2012年10月22日月曜日

外資系金融の終わり・・ではなく始まり

 
ネットで外資系金融の終わり」という本の紹介があった。楽天証券のサイトからの引用だったが、コメントをした山崎元さんの論評はわかりやすく、著者の藤沢数希氏の存在すら知らなかった自分も、まるで本を読んだ気になった。

そして、論評と抜粋から垣間見た藤沢さんの才能にもおどろいた。ここで似たようなことをずっと主張してきたつもりだが、わかり易い文章で本質を語る藤沢さんとのレベルの違いを感じ恥ずかしくなった。

基本的に藤沢さんの話には100%同感。また日本にはこのような解説が必要だとおもう。ただし結論は少し違う。米国を知る自分としては「外資系金融は始まる」である。

その結論とも関係するのだが、いよいよ野田政権は終わりのようだ。野田さんは、もし党を守りたかったなら、増税法案を通すべきではなかった。この段になり、人材不足のなかで恩賞的な閣僚人事をしたのではあまりにも場渡り。

総理は日頃は場渡りを否定している人。しかし正論に沿って行動した結果、顛末に戸惑うのは、日中での「国有化」の考え方を読み違えた事とも重なる。

ならばここからは政治家として覚悟がみたい。小泉さんのように国民を劇場へ巻き込む能力があるだろうか。このような窮地、米国なら、中国をなだめるのではなく、むしろ日中対立を煽り軍隊を尖閣諸島の自衛に当てるぐらいの危ない駆け引きができなければ逆転は出来ない。

ではこの今の日本の国家マネジメントの実態の中、仮に藤沢さんの本が影響力を増しても、日本がそれをどう取り組んでいくのかイメージがわかない。ソレを一番物語るのは、藤沢さん自身が本名を出さず、内部告発をしながらそのまま外資系のトレーダーをしていることだろう。

きっとご本人はどちらが勝ち組みかは既に答えを出しているのだ。そのスタンスを批判するつもりは無い。そもそもトレーダーとしてはその種の判断能力は必要であり、ソレをジャーナリズムと考える方がおかしい。

その点今の米国に迷いはない。同じタイミングでゴールドマンサックスの内部告発を実名で行ったグレックスミス氏の本が発売された。だがGSは彼は証券マンとして負け犬であり、社内で相手にされなくなった腹いせに書いたナイーブな情緒本と一蹴した。

そしてウォール街とは敵対することが多いNYTIMESの論評も、決してスミス氏の味方とはいえない。これらの動向をみると、おそらく米国ではもう一段の金融支配が進み、ソレがぶっ壊れて、誰もが予想しないシステムになるか。或は大恐慌を超えるアルマゲドンのあと市場原理の原点に戻るかのどちらかだろう。

日本は独自の価値観で万進しないかぎり、金融に一石を投じる藤沢さんの本も一過性で終わる可能性を感じた。



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