アルカイーダがブット女史暗殺の実行犯として声明を出した。ただ一口にアルカイーダと言ってもその中身が色々あるのは最早常識。ではその中で一番怖いアルカイーダは誰か。それは金の力が及ばない魔境に住むアルカイーダである・・。
アラブには金がある。そこでテロを起こす連中は結局金の価値を信じる親分によって踊らされた貧乏で無知な若者であるケースが多い。しかし、パキスタンやアフガニスタンにかけて暗躍するアルカイーダ組織では、親分は簡単には金では動かない。なぜならビンラデインは元々金持ちでありながら信念でこの地域にこもった男だ。彼が生きていようが死んでいようが、そのカルチャーは他の連中とは恐らく異なる・・。
所変わって江戸時代の日本。天下太平の世で些細なミスで殿さまが切腹、お家は断絶、藩士は浪人になった。条理がない。しかしこんな事は当時日常茶飯事だった。よってだからと言って徒党を組み誰かを仇討をするなどあり得ない。幕府当初その処置の不味さを反省しながらも、物理的可能性より平和な時代に生きる人間がそんな愚かな狂人的行動をするはずがない・・とタカをくっていた。
同意だ。仮に今の時代に生きる自分がタイムスリップしてこの時代に直面しても、私は赤穂浪士には加わらないだろう。なぜならその時代は男のロマンが充満していた戦国時代ではない。太平の世ではそんな事をするより、他藩へ仕官する道を探した方がましだ。しかし、紆余曲折がありながらも、お金や仕官へなどの誘惑を振り切り、目的を達成した狂人連中がいた。そしてそのプロジェクト導いた恐ろしい男が本当にいたのは事実だ。
ところでテロ直後、魔境を中心とする一部の世界ではブッシュよりもビンラデインが支持されていると聞いた時、私は面白半分に聞き流しただけだった。しかし今は違う。我々がペーパーマネーゲームに興じている時、この魔境では金の魔力が効かない恐ろしい連中が直実に育っていたのである。そして我々の世界、即ちお金の世界の限界(インフレ)が見え始めた今、この連中をただの狂人として笑い飛ばす気は失せてしまった。彼には赤穂浪士のような信じるものがある。そしてその信念は私には恐ろしい。今は笑い飛ばすどころか心から恐ろしいと感じるようになった。
最後には「アラブのルール」で何とかなるかもしれないイラクとはまた違った恐ろしいこの魔境に米国はどう対処するつもりなのか・・。
0 件のコメント:
コメントを投稿