2014年3月11日火曜日

偶然を呼ぶゴットハンドと学術のための研究の違い

STAP細胞の話がふってわいた時、二つの違和感があった。まず米国のメディアが無視したこと。そしてメカニズムの解明の前に、小保方さんが結果を先に発表した性急さ・・。

なぜそんな状態で発表したかったのか。彼女の性格? 目だ立ちたがり家? 結果的に今の日本のメデイアはこの方向性にまっしぐら。

ただ個人的に思い出したのは、2001年 理化学研究所の研究員がアメリカからアルツハイマーの重要な遺伝子資料を勝手に持ち出したとされ、米国から告訴された事件だった。

この事件はなんだかよくわからないまま終わったが、アルツハイマー研究といえば、世界的権威だった斉藤教授が、96年、サンデイエゴの自宅で娘さんと共々殺された事件も未解決のままだ。

このようなリスクがあるなか、小保方さんは、こうすれば細胞が作れるという結果を世間に公表することを優先したのではないかと考えた。今となっては彼女自身がすべて証明するしかしない。

一方でアメリカが無視したのも当然だろう。なぜなら、こんな簡単に細胞が作れるのが本当なら、医療の発展の前に、国防上でとんでもないことになる。

今の時代、GOOGLEの人口知能に日本のロボット技術が加わり、一週間で人口細胞が培養できるなら、次の映画ターミネーターには「本物」が出るかも。(人間の格好でなくていい)。

学術的にノーベル賞に匹敵するかどうかは日本人の期待と興味。アメリカからすればこんな簡単な方法で細胞が作れることを世界に公表するのは、「事実なら」、原爆の作り方を中学の科学の教科書に書き込むのと同じ危険な行為だと思う。

(性善説で、人を殺す武器を作らない長寿国の日本にはこの発想は乏しいかも)

こう考えれば、彼女の研究は本物でも偽者でも、結果は同じだったかもしれない・・。

いずれにしても、学術的な整合性を絶対条件に、メカニズムの研究に一生をささげ、結果を出せないまま研究を終える科学者も多いと思う。

そんな科学者からすれば、小保方さんは嘘の結果を発表し、科学の権威を愚弄しているように映るのは当然。

ただメカニズム解明の前に、先に結果を出してしまう「ゴットハンドの偶然」が、この世に存在しない証明もできてはいないと思う・・。

ここからの個人的興味は、世間が騒ぐノーベル賞のための論文の整合性ではなく、小保方さんが行えば実験が成功するかどうかだ。

彼女はそれを証明する必要がある。証明できれば、その時はアメリカは全力で彼女を守るしかない・・


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