2007年7月16日月曜日

インフレの芽、あだ花

今日のWSJの記事で重要なのは生活面にあった蜂に関するな記事。パリなどの洒落たヨーロッパの街では、自宅のベランダで蜜蜂を飼いならし、自分で飲むレモネードや、TEAに入れる程度の蜂蜜を作っている粋な人がいる。記事は米国でもそんなヨーロッパの都会人を真似るべく趣味の世界を紹介した記事なのだが、実はそんな悠長な話ではないリスクが潜んでいる・・。
まず、昨年から米国で起こっている怪現象はしばしばNEWSになっている。怪現象とは米国本土から蜜蜂がいなくなっている話。ご存知の様に蜜蜂は野生品種より業者が飼っているケースが圧倒的だ。しかしその蜂蜜業者が窮地に陥ったのは昨年から。突然蜜蜂が消滅してしまう現象が全米で発生したのである。既にその被害は蜜蜂業者の30%から場所によっては50%を超える事態になっているという。

WSJは全米で消費される全食料の内、元を辿るとその30%は蜜蜂などの昆虫に授粉の役割を頼っていると言う農務省の公式見解を紹介している。 そして、その食糧の元となる全ての授粉の80%は蜜蜂に頼っているというのである。これを聞いてゾッとした。その蜜蜂の半分が何らかの理由で死滅しているとしたらいったいどうなるのか。蜜蜂がいなくなればその分に代わりの蜂や他の虫が活躍すればいい訳だが、個人的には不安だ。そう言えばここまでは順調に成長してきた裏庭の桃太郎(トマト)も、今黄色い花がちょうど咲き始めている。しかし確かに今年は蜂の姿が少ない様な気がする。学者によれば温暖化や都会化などの環境の変化によって蜜蜂は死んだ可能性が高いらしい。ところで、「あだ花」の語源は実をつけない花の事らしい。いずれにしても食糧インフレの芽はこれ以上いらない。そろそろオレンジジュースの先物でも仕込んだ方がいいかもしれない。

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