2015年9月10日木曜日

アベノミクスはダメッジコントロールを。そろそろ本気で国債を守り、次の時節を待つべき




安倍さんには天運を感じる。その運を日本の未来のために使って欲しいとずっと考えている。しかし、アメリカから見て、今の官邸は完全に時流とズレ始めている。
無投票で再選を決めアベノミクスの完成を訴える安倍さん。でも個人的にはアベノミクスは空売りの対象になりつつある。国策に空売りはなしと考えるなら、PUTのイメージは必要か。(アメリカを空売りした奴は必ず負ける・・は、元NYSE会長のグラッソーの名言。彼はこの名言で200ミリオンの退職金を得たといっても過言ではない。でもこの名言もいつか寿命が来る)
ズレの背景は米国上院でオバマのイラン核開発法案が信任されたこと。共和党は反発しているが、暫くは戦争はない。なら安倍自民党は、もう少し時間を駆けて、日本国民を説得したほうがよい。(というより、世界情勢がその時になれば、平和ボケの国民は安倍さんに靡くしかないのだから、その時を待つべきでは・・)
それを5月に米国議会で発言したとおり、ここで強引に法案を可決すると、結局安倍さんはアメリカのポチだった印象だけが残る。恐らく起こるその強い反動。オバマ政権は安倍さんを見放す可能性がある。
アメリカでは今週から元々本命とされたジェブとヒラリーがシリアスに反撃を開始した。彼らには本命の余裕はもうない。もし次がジェブでもヒラリーでもない場合、日米共闘の安倍さんは浮いてしまう。
更に、イランに反発した共和党が強引にシャットダウンに持ち込めば株は下がる。そうこうしている間にも、安倍さんが総理だから日本株を買ったヘッジファンドの変節の可能性。そういう悪循環の可能性は避けたほうがいい。そしてこの先の相場のリスクを予想した場合、最早追加増税も不可避だろう。
そもそも最初の増税をすべきではなかった。20年来のデフレを克服するなら、バブル復活は大いに結構。その勢いで川を渡り切り、その後、(目標達成後)時流見て、引き返すなら引き返すべきだった。
ところがやったのはアクセルとブレーキの両建て。そのツケと、今回のグローバルな株下落に合流した印象。これではアベノミクスは勝ちきる前に、ダメージコントロールを迫られる可能性がある。(この場合は株価よりも貧富の差解消へ)
グローバルな視点でのリスクは、次にバブルが崩壊する場合、(今の株の下げが繋がるとは限らない)、いよいよそれは中央銀行バブルの崩壊となる可能性が高い。それは過去例がない最悪のケース。(一番近いのが南海泡沫)
その最悪を想定した場合、他の中央銀行に比べ、日銀は株を上場し、巨大なバランスシートにはEquityがたっぷり。あれだけ派手にQEをやりながら、デフォルト以外では満期で元本が戻る債券しか買わないFEDとは対照的だ。
そしてFEDは、何度FED憲章を読んでも良く判らない柔軟性を持つ。バランスシートのリスクはNY連銀単体。ワシントンのFRBは権威を付帯されている一方、最後の責任は誰にあるのか。まさに合衆国という集合体の中でのワシントンの位置づけ・・
スイス銀行も日銀同様に大量に株を買い、上場もしている。体力からしてスイスが悲惨になったら日銀は赤信号。その時は、人口動態が逆ピラミッドの日本で国家が守るべきは株式ではなく、国債市場。だからここは増税不可避に変節する。(株が下がっても国は死なないが、国債が本当に暴落すれば、自力での復活は困難)
このシナリオがいやなら、早々にアメリカすら及ばない新兵器を開発し、自分が地球のパワーバランスのリセットで勝ち組に回るか。移民でも何でもいいので、人口を増やし、未来の国家債務負担者の確保をアピールするしかない。(ミクロで悠長な議論は無用。森が焼ければ木は残らない)
そのどちらも嫌。一方で平和を叫びながら、日銀のサポートで自分の株が上がることを期待する人は、早々に米英追従から、中国や大陸欧州との協調に軸を移すべきだと思う(それが悪いわけではない)。
まあ中国の国策は売りでも日本の国策は買いだと期待しているなら、 GOOD ON YOU

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