2014年1月28日火曜日

ダボス会議の表と裏・・(マネ原理プロから)

安倍総理も演説をしたダボス会議。今年は欧米の金融市場関係者は久しぶりに勢ぞろいだった。そして出席者の最大の関心は二点だったという。表向きは日中関係。そして「裏向き」は、どうやって今の格差を維持するか・・

ダボスに来る人はいわゆる1%の支配者層。CEOはFEDのチープマネーで株のバイバック。新規事業からの需要がなくとも、株価が高いので従業員の500倍~1000倍の彼らの報酬は正当化された。だがこれ以上格差が広がれば、ピザに」農薬を入れる従業員テロはあちこちでおこるかもしれない・・。

「怒りの葡萄」の頃、1930年~60年代がどういう時代だったかを彼らは知っている。金融危機に端を発した貧富の差が遠因としてずっと存在し、その不満をごまかすために、多くの国はヒトラー型になるか、スターリン型になるかの選択を無意識のうちにしていた。実は歴史もよく勉強している彼らは、過去のパターンをどう現代に活かすか。それを「裏向き」では話し合っていたはずだ・・

一方で日中関係を心配する欧米人が勘違いしていることがある。それは予想される日本の反応。中国が仕掛ければ日本も反撃する・・。ダボス会議に出席していたで有力な中国高官は、尖閣は中国が強引にでも実効支配してしまうことが(日本を含めた)、アジア全体のためになると激論を飛ばしたという(その場にいたヘンリーブロジェットのコメント)

これが欧米の1%の支配者の心配の根源としてある。確かに日本が普通の国ならそうするだろう。しかし、日本は彼らが考えるような普通の国だろうか。日本人の自分には大いに疑問。だから今週の「ごちそうさん」で、あの「メ以子」が「皇国の母になっていたのが驚いた。

こちらから観ていると、今の日本は戦いが始まっていても、青空教室の下でB29に向かって平和を唱えるようなところがある。金融戦争も、バーナンキやドラギが「どんな手段を使っても」宣戦布告をしたのに、白川さんの日銀は最後まで平時の正論を言っていた。

戦争も金融マーケットもビジネスも勝った者が勝ち。日本は安倍さんになってやっと参戦した。だがまだ勝ったわけではない。安倍さんの敵は内と外にいっぱいる。

ダボスでは、前述の中国高官が「今アジアの秩序を乱す悪だまは、ABEと金正恩と言い切ったのを
多くが聞いた。

ユーラシアのイアンブレマーは、オバマ政権からヒラリーやキャンベル。さらにガイトナーやドニロンなどの中国強硬派や専門家が去ってしまい、2016年でヒラリーに対抗心を燃やすバイデンが、アジア外交で点数を稼ぐためにやっきになっている。これは日本に不利な状況だとしている・・。

それゆえ彼はABE JAPANは、オバマ政権の意に反しても、単独で反撃するかもしれないと心配するのだが、その心配が本当に必要かかどうか、まずは都知事選でわかる。

安倍さんには日本国内に意外に敵が多いことに、常在戦場の米国は驚くかもしれない。そのときは同時に、健全なインフレ達成に失敗するだろうという批判派のシナリオは勢いを増すだろう・・。

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