2014年3月31日月曜日

市場の聖母マリアの相場観



http://video.foxnews.com/v/3410733968001/obamacares-future-impact-on-the-economy/



日本に悲観的なサマーズ。

理由は、前回の消費税引き上げの時、クリントン政権の財務副長官として、
病み上がりで消費税引き上げは止めるべきと何度も日本に警告したにもかかわらず、日本は引き上げを断行。

結果どうなったか。その経験を無視し、同じ失敗をしようとしているように彼には思えるからだろう・・

それにしてもマリアは相場観がいい。
視聴率が低迷するCNBCを見限り、予想外に中間選挙で上院は共和党へ主導権が移るのでは?
言われ始めたなかで、さっさと共和党保守系のFOXに移ったのは正解。

そして彼女の行動はWSやビッグビジネスの代弁ともいえる。

金融危機では救済に積極的な民主党を応援。ソレが終わると、コスト負担のオバマケアや増税を避けるために共和党に乗り換え・・。

これは、利益のプライベート化と、リスクとそのコストの社会への転嫁にやっきになる今の1%の象徴。
(この動きに一線画すのがビルゲイツやバフェットとのプレッジ活動)

なんとなくこの仕組み感じ初めている大多数の庶民は、オバマ政権を許さない。結果低迷するオバマの支持率。オバマ政権は、金融システムを守った大きなツケを払わされている・・

言い換えると、TOO BIG TO FAILのツケ。このTOO BIG TO FAILを最初に許してしまった冷戦後の風潮。その間のアメリカを指導したのが、冷戦終了の恩恵を受けたクリントンとブッシュのベイビーブーマー大統領・・

これも、民主党のリベラルに共感しながらレーガンに投票(レーガンデモクラッツ)。
また本来の登録は共和党だがクリントン時代のアメリカは最高だったと感じていると(クリトニアン)の典型的な行動パターン。

一方であの強烈なギルト時代を経て、金持ちが90%の所得税に耐えたケネディーまでのアメリカ人は第一次世界大戦、大恐慌 第二次世界大戦を経験したグレートジェネレーション。日本は戦争でこのグレートジェネレーションのアメリカに負けた。

ところが今は、(日本は)モラルと正論に縛られ、金融市場とグローバリゼーションの魑魅魍魎の世界で、悪貨が良貨を駆逐する戦いでも敗北寸前・・

いずれにしても、戦後世代の真価は後世が判断することになる・・

ファイン プレー




とっさの判断(ただ事ではない)と、すばやい決断(窒息しないように指を突っ込む)

無名選手でも、これだけのファインプレーが出来るのは、甘やかされていない証拠だろう・・

2014年3月27日木曜日

イールドカーブと景気と株の関係

イールドカーブがフラッとするのは、将来の不景気を織り込んでいるからと言う説。     


グレーの部分が実体経済の不景気。ただこれに株のチャートをあわせると、平坦化している時は株は上がっている。                                

そして、長期金利が上がって上がってしまうと暴落、そこから実体経済のグレーが始まる・・・・・    

                         

2014年3月25日火曜日

自覚のない冷戦チルドレン


ベルリンの壁を壊す勝者レーガン。彼はトルーマンから続いた米国大統領最大の責務を果たした   


日本のバブル崩壊は、ベルリンの壁崩壊と重なっている。

ならロシアがクリミアに侵攻した「新冷戦」の雰囲気は、日本の復活にむけて縁起がいいとのコメントがあった。

気持ちはわかる。可能性もゼロではない。鍵は日本が状況を客観的に把握しているかだろう。

まず今は、経済構造とイデオロギーの対立した冷戦ではない。中国にもロシアにも金融市場がある。

そして一番重要な点は、日本は冷戦の恩恵を一番受けた国だったこと。

言い換えると、我々は皆が「冷戦の産物」である自覚が必要だと思う。

「冷戦の産物」?


アメリカの立場で言うなら、終戦後、

1)昭和天皇の命をとらなかったこと。(戦争裁判にかけなかった)

2)日本が分割されなかったこと(本州がアメリカ 北海道がソ連 中国地方が中国)は、

アメリカが民主主義の優しい国で、アメリカ人いが人道的で、日本人のことを思ってくれたからではない。

あくまでも、冷戦が始まり、アメリカはアメリカのために合理的で相対的な判断を迫られたからだ。

そして、冷戦構造でアメリカが日本の躍進を期待する中、日本は日本人古来のいい面が十分に発揮され、奇跡の成長を遂げた。

この間ドイツは分割され、サンフランシスコ講和条約に呼ばれなかった戦勝国の中国は、日本の成長を見ていた。

それは韓国も同じ。だが当時の韓国は独立国ではないので、戦勝国でもない。


我々はみなこの環境の中で生まれた。

団塊の世代から我々新人類までが、阿久悠の歌に共感しながら昭和の上げ潮を歩み、

その子供たちが、デフレのなかで秋元康のクリーチャーにのめり込んだ。

ビックピクチャでは、冷戦の激化とその終焉がもたらした産物だったといってもいいのではないか。


冷戦終結直前のバブル。ベルリンの壁崩壊からのデフレ社会。

もしこれからが二極化ではなく、実はみなが利害関係を抱える権謀術数のゲームオブスローンズなら、

あの冷戦時代のように、これからもアメリカのポチでいるのが日本の最大の利益になるのかどうか。

まずは自分で考えられるかどうかがポイント。孫子でも読むか。


ロボットの実用化が近々に迫った今のアメリカの軍事力は、人類史上過去例がないほど突出している。

しかし、軍事力が突出しても、それが使えないのがいまの世界だ。結果、アメリカの政治力は確実に衰えている。

日本がこの歴史のうねりの現実を見ようとせず、アメリカのポチでしかないなら、「新冷戦」は厳しいだろう・・


2014年3月23日日曜日

PAY IT FORWARD 一番幸せな世代の責任

http://cgi2.nhk.or.jp/nw9/pickup/?date=140321_1


日本は和の大切さは知っている。でも、PAY FORWARDの重要を語る人は少ない。

どれだけ前者を大切にしても、後者がいないと、いずれはその国は立ち行かないだろう。

2014年3月21日金曜日

赤ちゃんの大物







中国で予定より10日も早く生まれた赤ちゃん。生まれた時の体重は6キロ。

彼が大人になるころ 世界を支配しているのは誰だろう・・        

2014年3月19日水曜日

ゲームオブスローンズ 軍師の役割




           ゲームオブスローンの悲哀の小人 ティリオン(HBOから)


          NHK大河ドラマ黒田官兵衛の荒木村重 

       

そもそも今年の大河ドラマ「黒田官兵衛」の魅力は、播磨の特殊な位置と(織田と毛利に挟まれ、京都に近い)、権謀術数の戦国後半、人間がどのような価値観で行動するかだと思う。

それが、結果的に人生の勝利にどう結びつくか。官兵衛はそこが魅力・・。ある意味、その状況は今の日本そのものだ。

まず水面下では分裂に向かう単独覇権国家の米国。(極度の貧富の差をこのままにし、資本主義に必要な修正期間を避けた場合・・。過去米国は、この調整をきちっと行っている・・ )

一方で長い眠りから覚め、再び台頭する中国と、ソ連の復活を目指すプーチンロシア。それらの超大国に、しぶとく対峙していかなければならない性善説国家の日本・・・

ところが、今年の大河は、脇キャラ(信長や秀吉)の偉業が大きく、脚本がスポラディック。ただNHKは、時より驚くほどの時代感覚を披露する。

今年の大河では、これまで戦国物で脚光があたらなかった荒木村重を、それなりに扱っている。
荒木村重は、官兵衛とは好対照の素材だ。

官兵衛は常に勝ち組(信長・秀吉 家康の英雄側)を選ぶ慧眼を見せた。一方で村重は、人質に出した女房を無残に殺され、自分は裏切りを繰り返しながら、時代をしぶとく生き抜いた。

凡人にすぎない自分、あるいは企業に勤める多くのサラリーマンには、天才肌の官兵衛より、本当は村重の能力が参考になると思う。ただそのために村重は何を捨てたか。NHKはこの重要なパートを描けるだろうか・・。

そして、複線として現代の金融市場を見る上でも重要なのは、この時代の「茶の湯」や宗教。

この時代は、誰に仕えるべきか、誰が真の友か。誰も確証のない時代だった。まさに「ゲームオブスローンズ」。しかしソレとは別の次元で「ゼウス」や「利休」がいた。

「利休の十哲」のメンバーを見れば、どのみち秀吉は利休を殺さなければならなかった理由は想像できる。また、信長が松永を「つくもなす」で許した背景も・・。

今の時代、中央銀行が惜しげもなく繰り出すフィアットマネーのヘッジとして、なぜゴールド以外にビトコインが生まれたのか。そして為政者はなぜソレを恐れ潰すのか。

戦国時代、名だたる武将が利休にも傾斜した茶の湯は、漠然としたヒントだと思う・・。

そんな中、米国のケーブルTV番組として、次々に新記録を打ち立てるHBOの「ゲームオブスローン」。そのスケールは過去のTV'番組の常識を超えた存在。オバマ大統領もファンなのは当然だろう。

ただ昨年放送された第三部の最終、日本では絶対にありえない展開があった。

元々実話ではない。第一部から第三部まで、物語の中心的で、あふれる正義感で忠義の父を殺した狂王と、その帝国に復習を誓った主役が、無残にもだまし討ちで殺されてしまった。

そのシーンは残酷そのものだった。それと同時に、この予想外の物語の展開に、日頃性善説ではないアメリカ人にも衝撃を残した。

それでもアメリカ人がこの番組を見る理由は、まずは大人も楽しめるファンタジー。また日本のNHK大河ドラマではありえないエロとグロの刺激(恐らく)。そして何よりも、権謀術数の時代を生き抜く「人間の条件」が明確になってる点だと思う。

まさにここが苦手?かもしれないないオバマ大統領には絶好の教材だ・・

そしてここでは、弱い人間は当然、優しすぎる人間、決断のできない人間は必ず死ぬ。そんな人物がリーダーになった国は滅ぶルールがある。結果、人間として悲哀をマネジ出来たキャラクターのみが生き残っている・・。(1,2,3,と、4THターニングでの人間の歴史の決定的違い)

リーマンショック以来ずっと言っている「4THターニング」の到来が誰の目にも明らかになっている今、実話ではないが、HBOの「ゲームオブスローンズ」を本当は日本人にも勧めたい。だが刺激があまりにも強すぎる。耐えられる人は少ないだろう。ならば、変わりに大河ドラマで荒木村重を・・・・

いずれにせよ、今は好調の安倍さんも、いずれかならず退場する。
よって今の日本に必要なのは、3傑ではなく(信長、秀吉、家康)黒田官兵衛。なぜなら、恐らく、その時までに、米国を軸とした中国やロシアの「ゲームオブスローンの勝者」は決まっていないからだ。

(だから、市場でも、長く持っているだけでも、成長の結果、それなりのリターンがあった長期投資の時代は終わったとした。これは第二と第三のターン、概ね40年間で有効)



個人的に、米系大手金融機関の社員を辞めてから、ずっと「ストラテジスト」のタイトルを使っている。「ストラテジスト」は日本語では「軍師」。「軍師」は先を読まなければならない。

でも誰も先の事はわからない。そして先の事は学校で教えてくれない。それでも先のことを助言するのが軍師。其処が「アナリスト」や「エコノミスト」の解説のプロや、相場の語り人とは違う点。

ただ人間としては、荒木村重や、「ゲームオブスローンズ」での悲哀の小人の策略家、
ティリオン ラニスターが魅力的だと思う・・。



2014年3月18日火曜日

宇宙の教え、インフレは瞬間的に起こった・・ 最新のネイチャー誌から





最新の発見では、宇宙がビッグバンからインフレを起こすまでのスピードは、これまでの計算より速かったらしい・・ 。                          

なら経済でインフレを待つ人も、インフレが起こった時は、もうコントロールは出来ないイメージが必要かも・・。

それでも、一度インフレを起こすと決めたなら、途中で引き返してはいけない・・。

2014年3月16日日曜日

最悪のデッドクロス



こんな恐ろしいデッドクロスが起きているのに、皆、自分とは無関係だと思っている・・。

2014年3月14日金曜日

STAP騒動の顛末

「古い時代には起こらなかった。なぜ起こったかわからない」「研究者に対する今後の教育が重要」「ITの進歩に、高等教育が追いついていないと感じる。当惑している・・・」。
             
                     STAP騒動で理研の野依理事長(ノーベル賞学者)のコメント。


小保方さんは発表の当日、メカニズムの解明はまだできていない・・とはっきり言っていたと思う。

メカニズムの解明が出来ていないなら、そもそもその論文に何の意味があるのか。

マスコミがジャーナリズムなら、はじめからそこを疑問に思わない方がおかしい・・。

にもかかわらず、マスコミは彼女に飛びつき、持ち上げ、そして落とし、今は足蹴にしている・・。

己の浅はかさをすべて彼女になりすつけて・・。

これが、偶然にせよ、なんにせよ、唐突に(細胞)が出来てしまったと結果だけを発表した顛末・・。

もちろん小保方さんにも原因がある。

ただ彼女の動機は、早く医療の発展の役に立ちたいと思ったか、あるいは早く目立ちたいと思ったか、いずれにせよ、単純だったはずだ。

この単純さが、野依理事長の言う、「高等教育が追いついていない・・」という点か。

そして一番明らかになったのは、彼女の実力というより日本のマスコミの実力、これがこの顛末の本質。

偶然にせよ、なんにせよ、彼女ならSTAP細胞が造れるのか、造れないか。その一点にしか興味がない。

単にノーベル賞が欲しいだけの日本では、彼女はもう終わった存在。でもアメリカは、静かに彼女の真贋をさ探っているはずだ・・



2014年3月12日水曜日

英雄伝説

http://pro.cnbc.com/cnbc_player.asp?sid=9&pid=23&id=3000255275

(上ビデオクリップから)

僕はバブルの頃にビジネスを立ち上げた。最初のピークで時価総額は20兆円までいった。
その瞬間、3日間だけあのビルゲイツを抜いて、僕が世界一の金持ちだった。3日間だけ・・

でもバブルが崩壊。あっという間に時価総額は1/100まで下落した。(2000億円)

その時価総額のなか、ブロードバンドビジネスを始めた。(YAHOOBB)。
どん底なのに、政府が株を持っていた巨人、NTTに勝負を挑んだ。

周りは、あいつはクレージーだといった。

そして、初年度、時価総額の半分の1000億の赤字を出した。
その後も4年間赤字を出し続けた。ソフトバンクはいつ倒産するのか。噂になっていた・・。

でも4年後、ついに黒字になった。その勢いで、今度は2兆円でボーダフォンの買収を決断した。
周りはまたあいつはクレージーだといった。今は、クレージーはほめ言葉だと思っている・・


http://pro.cnbc.com/cnbc_player.asp?sid=246&pid=23&id=3000253689

(上のビデオクリップ2から)

アメリカ人は、いまだに一秒間に5MHの遅い携帯電話を使っている。
日本は平均で20MH.。僕たちはアメリカで200MHのサービスを計画しているが、
東京では700MHのシグナルに着手している。

アメリカの携帯電話はATTとべライゾンの寡占状態。この2社の利益率は高い。
株主はハッピーだろう。でもこんな遅い携帯電話を、価格転嫁で毎年値上がりするしかないアメリカはおかしい。

アメリカは、(先進国で)一番遅いブローバンドを、一番高い料金を払っている。
テクノロジーが進歩すれば、価格は下がらなければおかしい。下がらないのは世界でアメリカだけだ。

僕はこのアメリカに一石を投じた。でも最後はアメリカ人が決めることだ・・。



上のビデオクリップからは、アメリカにここまで堂々とモノをいう日本人に、
CNBCのマークファイバーも、度肝を抜かれたのがよくわかる。

いぜんここで紹介した 「人生にヨロコビを」。英雄伝説・・やっぱり孫さんは凄い。
http://marukano-gb.blogspot.com/2012/10/blog-post_13.html

ただアメリカは変幻自在。
特にオバマ政権の今は城山三郎が「勇者は語らず」で描いた国ではない。

そんな中で、アメリカの政治経済からの金融市場の分析を生業にしているプライドで言うと、
今回の孫さんの野望は、オバマ政権が潰すだろう。

日本では、先週ドイツテレコムが、孫さんの(スプリント)に買収に応じるか判らないという記事があった。
だが、米国当局が孫さんの買収に待ったをかけるだろうという記事は、一ヶ月前のNYTIMESにあった。

ヘッジファンドはそのときに既に動いたはずだ。

そして、今日のwポストに、2005年~2007年にかけて、GMの欠陥車が13人の命を奪ったが、
ブッシュの末期とオバマ政権は、(倒産したGMを立ち直らせるため?)黙認した記事がある。

http://www.washingtonpost.com/business/economy/us-regulators-under-fire-for-inactivity-on-gm-recall/2014/03/10/727df738-a866-11e3-8599-ce7295b6851c_story.html?wpisrc=nl_headlines

