2014年9月29日月曜日

アベノミクスの風向き

         

         

http://www.nytimes.com/2014/09/27/upshot/the-benefits-of-economic-expansions-are-increasingly-going-to-the-richest-americans.html?rref=upshot&_r=2&abt=0002&abg=1


NHKのニュースは写さなかったが、国連総会での安倍さんのスピーチはガラガラ。せっかく良い英語だったのに、今の世界のテーマと、安倍さんのエネルギーのミスマッチを感じた。

その後の日本向けスピーチも、ヤンキースの田中や錦織選手の活躍を交え軽妙だったが、ライターの手詰まり感は隠せなかった。どうやら安倍政権はターニングポイントに来ている。

そんな中で安倍政権は女性が活躍する社会を目標に掲げている。世界ではヒラリーやラガード、イエレン議長等の主要なポストが女性になった。でも女性の活躍する社会の意味はもっと深い。

そもそも以前からリーダーになる女性は日本にも存在した。国連で活躍された緒方さん。亡くなった土井さんもそうだった。外資系企業でバリバリ活躍する女性も以前から大勢いたではないか。

ならばここで殊更女性が活躍する社会を掲げるのは違和感。リベラル化した外国のマスコミが言うほど、日本人女性は本当に不幸だったのだろうか? 


個人的には、国益に直結する女性が活躍する社会とは、移民を認めない以上、まずは人口減を食い止めるため、女性が仕事をしながら子供を沢山生むことができる環境だと思う。

保育園が足りないのは人口集中と関わる問題だが、老人の介護問題ばかりが取りざたされる中、子育て世代がネットで怪しいベビーシッターに頼らざを得ない状況はもっと由々しき問題。

極論すれば、未来のために老人には遠慮してもらい、3人以上子供生んだ若い世帯への優遇策(税金や公営住宅などの優先)、母子家庭への援助などを断行することで、真の意味で女性が活躍できる社会になると思う。


そうはいっても、安倍政権はアナウンス効果から始まった。あの「日銀総裁のクビを切ってでも」は、日本人よりも、日本の倦怠期をバカにしていた外国人を驚かせた。

でもそこまで海外の目を気にするなら、なぜ2度目の消費増税をしたいのか。増税は半数以上の米国人投資家には自殺行為に写る。

円安が急で、国内のマイナス効果が騒がれているので、米国の一部は日本全体の勢いに再び懐疑的になっている。そんなこんなで、今回こちらの報道で、安倍さんのNYでの動向をカバーしたものは無かった・・。


とにかく、アベノミクス2.0では、庶民の生活に直結する効果を優先してほしい。特に子供の貧困問題は、老人の医療サポートより優先されるべき課題だと思う。

そして添付の記事からは、アメリカの二極化もそろそろ限界を示している。富の再配分に向け、社会主義化の台頭は避けられないだろう。

周回遅れでアメリカの後を追う日本は、これから二極化のピークを迎える可能性が高い。安倍政権がソレを助長するなら、海外の短期資金が入り、しばらくは株は上がるかもしれない。

ただそれで日本人の幸福度が上がり、政権が安定するかは別。アベノミクスの風向きは、世の中の風向きとともにあっていいはず。そのために、国内の声をもっと聞く時が来た。さもないと、アベノミクス2.0は失敗の予感・・



0 件のコメント: