2014年11月29日土曜日

ゼロへの競争、豚はどこまで太れるのか

         
                 みんな同じ世代
           

           
 日本よりスイスの方が金利が低いとは・・。やはり平和主義とデフレには関係が・・ 


Yahooファイナンス <ゼロへの競争から>
http://charliebilello.tumblr.com/post/103808645854/the-race-to-0-plunging-yields-across-the-globe

         


アダムスミスが「見えざる手」の一行を記したとき、世界の人口は10億未満。この頃の英国はまだ基本的豊かさを求めていた時代。でも今や世界の人口は70億を超えた。

中国、インド、インドネシアもこらからどんどん豊かになる。彼らだけで30億。先に豊かになった先進国は消費がGDPの大半。今その力が落ちているが、後進国に中間層が生まれる頃、先進国で貧富の差が拡大するのは自然なのだろう。

アダムスミスは「見えざる手」だけを言っていたのではない。だが資本家や共和党系のプロパギャンダで「強欲は正しい」の代名詞のようになった。今の資本主義社会では、貧困層は見捨て、金持ちにお金を使ってもらうことが効率では重要。この言葉が流行る気配を感じる・・。

ただアダムスミスに限らず、19世紀までの学者には、経済論でも哲学や宗教の価値観があった。だが「ゼロへの競争(添付)」を始めた今の金融経済では、学者は宗教や哲学を除外し、効率で優劣を主張する。そして政治は時勢を得た学者の権威で時間を稼いでいるのが実情だ。

その結果、金融市場では中央銀行が神のような力を持つようになった。保守派は彼らを批判するが、世界史を振り返っても、結局はなるようにしかならない。今は戦争で需要をつくるより、ISISなどを除く70億の人間には平和が大切だ。

なら、豚はどこまで太ることができるのだろう。このまま消費を競うだけなら、人はJ.S. ミルの言う豚とどこが違うのだろう。(満足な豚と不満足なヒト。満足な愚者と痩せたソクラテスの比較)

個人的に戦後の既得権益世代の平和感は地球環境とのバランスでどこまで有効か疑問だった。ざっとみても、本気で豊かさよりも環境を重視する可能性があるのは欧州の一部と日本ぐらい。先の米中の排出ガス規制同意など、共和党は誰も相手にしていない・・。

この現実を見ると、もしかしたら野蛮な戦争をしてきた昔の人間の方が、科学技術は未熟でも、地球に適切な人口や豊かさの優先順位には忠実だったのではないかという疑念がぬぐえない。今は失われた人命や破壊の規模が異常だった第二次世界大戦の反動期だと思う。

そんななか、海江田さんが「UFOを信じている」と言ったのは面白い。

今アメリカで最先端を見極める投資家のピーター・シール。あるいは時代をリードするイーロン・マスクは、テクノロジーとサイエンスの違いを前提にメッセージを発信している。アメリカは冷戦に勝ったことで、国家が宇宙開発のサイエンスをリードする必要性が中断。主流は民間による消費を刺激するテクノロジーに移った。

この間日本の宇宙開発や生命科学のサイエンスは劇的に進歩した。ならアメリカはTPPで絡め取ればいいが、ここに来てアメリカも再び火星探検などのサイエンスへ本格的に乗り出す気配。このあたりは流石・・

ただサイエンスはすぐには儲からない。むしろ金を使うだけだ。しばらくはジャブジャブのマネーで、消費を刺激するガジェット、M&Aやファイナンシャルテクノロジーで、株式市場を支えるしかないだろう。

いずれにしても、株式が経済成長の結果であり、その成長と国民の幸福感が一体化し、根底には哲学や宗教の智慧を感じた時代は終わっている。(例としてヘンリーフォードの第二産業革命まで・・)

今は流動性に寛大なクルグマン博士の時代。バーナンキ前議長も、学者時代は凄いことを言っている。そのクルグマン博士も宇宙人を密かに待っている。海江田さんは昔経済評論家だったはずだが、本当は安倍さんよりも相通じるのではないか・・

個人的には、博士でさえも、膨大なマネーで人が豚になり、その豚がどこまでも肥えても、いずれは今の地球経済のDimension を超える新たな実需の必要性を説いていると思っている。だから宇宙人に来て欲しいというジョークを言った・・

もし今の流動性拡大にサイエンスが追いつかず、先にマネーが価値を失うようなことになれば、(マザーネイチャー・ハイパーインフレ)、その尻拭いは、後世に残さず、この世代が自分の責任で片付ける覚悟で、このジャブジャブマネーを受けいるべき・・


注、添付は先週IMFが出したバブルの定義について・・なぜこんな記事をIMFが出すの??
http://www.imf.org/external/pubs/ft/wp/2014/wp14208.pdf


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