2014年11月29日土曜日

ゼロへの競争、豚はどこまで太れるのか

         
                 みんな同じ世代
           

           
 日本よりスイスの方が金利が低いとは・・。やはり平和主義とデフレには関係が・・ 


Yahooファイナンス <ゼロへの競争から>
http://charliebilello.tumblr.com/post/103808645854/the-race-to-0-plunging-yields-across-the-globe

         


アダムスミスが「見えざる手」の一行を記したとき、世界の人口は10億未満。この頃の英国はまだ基本的豊かさを求めていた時代。でも今や世界の人口は70億を超えた。

中国、インド、インドネシアもこらからどんどん豊かになる。彼らだけで30億。先に豊かになった先進国は消費がGDPの大半。今その力が落ちているが、後進国に中間層が生まれる頃、先進国で貧富の差が拡大するのは自然なのだろう。

アダムスミスは「見えざる手」だけを言っていたのではない。だが資本家や共和党系のプロパギャンダで「強欲は正しい」の代名詞のようになった。今の資本主義社会では、貧困層は見捨て、金持ちにお金を使ってもらうことが効率では重要。この言葉が流行る気配を感じる・・。

ただアダムスミスに限らず、19世紀までの学者には、経済論でも哲学や宗教の価値観があった。だが「ゼロへの競争(添付)」を始めた今の金融経済では、学者は宗教や哲学を除外し、効率で優劣を主張する。そして政治は時勢を得た学者の権威で時間を稼いでいるのが実情だ。

その結果、金融市場では中央銀行が神のような力を持つようになった。保守派は彼らを批判するが、世界史を振り返っても、結局はなるようにしかならない。今は戦争で需要をつくるより、ISISなどを除く70億の人間には平和が大切だ。

なら、豚はどこまで太ることができるのだろう。このまま消費を競うだけなら、人はJ.S. ミルの言う豚とどこが違うのだろう。(満足な豚と不満足なヒト。満足な愚者と痩せたソクラテスの比較)

個人的に戦後の既得権益世代の平和感は地球環境とのバランスでどこまで有効か疑問だった。ざっとみても、本気で豊かさよりも環境を重視する可能性があるのは欧州の一部と日本ぐらい。先の米中の排出ガス規制同意など、共和党は誰も相手にしていない・・。

この現実を見ると、もしかしたら野蛮な戦争をしてきた昔の人間の方が、科学技術は未熟でも、地球に適切な人口や豊かさの優先順位には忠実だったのではないかという疑念がぬぐえない。今は失われた人命や破壊の規模が異常だった第二次世界大戦の反動期だと思う。

そんななか、海江田さんが「UFOを信じている」と言ったのは面白い。

今アメリカで最先端を見極める投資家のピーター・シール。あるいは時代をリードするイーロン・マスクは、テクノロジーとサイエンスの違いを前提にメッセージを発信している。アメリカは冷戦に勝ったことで、国家が宇宙開発のサイエンスをリードする必要性が中断。主流は民間による消費を刺激するテクノロジーに移った。

この間日本の宇宙開発や生命科学のサイエンスは劇的に進歩した。ならアメリカはTPPで絡め取ればいいが、ここに来てアメリカも再び火星探検などのサイエンスへ本格的に乗り出す気配。このあたりは流石・・

ただサイエンスはすぐには儲からない。むしろ金を使うだけだ。しばらくはジャブジャブのマネーで、消費を刺激するガジェット、M&Aやファイナンシャルテクノロジーで、株式市場を支えるしかないだろう。

いずれにしても、株式が経済成長の結果であり、その成長と国民の幸福感が一体化し、根底には哲学や宗教の智慧を感じた時代は終わっている。(例としてヘンリーフォードの第二産業革命まで・・)

今は流動性に寛大なクルグマン博士の時代。バーナンキ前議長も、学者時代は凄いことを言っている。そのクルグマン博士も宇宙人を密かに待っている。海江田さんは昔経済評論家だったはずだが、本当は安倍さんよりも相通じるのではないか・・