この欠陥を今になって報告したGM。
同じ頃、ターゲットになったのはトヨタだった。

すこし前、ここでトヨタの豊田社長が、
アメリカにビジネスで殴りこみをかけた孫さんをどう見ているか・・としたのはその意味だ。

いずれにしても、困難が大きければ大きいほど、
それに挑戦するのが孫さんにとっての「人生のヨロコビ」なのだろう。
英雄とはそういうものか。

でもアメリカは日本とは違う。ATTやべライゾンは日本のNTTとも違うだろう。
オバマ政権でなく、次の共和党政権まで待てなかったのだろうか。

孫さんが敗れた場合の日経225の乱高下を覚悟しつつ、
個として、堂々とアメリカに挑戦した「日本人」の勇気と度胸が報われることを祈りたい・・ 






2014年3月11日火曜日

スマートフォンはゴーストフォン




消息をたったマレーシア機の乗員乗客のなかで、17人のスマートフォンは、いまも呼び出し音が鳴るという。

海に沈んでしまったならならないはず・・この思いは、かすかな希望と、多くの混乱を家族にもたらしている。

そんな中で盗まれたパスポートで搭乗したとされる乗客の写真が発表された。一人は身元が判明し、亡命を望むイラン人の若者だという。またイラン人か。

二人の写真を添付したが、その意図は、この写真が本当に事実かどうかを敢えて問うためだ。

物事の真贋は、メディアが作り出す雰囲気の中で、先に決められてしまうケースが多い。稀に後から別の事実が出てくる・・。

相場をやっていればそんなことは日常茶飯事だが、情報過多 機能過多の今の社会で、

現代人は自分の五感が退化し、本当はシンプルな判断さえも出来ないリスクに晒されていると思う・。

今もなり続けるスマートフォンは、その多すぎる機能が、利用者を惑わすゴーストフォンの役割をしているようだ・・

偶然を呼ぶゴットハンドと学術のための研究の違い

STAP細胞の話がふってわいた時、二つの違和感があった。まず米国のメディアが無視したこと。そしてメカニズムの解明の前に、小保方さんが結果を先に発表した性急さ・・。

なぜそんな状態で発表したかったのか。彼女の性格? 目だ立ちたがり家? 結果的に今の日本のメデイアはこの方向性にまっしぐら。

ただ個人的に思い出したのは、2001年 理化学研究所の研究員がアメリカからアルツハイマーの重要な遺伝子資料を勝手に持ち出したとされ、米国から告訴された事件だった。

この事件はなんだかよくわからないまま終わったが、アルツハイマー研究といえば、世界的権威だった斉藤教授が、96年、サンデイエゴの自宅で娘さんと共々殺された事件も未解決のままだ。

このようなリスクがあるなか、小保方さんは、こうすれば細胞が作れるという結果を世間に公表することを優先したのではないかと考えた。今となっては彼女自身がすべて証明するしかしない。

一方でアメリカが無視したのも当然だろう。なぜなら、こんな簡単に細胞が作れるのが本当なら、医療の発展の前に、国防上でとんでもないことになる。

今の時代、GOOGLEの人口知能に日本のロボット技術が加わり、一週間で人口細胞が培養できるなら、次の映画ターミネーターには「本物」が出るかも。(人間の格好でなくていい)。

学術的にノーベル賞に匹敵するかどうかは日本人の期待と興味。アメリカからすればこんな簡単な方法で細胞が作れることを世界に公表するのは、「事実なら」、原爆の作り方を中学の科学の教科書に書き込むのと同じ危険な行為だと思う。

(性善説で、人を殺す武器を作らない長寿国の日本にはこの発想は乏しいかも)

こう考えれば、彼女の研究は本物でも偽者でも、結果は同じだったかもしれない・・。

いずれにしても、学術的な整合性を絶対条件に、メカニズムの研究に一生をささげ、結果を出せないまま研究を終える科学者も多いと思う。

そんな科学者からすれば、小保方さんは嘘の結果を発表し、科学の権威を愚弄しているように映るのは当然。

ただメカニズム解明の前に、先に結果を出してしまう「ゴットハンドの偶然」が、この世に存在しない証明もできてはいないと思う・・。

ここからの個人的興味は、世間が騒ぐノーベル賞のための論文の整合性ではなく、小保方さんが行えば実験が成功するかどうかだ。

彼女はそれを証明する必要がある。証明できれば、その時はアメリカは全力で彼女を守るしかない・・


2014年3月7日金曜日

大人の罪と子供の罪 (マネー原理プロから)

ついに今日のNHKクローズアップ現代でも、ギクシャク?の日米関係を取り上げた。

戦後、マッカーサーがドイツと日本を比較し、「ドイツは大人として確信的にヒトラーについていったが、民主主義の精神性の成熟において、日本は15歳にも満たない幼児性を抱えながら流されていった・・」という趣旨のことをいっている。

