2015年3月20日金曜日

ミツバチの勇気とハトの偽善 


ミツバチハッチは子供向けアニメだったのに、弱い仲間の昆虫が、カマキリに食べられてしまう悲しい現実も描いた。そして最大の敵は大スズメバチ。肉食の大スズメバチが巣を襲うと、ハッチたちミツバチは必死で戦った。

大人になってから観たミツバチの特集で、ミツバチがどうやって巣を守るかを知った。スズメバチが巣に来襲すると大群で囲む。羽を振動させ、その熱でスズメバチを殺すのだ。ただスズメバチが死ぬまでには、かみ殺されたミツバチの死骸の山が出来る・・

そんななか、「シンゾー・アベは日本をアニマルスピリット国家に変えた・・」・・・と、言っている米国人投資家がいた。(添付)

個人的には、日本はまだまだアニマルスピリットには程遠いと思う。親が子供の教育の民事責任を問われるようなハイコンテクスト社会で、アニマルスピリットなど育つはずがない。多くは途中ではじき出されている。

WSの米国人に日本が変わったかのように見えるのは、安倍さんの個性と、株が上がってうれしい中高年が、安倍さんに反対しないというトレンドを勘違いしているだけ。だが日本の小金持ち世代は、人が戦争で死ぬのはごめんだとずっと考えてきた世代・・。

ミツバチと平和を提唱するハトは違う。どれだけ大群になっても、ハトがタカに立ち向かう・・という観察は聞いたことがない。

そして政治・経済ではハトが為替戦争を選ぶか、タカが実際の戦争をやむなしと考えるか。資本主義の形態を取りながら、中間層が崩れた社会のデットエンドにそれほどのちがいは感じない。

相場でのちょうどいいサンプルはオイル。せっかくイエレンのハトは発言で為替がドル安になって買われても、平和的な政策ではいずれイランのオイルがあふれ出す・・

同じような現象がUBERだ.。ゴールドマンが1.6ビリオンを投資し、世の中を席巻するような勢いのUBER。日本ではこの現象が見えにくいが、なんと先週からサウジでも始まったという。

ところがリベラルなはずの独仏では、弾圧の動きが加速している。表向きは安全面でのレギュレーション。確かに成長が早すぎた事実もある。だが本質はユニオンによる反発。(未公開での価値が41ビリオンとされる現状は、6年目としてはグーグル フェイスブックを超えるスピード)

UBERはP TO P (PEER TO PEER)といわれる最も斬新なビジネスモデル。消費者から消費者を結ぶで点で行政の介在が少ない。さすがサンフランシスコだが、UBERへの組合系の反発は、
リベラルの民主党が自由貿易協定を望まないのと同じ。

つまりハトは別のハトが嫌い。人間も真のハト派なら、死ぬ覚悟でタカに立ち向かうか、経済では完全に社会主義社会を達成する勇気がない限り、保守やタカ派からすれば、結局一時しのぎの偽善に見えるのだろう・・。



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