個人的には、博士でさえも、膨大なマネーで人が豚になり、その豚がどこまでも肥えても、いずれは今の地球経済のDimension を超える新たな実需の必要性を説いていると思っている。だから宇宙人に来て欲しいというジョークを言った・・

もし今の流動性拡大にサイエンスが追いつかず、先にマネーが価値を失うようなことになれば、(マザーネイチャー・ハイパーインフレ)、その尻拭いは、後世に残さず、この世代が自分の責任で片付ける覚悟で、このジャブジャブマネーを受けいるべき・・


注、添付は先週IMFが出したバブルの定義について・・なぜこんな記事をIMFが出すの??
http://www.imf.org/external/pubs/ft/wp/2014/wp14208.pdf


2014年11月28日金曜日

最もすばらしい休日


         



ターキーは高級食材ではない。

本当は大騒ぎするようなご馳走ではない。

でも生きることを考えるにはちょうどいい食材。

他の命と引き換えに自分が生きる。このシンプルさがいい。

家族が集まり、宗教と関係なく、人間の尊厳に立ち返るこ日は、

アメリカで最もすばらしい休日・・

2014年11月27日木曜日

限界点までの演出力








昨日、シカゴの街中でも500人ぐらいの黒人が塊となっていた。

時を同じく、オバマはシカゴで移民法のスピーチをした。

聴衆者のヒスパニックの若者がぶち切れて、オバマに罵声を浴びせた。

それを、冷静にオバマは対応した。

「貴方たちの気持ちは判る。でも建設的にならないと何も進まない。」
 
「貴方たちをここら追い出さないから、僕の話も聞いて欲しい・・」

添付のビデオでは、罵声を浴びせた女性からインタビューを取っている。

彼女たちが怒っているのは事実だろう。

でもこれは「仕組まれた演出」の可能性が高い。

「貴方たちを追い出さない・・」など、ありえない。 

そもそも本当は格差問題だ。

でも格差問題は、今の西側先進国政権ではどうにもならない。

だから政権は、限界点までは、格差問題を、人種問題として処理するしかない。

では同じ格差問題を、人種問題にすり替えられない日本はどうなる。

選挙結果が待ち遠しい・・

2014年11月23日日曜日

奴隷の幸福


ローマの最盛期は、民主的だった共和制時代より、帝政の時代という見方がある。

シーザーのあと、ネロやカリギュラの暗黒もあったが、その後に五賢帝の時代が来た。

大衆が自分で物を決めるより、賢者が国家を導いた方が幸せという考え方・・


建国の父は、共和制ローマから多くのコンセプトを取り入れている。

上院、下院、大統領は、元老院、民会、政務官を想像すればよい。

民意の影響が大きくなると、共和制でも、元老よりも大衆を味方につけた者は強い。

2016年を見据え、最近この時代の時代劇を再び鑑賞しているが、

その中の一つ HBOの「ローマ」でこんなシーンがあった。

共和制を守りたい元老に担がれた執政官ポンペイウスは、友人のシーザーを裏切る。

しかし、秀吉の中国大返しのような勢いでルビコン川を渡ったシーザーの敵ではなかった。

敗北を前に、彼が世話係の奴隷にはいたのはこんなセリフだ
   

自分の意思をもたず、自分で決断をしなくていいのは、奴隷の幸なところだ・・


一般的に、民主国家では自分で自分の運命を決めることができるとされる。

今は貧富の差で問題はある。(学費高騰)だが概ねその原則は守られていると思う。

なら、それが本当に一番幸せなのか。

もともと日本史では疑問だが、ローマでさえもこの命題とは無縁ではない。

そして、再びクリントンやブッシュの名前しかでてこないアメリカも、

もしかしたら、ローマと同じ道をたどり始めたのかもしれない。

そんななか、日本を取り上げたブルーンバーグの記事。                 
                             
http://www.bloomberg.com/news/2014-11-21/abe-listening-to-krugman-after-tokyo-limo-ride-on-abenomics-fate.html

クルグマンと(本田さん本人)のリムジンの密談が、安倍さんを決断させたとリークしている。

真贋はともかく、一外国人エコノミストが、日本の命運を握るような報道だ。

外圧に弱い日本を触れているのは、CNBCではなく、ブルーンバーグの特徴が出ている。


クルグマンは自慢したくしてしょうがないが、

内閣参与の本田さんも、こういう話を外国メディアでにしてしまうのか・・・。

Me, Myself, and Abe

http://krugman.blogs.nytimes.com/2014/11/21/me-myself-and-abe/?smid=tw-NytimesKrugman&seid=auto&_r=1


事実なら、外圧に弱い日本を、日本人が自分で逆手に取る政治的手法・・。

これで株価が上がり、目先の結果はオーライでも、

こんな姿を、いつまでも自分で世界に晒していては、

最後は国益にはならないだろう。




2014年11月20日木曜日

健さんに学ぶ市場原理 ( マネー原理プロより一部抜粋 )


・・・・・・・・ところで、高倉健は、役者としては「大根」だったというという映画評論のプロの意見にはなっとく。

生前「本来役者という職業は嫌い・・」と言っていた本人が、更に「嫌いなキャラクターはやらなかった・・」結果、健さんのイメージが完成した。ファンはそれに魅了されたのだ。

しかし80歳を超えても、老いを見せず、そのキャラクターを、演じ続けるストイックなプロとしての自制心と探究心。これはすべての人の尊敬に値する。(文化勲章)

ただ今日のクローズアップ現代をみて、(どこまで延命するのか、揺れる医療機関)健さんが最も凄かったのは、生き方より、むしろ死に方だと思った。この死に方は見事。

役者として二流?

男の生き方で一流 

その死に方は超一流・・


平凡な自分も、いずれ来る「死に方」では健さんになりたい。

2014年11月19日水曜日

ストイックなバリュー

                 

http://www.dailymail.co.uk/wires/afp/article-2839079/Black-Rain-actor-Ken-Takakura-dies.html

黒澤明の存在もあり、現状アメリカでは三船敏郎と高倉健の実績は比較にならない。

どうやったらアメリカのポチを脱却できるか。ライフワークとして、このテーマを考えている立場すれば、黒澤映画にとどまらず、外国人監督のもとで、欧米の一流俳優と対等に渡り合った世界のミフネはなんといっても最大の憧れだ。

演技の幅も、素浪人から軍人、利休から現代のボケ老人まで広かった。

でも健さんには世界のミフネに無い魅力があった。ご本人が俳優なんてやりたくなかったといっているように、本当は好きではなく、天賦の才能があるというわけではない俳優という仕事を、
もともと「不器用ですから」の男がプロとして極めていく道程・・。

このストイックな姿は、酒をで暴力をふるい、私生活でトラブルを抱えたとされる三船敏郎とは真逆・・

戦前、日本がアメリカのポチなる前を知る三船敏郎には、戦争にまけても、欧米にへつらわないオーラがあった。一方で健さんには、敗戦から豊かになっていくなかでも、自分を見失わず、我慢するかっこよさがあった。

訃報を伝えるこちらのメディアはこんなコメントを・・

His characters were mostly the strong, silent types who endure hardship in the pursuit of justice.
(彼の演じるキャラクターは、寡黙だが、困難の中でも正義感を失わない強い男・・)

今となってはどちらが日本を代表する偉大な俳優なのかはわからない。ただまた一人ストイックなかっこいい日本人の男がいなくなった・・

2014年11月18日火曜日

株と方舟

           


個人的に旧約聖書の「ノアの箱舟」か、「バベルの塔の崩壊」がいずれ起こることは覚悟しているが、今のアメリカにノアのような人がいたのはびっくり・・。

添付はNFLの一流プレーヤーだった2年前、37億円の再契約を蹴って、サツマイモ農家になったブラウンさん今は食べ物で困った人には分け与えたいとまで言っている・・

http://www.dailymail.co.uk/news/article-2836363/From-half-time-harvest-NFL-center-walked-away-37million-football-contract-farm-sweet-potatoes.html

クリスチャンの基本に戻る・・本当にソレだけの理由なのか、個人的にはやや疑問だが、(信じられないのは今の仕事の悪影響?)この10年、個人的にも夏場の時間を、ゴルフから、大掛かりなトマト栽培に目的を変えてから、土から芽がでた瞬間のあの感動はわかる。

それにしても、クリスチャン国家でもない日本は、これから何をベースに国づくりをするのだろう。
アメリカの属国として、大半のシステムは導入した。しかしアベノミクスでせっかくここまできても、
アベノミクス1.0は失敗だったなどどいう連中がすぐ湧いてくる(アベノミクスが好調なときは便乗していながら・・)

まあこれも予想されたパターンの一つ。安倍さんはマクロでなぜインフレが必要なのか、日頃ミクロで経済を感じ、株にも縁が無いと考える大半の国民に訴えるしかない。

本来そんなことする前にさっさとやりきってしまえばよかったが、儒教か仏教か、どこかでアジア的な清廉・清貧の呪縛から抜け出せない日本人が顔を出している。(この方向ででやりきるならソレもよし、だったらアメリカの属国を脱却せよ)

本来株を上げるのは簡単だ。マネーをする日銀が買えばよい。しかしどこかでルール違反というの自縛と、経済効果として二頭を追う正論の魅力に負けた・・

以前紹介したバーナンキがFEDにはいる前、プリンストンの先生だった頃の言いたい放題の論文では、増税どころか、ヘリコプターで金をまけば、減税してもいいとまで言っているのに・・(流動性の罠になったら、システムにマネーを流すのではなく、直接現金を家庭に配りインフレ率というよりNGPOを上げる・・money-financed tax cut理論。 http://marukano-gb.blogspot.com/2013/08/blog-post_26.html

そんななか、先週まで、TVジャパンでは日本では2年前に放映されたという「天の箱舟」という番組をやっていた。ODAに絡んだ大企業と政治と癒着。そこに貧困格差などてんこ盛り・・

最終回だけ観たが、この番組が2年前の民主党政権末期に放映されていたのは納得。ここでも箱舟はバブルに批判的。これでは株は上がらない・・。

(長期的に変革を目指した結果として株安を批判するつもりはないが、円高を止めるのか1年遅かったのは、バーナンキの捨て身を甘く見ていた当事の民主党政権と日銀の責任・・マネー原理プロ)

株を上げたいなら、なんといってもBoardwalk empire。この番組は、マーケット関係者には必見だが、恐らく、振り込め詐欺全盛のなか、一般の日本人にも貴重な勉強材料になると思う・・・





2014年11月16日日曜日

口パクへの挑戦



                

   5年以上前、日本行きの飛行機の中で、MAYJという女性の歌を聞いた。

   いまだにこの分野には詳しくないが、一回で記憶に残るインパクトだった。

   それから数年後、こちらの日本人向けTV番組で、彼女が歌っているのを観た。

   抜群のスタイルに美貌。相当売れているのだろうと思った。

   ところが事実は違ったらしい。それは今年になって、彼女が本当に売れて、

   初めて知った・・。

   
   ネットを観ていたら、彼女を嫌いな人も多いという指摘があった。
   
   カバー曲が多く、歌はオリジナルより上手くても、何かが足りないとの批評。

   なるほど。でもどこかに日本的な嫉妬心を感じる・・

   
   実力よりも人気。当然といえば当然だが、

   歌に限らず、「 口パク化していく世の中 」を感じている。

   ただアメリカでは、実力がなくても人気があるというケースは、日本より少ない。
   
   だから、MAYJにはがんばってほしい。

   めざせ、テイラー・スイフト・・



2014年11月14日金曜日

僕の言うことを聞きなさい・・・クルグマン

クルグマンの「オレの言うことを聞け」の記事。一国の首相に意見したことを自慢している。

http://krugman.blogs.nytimes.com/2014/11/13/people-should-take-my-advice/?smid=tw-NytimesKrugman&seid=auto&_r=0

ところで、誰かがフェイスブックに投稿したので、下のYOUTUBEを観た。




青山氏というのはこういうことを言う人なのか。

へえっ~という感じ。きっと新鮮だろうし、意味のある人のように思える。

 (最後の、独善的・希望的、日独待望論を除いて・・)

個人的には、日本の政治は、幼稚なのか、巧妙なのか、最早よくわらない。

ただ政治家は嘘をついてもいいが、(ばれたら自己責任)メディアは、

誘導はあっても、単純な嘘をつくことはゆるされない。

いずれにしても、本当に常在戦場の人は、常在戦場などと、べらべら言わない。

それが常在戦場の意味だ・・

そして、たのむから、一経済学者が(クルグマン)安倍さんが会っているシーンなど、

ニュースでやらないでほしい・・

参考


< オバマの常在戦場 > 

http://marukano-gb.blogspot.com/2012/01/blog-post_30.html 

< 常在戦場 >

http://marukano-gb.blogspot.com/2011/12/blog-post_18.html

2014年11月13日木曜日

尖閣、日本に勝ち目は無い


            

慰安婦をめぐる朝日新聞の報道は酷いが、この新聞の報道も酷い

中国大使館、岸田外相発言に「不満」表明

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20141112-OYT1T50142.html?from=ytop_top


赤珊瑚泥棒のさなか、外務省は唐突に中国人に対するビザ緩和を発表した。

その前日、中国に出立するまえのオバマは、中国人のビジネスマンと中国人の学生に対し、

現行1年の米国滞在ビザを、それぞれ10年、5年延長することを発表している。

ここまで歩調をあわせたなら、事前にアメリカの圧力が日本にあったことは明白。

だったら、NYTIMESが報道した、日本と中国は領土問題で意見の食い違いがある

ことを認めた・・というのは事実だろう。

Those tensions have been tempered, for now, by an agreement with Japan on Friday acknowledging their differences (文中より)

http://www.nytimes.com/2014/11/12/world/asia/president-xi-jinping-makes-it-his-mission-to-empower-china.html?action=click&contentCollection=U.S.&region=Footer&module=TopNews&pgtype=article


朝日にせよ、読売にせよ、もう少し、まともになってほしい。

 (この期に及んで本当の事をいわないのもあきれるが・・)

そもそも、戦後なし崩し的にアメリカに守ってもらっている状態に違和感を感じない日本国民が、

領土など主張するほうが本当はおかしい。まず自国で自衛する覚悟を見せ、その上で、通商も

含め日米同盟を結び直し、尖閣を自国の領土として主張するのが筋。

世界の常識からすれば、日本に勝ち目はない・・。




2014年11月12日水曜日

英雄は英雄を知る



まずこのビデオを観て自分の愚かさを痛感した。アリババはあまりにも突然大きくなったが、アメリカで生まれたビジネスモデルの集合体であり、いくら類似批准の数字を並べても、斬新さがないと思っていた。(添付ビデオは一部)

更に本国ではなく、アメリカで上場したこともどこかで胡散臭く感じていたのは事実。しかしこの感覚は間違っていた。この人は凄い・・。

上場日のCNBCインタビューは短かった。だから彼の英語力は判らなかった。だがまずこのインタビューで、彼の英語はすばらしいことがわかる。

アメリカで学んだ孫さんも、無駄な単語が少なく、英語は上手い。マー氏は、発音でネイティブではない証拠を残したまま、感性はネイティブで話す。だから余計に凄い。

英語版WIKIを見る限り、彼は米国で暮らしたことはない。大学でのメジャーは英語だったが、子供頃、自転車を40分こいで市内のホテルに行き、英語を話す外国人客に、無料で自転車での市内観光を提供し、生の英語を覚えたという。

まあこのようなバイタリテイーは、このクラスの成功者は共通しているだろう。しかし、中国本土にいながらここまで英語が上手くなるためには、「聞く力」が必要だ。

このインタビューから醸し出ているトーンは、野望に満ちた自分を押し出すのではない。他人の言葉をよく聞き、周りの見ながら何が大切かを判断する思慮深さに溢れている。

多分日本人が知る孫さんとはまったく違うタイプ。インタビューのなかで、

「中国一の金持ちといわれるのは苦痛だ」「 株価には一喜一憂しない。」 

「株主よりも顧客や従業員が大切、そして世の中に貢献すること」
 
「金持ちになるのは自分のゴールではない」

「我々は(アリババ)まだ若い最初は相手にされなかった」

「今は逆に投資家の期待は過剰だ・・」などなど、

 孫さんとも違うし、株価至上主義のCNBCの視聴者を驚かす言葉が飛び出す。ここは稲盛色だが、稲盛さんが中国の教えを尊敬していることからもマー氏は中国人。そしてアメリカのシステムや良さを知り、膨大な中国の可能性にソレを同化させる能力。

孫さんは、上場日このアリババの株を売らなかった。そこはさすが孫さん。自分とタイプは違っても、英雄は英雄をしる。或いは違うタイプだからこそヘッジしたのだろうか。インタビューの最後、いやらしい質問に、孫さんを少し邪魔に感じている様子を隠さなかったのは面白い・・。

それでも中国の歴史はボラタイル。企業としてのアリババの未来は判らないと思う。現状では、マー氏は、中国政府にとって近代化と中間層増化にむけて切り札の存在。ならこのまま中国の資本主義の黎明期の岩崎弥太郎になるかもしれないし、逆に政治に疎まれるかもしれない。

いずれにしても、マー氏個人に投資する人はきっといると思う・・。



2014年11月11日火曜日

 太陽のカラス AR 2192 のゆくへ

まずはじっくりと下のビデオを鑑賞したい。

画面右から古代中国人が「太陽にカラスが住んでいる」といったとされる神秘的現象が現れる。






このビデオは、10月14から10月30日までの太陽黒点AR2192を、NASAのデータをベースに4Kで画像化したもの。AR2192は、画面右からゆっくりと神秘的な活動を魅せてくれる。

そういえば、10月の株式相場はちょうどこのビデオの期間に戻った。

NASAによれば、AR2192は、この25年で最も巨大な黒点だという。前回このサイズの黒点が出た1989年は、異常気象やかなりの電波障害が起こった。

25年ぶりというのはまさに自分が考える長期スパンにぴったり。AR2192は真に転換の象徴にふさわしが、この間に株が綺麗に戻ったので、多くの相場参加者は、これからバラ色の25年が始まると考えているだろう。

どちらにせよ、AR2192が次にこちらを向いたときが楽しみだ。消滅しているかもしれないし、更に大きくなっているかもしれない・・。それは、NASAでも判らないという・・








2014年11月10日月曜日

青なのに赤


         
  
 参考 http://www.businessinsider.com/the-us-is-moving-left-despite-republican-gains-2014-11



先週のマネー原理プロで、米国の選挙がなぜ火曜日なのかを紹介したが、今回の中間選挙は予想通り投票率が低かった。まだ公式の数字は固まっていない。だが約8300万人、36%の投票率との数値が出ている。

この数字だと、見事に史上最低。2008年と2012年の大統領選は1億3000万人が投票にいった。中間選挙は投票率が下がる。それでも2010年は9100万人(42%)が投票した。

ではなぜこんなに投票率が低かったのか・・

最大の理由は、共和党には厄介なヒスパニック層が失望したこと。ここは共和党の作戦勝ちだ。現状、下院共和党の反対で、オバマが2008年と2012に約束した移民法改正が未達成。

アメリカで育ちながら、親が不法移民のため米国籍がない1200万人の若いヒスパニックは、この共和党の下院優位が崩れない現状をみて失望している。

これで、投票権を持つヒスパニックも、さすがに今回は欲を失ったようだ。

リベラルの応援団長のビル・マーは、HBOの自分の番組で、アメリカが投票日を世界標準の日曜に変更しないのは、平日に掛け持ちで薄給の仕事をしている下層階級をなるべく選挙にいかせないため・・と分析をしていた。

米国では建国以来の法律を変えるのは大変。その点で国民の大半がリベラルになっても、地方の選挙組織が磐石な共和党の牙城はなかなか崩れない。(参考インガルス一家の投票)

それでも、大統領選挙で現行の代議員制を廃止し、最大の得票を得た候補をその州の勝者にすることに同意する州が増えてきている。この動きが加速すると共和党には不利だ。

2004年は、ブッシュは再選され、共和党は今回のように上下両院を圧勝したが、ところが、僅か2年後、まだリーマンショックが起こる前の2006年には大敗した。(共和党は上下両院を失った。上院は49で同数だったが、二人の独立議員は民主党サークル)

個人的には、今回の中間選挙は、大津波が襲ってくる直前、一時的に波が沖に引いていく現象と同じだと考えている。

まあ日本のメディアで米国政治や米国市場の解説をする人たちが、どこまでこの国の真実を見極めているか。それで日本の国益が決まるだろう・・

1910年と2010年の最大の移民人口



2014年11月6日木曜日

残されたレガシーの可能性




中間選挙の結果、こちらでは、MORE GRIDLOCKという見方が一般的。ところが日本の報道は「ねじれ解消」という報道になっている。これではニュアンスが逆だ。

同じ党が上下両院を支配しても、大統領が別の党ならGRIDLOCKは変わらない。寧ろオバマが対抗心を燃やした場合ねじれは深まる。今回の選挙結果を日本の衆参二院制のように表現をする日本のメディアは、この国の本質をどこまで伝えるつもりなのか。

いずれにしても、上院が共和党になったことで、TPP交渉で日本はアメリカの圧力に屈するのは時間の問題か。TPPを日本国益と信じるなら、それはGOOD ON  YOU。

最後に、ここまで馬鹿にされたオバマがどうでるか。強攻策にでれば、上下両院を抑えた共和党は弾劾も辞さないかもしれない。まあそれはそれで見世物としては面白い。

個人的には、オバマは2009年の3月の段階で(株価の最安値)、本来自分が大統領になった由縁を諦め、党のため 株価のため、クリントンの取り巻きたちの意向を汲んで、金持ちの救済を優先した時点で終わっていたと思う・・。

なら最後の2年は、弾劾になっても、その不名誉を怖がらず、自分がしたかったことをやるかどうか。残りの2年じっくり観たい。ただレガシーにTPP達成を使われた場合、やっぱり日本は日本だったということになる・・。




2014年11月5日水曜日

バブルの必需品




          本場スコットランドで世界一の称号を得た山崎 

狂乱的バブルの1920年代が舞台だったBoardwalk Empire。

日曜日、これを観ながら、美味いウイスキーを飲むのは最高だった。

バブルに欠かせないもの・・、やはりそれは美味い酒。


このタイミングで、「山崎」のウイスキー(モルト)世界一の称号はちょうどいい。

そしてここで「マッサン」を取り上げたのは、時々驚嘆するNHKの相場観。

この感覚が日経新聞にあれば、日本経済ももう少し変わっていたと思う・・


今、日銀の緩和で、日本にもマネーはジャブジャブしているだろう。

なら、後は飲んで使うだけだ。

日本経済にも Boardwalk Empire のキャラクターが必要。

そのためにも、バブルを知らない世代に、美味い酒を教える必要がある・・。




80年代、サントリーは憧れの企業だった。

唯一、学校をでたら入りたいと思った日本企業。

会社説明に来たOBは言った。

「電車の中で日本経済を支える企業戦士は疲れて眠っている。」

「サントリーの社員は一緒に眠てはいけない。」

「彼らがどうしたら楽しくなるか。」

「寝ている彼らを見て、それを考えるのがサントリー・・」


残念ながら、サントリーに縁はなかった。

だが、この頃、日本経済を裏で支えた「オールド」の味が変わった。

急激に美味くなったオールドは、バブルの予兆だったと思う。

そして、どんどん高額になっていったウイスキー。

ご自身がブレンダーだった佐治敬三社長のローハイドが懐かしい。



そんななか、YOUTUBEで昔のCMを探したら、ティリオン・ラニスター?を見つけてしまった

サントリーは、先が読める企業だったと思う・・


2014年11月4日火曜日

死ぬのは怖い

彼はその瞬間、自分が死ぬと思って綱を渡ってはいないと思う。

でも死ぬ可能性があり、その宿命は避けられない。(最後に添付した実例)
その事実は、どこかで理性的に観ているはず。


安楽死、宇宙への挑戦・・

死ぬことが再び普通になれば、

市場原理は復活し、

金利は上がることが出来る・・


まあそれはやっぱりアメリカが最初で、(先進国では)

日本は最後だろうけど・・