CNBCの女性アナウンサーが今晩の上海株に米株の命運が掛かっているような発言をしていたのを聞き、思わず噴出しそうになった。この米株の命運が中国次第としたらお笑い物である。そもそもそんなに上海株が気になるならポールソンが中国に一本電話を掛ければ済む話。米株も最早インチキなら、上海株の半数以上の発行株はまだ管理株のはず。また中国は配下に国営ヘッジファンドを持つ国と聞く、即ちインチキ同士なら負けるはずがないではないか・・。いずれにしてもそのポールソンと商務長官が「異例」の明日の朝揃ってCNBCで声明を出すとの事。密かにフレッシュな流動性が次の出番を待つ出来レースとはいえ、ダウ指数が久しぶりに明確に50日を割れた本日、注意深く明日はやるべき事はやっておくと言う事だろう。
ところで個人的にも50日が割れて200日移動平均までの調整でこの株の下げは終ると考えているが、しかし恐らく今回も然り、次々に株が上がるスキームを編み出してきた米国がどこかで行き詰るとしたら、その時は「調整」ではなく「終わり」の時だろう。ただ其れはこの住宅関連問題では起こらない・・。明日を境に市場参加者は「住宅が下がれば株の上昇で補う」と言う逆説のインチキ療法を残りの時間が少なくなったこの政権が渾身の力で演出するのを目の当たりにするはず・・。そもそもコロンブスの卵ではないが、この国では株は人を幸せにするモノで不幸にするモノであってはいけない。だから株に関するルールは時代に合わせて変わるのである。大昔ならインチキだったはずルールの多くが今は立派な常識になっている・・。(その多くを人は規制緩和と呼ぶが・・)
こんな例はどうか。日本はDNAとしてはアリだったがバブル時代にキリギリスのマネをした。しかし途中で怖くなり、アリの本性が出てしまった。しかしアリとしての蓄えがあったので苦しかったが何とか10数年の冬を凌ぐ事が出来た。その点米国は元々キリギリスなのでアリにはなれない。またアリの様なデフレ対応の蓄えもない。そしてこの様な困難では篭城せずに常に打って出る・・。こんな種類は時にその強気が裏目に出て100年に一回程度は死滅の危機に瀕する可能性ある。だがまだ其れはもう少し先の事だろう。その意味では「利下げ」はFEDがそのトークを武器にする事は可能だが、実際に利下げをしたらアウト。なぜならポーカーゲーム同様、弱みを表面的に出さない事で全てを可能にしてきた成長のゲーム(資産インフレゲームといっても言いが、だから政策はコア次第という表現を用いている)が終ってしまう。その時は一気にドル防衛のダムが崩壊して、長期債、株とドルのトリプル安が起こるはず。
「金利は成長と同時に緩やかに上昇・・」この考え方が、何があっても米国経済磐石説を唱える人々の根本だが、いずれにしても明日は株が大底を確認する前にBULLSTEEPのポジションは手仕舞うべき。ご存知の様に私はSTEEP論者だが、それはBULLSTEEPではなく、BEARSTEEPが始まる「その時」を楽しみに待っているからである。但し其れはもう少し先である・・
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