2014年2月24日月曜日

貧富の差の産物



 週末になると、10人前後の若者が銃撃で死ぬシカゴ。ギャングたちの溜まり場は、我々が暮らす郊外から車で20分程度南へ降ったところだ。                      
                    
ほとんどが麻薬がらみ。麻薬はメキシコから来る。Chicago Crime Commissionは、昨年アルカポネ以来となるパブリックエネミーNO1に、麻薬カルテルの総帥、グズマンを指名した。                       
13年前にメキシコの刑務所を脱走したグズマンは、その後メキシコの山中にこもり、カルテルを支配した。この間膨大な数のライバルのカルテルメンバーや警察官が、首なし死体となって道路にころがった。                                     

アメリカのFBI捜査官や、メディアで麻薬カルテルを糾弾した勇気ある女性ジャーナリストも複数が同じ運命になった。                                

そんな中でフォーブス紙は、世界に影響を与える金持ち100人に、近年メキシコからずっと同じ二人を選んでいた。一人はビルゲイツやバフェットよりも大金持のカルロススリム。そしてもう一人は麻薬王グズマンだった。                                  
                             
今回の逮捕は、オランダで拘束されたカルテルのメンバーの情報をきっかけに、次々に側近が逮捕され、ついに昨日、山から降りてきたグズマンは、街場のホテルに潜伏しているところを米国とメキシコ当局に逮捕された。                               

彼が街に降りてくる時は、ホテルとつながった6本の地下道を通ってくるとの情報をもとに、当局は待ち伏せをしていたという。                            

彼の逮捕は朗報。ただこれでメキシコの首なし死体が減る保証はない。ならシカゴの若い黒人が、バスケットボール選手になる前に、道端で遊ぶ小さい子供を巻き込んで無駄に死ぬこともなくならないということだ。                               

なぜなら、メキシコが世界NO1の金持ちのカルロスすスリムと、あのビンラデインを凌ぐパブリックエネミーNO1を抱えるのは、根本は同じ理由だと思う。それは度を越えた貧富の差。     
     
テキサス大学の試算では、メキシコのGDPの80%は、何らかの非合法ビジネスに関係しているという。CBS60ミニッツ)ならば、個人的にはカルロススリムとグズマンの違いが解らない。 

今ネットでは、メキシコで首を切られるカルテルのメンバーの動画が氾濫している。仕事がらその種の動画もチェックする。世界の現状を自分の目で確認するためだ。                             
その時一番驚くのは、残虐性よりも、殺されるのを観念したメンバーの静かな表情。多くが見た目は普通の老若男女。こんな連中に関わらなければ、こんなことにはならなかったはず。       
彼らの悲しい目からは、それができなかったメキシコの絶望を感じる。                           
バフェットやビルゲイツが豊になった時、アメリカも豊になった。でもカルロススリムが世界一の金持ちになった時、メキシコはそれまでより幸福になったか。                  

答えはノーだと思う。ただ米国在住のメキシコ人の友人は、この点を明確に語りたがらない。               
いずれにしても、究極の貧富の差。グズマンが逮捕されても、そこが変わらなければ、次のグズマンが支配する・・                                  

                                  

                        
                    

                     

                       

                        

                  

                     


                              
                            

                                 

              

                                 

0 件のコメント: