたという。離婚も影響したかもしれない。1.4ミリオンの豪邸に住みながら自衛のため拳銃5丁と自動小銃1丁を自宅に置いていた。ただ一人ではこれだけの武器は使えない。そこで犯人となった息子を射撃場に連れて行って練習させる姿が近隣の住人のなかでも話題になっていたという。

大きな意味では自分もこの母親と変らない。悲観主義者ではないが楽観もしていない。11年前、スミス&ウェッソンのマグナム375を買った。その頃同社株は2ドルぐらいで低迷していた。だが今は10ドルを越えている。そのマグナムは押入れの奥深くにしまったままこの10年で出したのは2回。そのときに射撃練習にも行ったが、暗く狭い地下室での練習はそれ事体が不気味であまり楽しいものではない。先週こちらのメデイアが日本では拳銃関連の事件が少ないわけを特集していた。このメデイアによるとハワイの射撃場が日本人でにぎわうのは健全な証拠らしい。

そもそも武器として鉄砲が登場したのは朱元璋が元王朝を倒した紅巾の乱が最初らしい。原型は筒を持つので命中率が低かったという。それが欧州で改良され、100年後には日本にも大量に入った。そして米国では南北戦争の前にサミュエルコルト(コルト社)がリボルバーを考え出して大革命を起こす。恐らく我々が知る米国銃文化の原点はここだろう。そして南北戦争が終り。南軍兵士と大量の武器がテキサスなどに移った。今回惨劇の武器となった自動小銃を作った会社の名前はフリーダムグループ。まさにこの歴史を象徴している。

そしてこのフリーダムグループの大株主はプライベートエクイテイーの雄のサーべラス。一方コルト社の現在の大株主はブラックストーンの関係会社である。サーベラスの出資者にはカリフォルニア教職員組合年金基金がいる。エリオットスパイザーはプライベートエクィティーに運用をませる大口投資家は、彼らがどんな会社に投資をしているかも含め、世の中に責任を持つべきだという。だが8%の運用が必須の年金にとってSINビジネス(罪業投資)への投資を厭わないプライベートエクイテイーは重要な投資先だ。

金が有り余る中、多くのヘッジファンドはアップルに投資した。だが700ドルで買ってしまうと今は200ドルも下落している。一方でプライベートエクイテイは、武器 酒 博打 タバコなどの産業を開拓してきた。彼らには平和は儲からない。ヘッジファンドのリターンが年金の要求に応えられないなら、年金はプライベートエクイテイーへの投資はやめない。金融支配によるマネーの過剰供給の結果、世の中は バブル形成、崩壊 社会不安 戦争を繰り返す。古今東西巨万の富を築いた人はこのサイクルの支配者が多い。そして現代ではこのサイクルのどこへでも投資できたのがプライベートエクイテイーだった。

アメリカに来た当初、ナイキのシューズを買いにいったスポーツマートで、シマノの釣具の横で普通にレミントンの散弾銃が売られていのは今から思えば懐かしい衝撃だった。だが今回の惨劇はアメリカ社会を動かす可能性を秘める。

尚、本日サーベラスはフリーダムの株を売却する意向であると発表した・・。
 

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