結論からして、戦後70年経った今、日本はこの評価を変えられただろうか。

近年日本政府は、日米安全保障条約を日米同盟と明言するようになった。(NHK)
アメリカからすれば、あの条約には軍事だけでなく、経済同盟も入っている。
だから、TPPも、沖縄問題も同じ枠組みの中の話。
しかし日本ではそのような感覚はないと思う。

前も紹介したが、米国にとって日本はイギリス、イスラエルと並ぶ特A格の同盟国。(隣国という意味で特Aランクのカナダとメキシコは除外)他の重要同盟国のフランス、ドイツ、韓国など13カ国はAランク。アメリカにとって日本の重要性は韓国と同じテーブルはない。

アメリカは、日本には日本がその本質をわかった上での行動を期待している。

刻々と変化する世界情勢の中、日本が成熟していれば、アメリカももう少し日本をリスペクトするはずだ。しかし今の日本では、この国際情勢の中でさえ、憲法解釈も現実的になるべきという当たり前のことがなかなか進まない。

一方で、アメリカ主導で(サンフランシスコ講和条約)で決めた中国や韓国とのケジメの曖昧さに関しては、日本はただ乗り状態。ここにアメリカは少し苛立っている。(サンフランシスコ講和条約に中韓は呼ばれていない)

これは、この国を建国以来ずっと日本人が支配した結果、いい意味でも悪い意味でも日本がガラパゴス文化の産物である証拠。

しかし、ガラパゴスゆえに日本が生み出す産業力や技術力はアメリカも自国の利益に利用する。
だったらアメリカは日本にもっと優しくしてもいいのではないか。これが今の日本の反応・・

今のアメリカは、日本が重要であればあるほど、日本の主体性を尊重しながら日本とつきあうつもりはないと思う。これは日本に原因があると同時に、最長でも8年の米政権にそんな悠長な時間はないことも影響している。

だから時にアメリカは強引な手段に出る・・。

日米関係の重要性を、レーガンやブッシュの「次郎長一家の絆」ではなく、弁護士的、相対的合理性でドクトリンを構築していく中でのあくまでも手段として考えるクリントンとオバマ政権・・

安倍さんはオバマは冷たい男と言ったらしいが、この関係が嫌なら、一度日米安全保障条約を廃止し、日本が完全なる大人になった上で、もう一度日米同盟を結ぶべきだ。

それしない日本・・。ずっと示唆してきた、日米関係の正念場が再び訪れている・・

2014年3月5日水曜日

友だちがほしいなら犬を飼え・・ 日本の外交センス 


昨年フランスのオランド大統領が来日した際、インタビューした記者が、

「前任のサルコジ氏は、日本より中国を大事にしたのですが、あたはどうですか?」と

いきなり質問。この質問にオランドは、思わず苦笑・・(NHKニュース)

外国が日本と日本人をどう見るか。

そればっかりを気にしている日本と、それを煽るような論評のマスコミ・・。

これで外交をしようというなら、ポーカーのテーブルに赤子が参加するようなものだ。

このオランドと、逃亡したヤヌコビッチに最高の勲章を与えた当時の日本の外交センス。

まあ安倍政権は今の日本ではベストの布陣だと信じたい・・。



さて、そんななかでフェイスブックで以下の記事を読んだ

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38535

記事は論評ではないが、過去、断片的にここで紹介したこととかなり合致している。

安倍政権ができた時、アメリカはオバマの再選が終わったところ、

このアメリカの空白期間にアベノミクスで先手を打った安倍政権。

日米がいずれこうなることは予想できたが、それは想定内だ。



「此処で(ワシントンで)友達がほしいなら、犬を飼え」

日本に原爆を落としたトルーマンの有名な言葉・・




政治や外交で真の友達などいない。期待するほうがおかしい。それは相場も同じ。

一番実践しているカール アイカーンは80年代にこの言葉を好んだ。

しかし多くの日本の相場の語り人は、いまだにバフェットの長期投資と、ソロスの亡霊(ポジショ

ントーク)をしている。なぜなら、聞き手の興味がまだそこにあるから・・

しかし、今の市場の覇者は、ソロスでもバフェットでもない。アイカーンだ。


いずれにしても、日本はこのまま賢く突き進むしかない・・

とりあえず、全人代の後の尖閣に注意を・・




2014年3月2日日曜日

NBC5時のニュースのCM