2015年9月15日火曜日

上善如水 

        

 http://www.cnbc.com/2015/08/14/space-is-dying-but-heres-why-you-shouldnt-worry.html


ここ数年ずっと「水」をテーマにしてきた。

最近は物理学には無縁の自分も、未知なる宇宙への準備を心がけている。理由は、(恐らく)平和な時代の最後のフェイズ(コーナー)、中央銀行の繰り出すマネーが全ての問題を解決するような安易な風潮への抵抗。「水」や宇宙は、まだまだ人間は小さいことを、考え直す上で重要だからだ。(QE:小手先のごまかしは、そろそろ時間切れ。)

夏王朝の始まり。最初のリーダーは、川の氾濫に立ち向かった人という言い伝えがある。エジプトで天文学が発展したのは、次のナイルの氾濫を予想する必要があったとする学説。メソポタミアやインダスでも、富や武力、さらには原始宗教で王朝が確立するまえ、どんな能力を持った人がリーダーになったかは想像できる。

日本では鬼怒川の氾濫後、阿蘇が噴火した。同時に東京で大震。一体どうっているのか。不謹慎だが、海外から見て、せめて東京五輪までは、富士山は怒らないでほしい。

戦後、大きな意味では皆が幸せになった。でも自然への畏敬を忘れてはいけない。東北大震災はそんなメッセージだったと思うが、日本の社会が「和の集合体」になったのは、この自然環境に対応するためでもあったと思う。

ただ大陸から離れた地形と、この自然環境は、ガラパゴス的性善説の脆弱性も併せ持つ。特に、大陸で起こる災いで、戦争や金融市場のボラなど人災への対応は難しい。戦後70年、冷戦後の安定期が終わる今、ここへの日本の対応力が試されていると思う。

この事態に日本のリーダーはどんな対応を取るのか。当然世界は注目してきた。リーマンショックの影響が残る間、欧米は強調した。しかしオバマ政権の終了を睨み、明らかに欧米で方向性にズレが見える。そんななか、日本国民の本質と、現在のリーダーの安倍さんの政策のズレを、海外の投資家もどうやら感じ始めている。(安倍さんの支持率を気にしている)

そもそも英米と同じシステムを導入するなら、貧富の差を容認し国益のためには戦争さえ辞さない覚悟が試される。実現すれば需要が拡大するので、インフレが復活する可能性が高い。

だったら金融機関は債券だけを金庫に持っているわけにはいかない。米英の中央銀行はそういう事態に備え、いつまでも金利をゼロし、マネーを供給する中央銀行が、自分で市場を支えるなどいう緊急処置をいつまでも続けることはできない。

一方地続きの大陸は、平和と強調がより重視される。これ以上英米のような格差を単純に受け入れるのは無理。中央銀行が今後もマネーを刷ってもいいが、最終的にはその目的が格差是正、社会主義へ向かっていることが求められる。中国やロシアなどとの関係も、当然米英とは違う。では日本はどうするのか。

安倍政権は英米を向き、国民の半数以上は大陸を向いている。これが個人的分析。ただ国民の大半は中国は嫌いで、米国は正しいと信じている。だからここまでは良かった。

実は同じ問いをISISに日本人が捕まった際にもした。安倍政権は日銀にQEをさせながら身代金を払わないのは矛盾していると。これは安保法案を反対をいいながら、新たな黒田バズーカを期待している現象と同質。いずれにせよ、国民は本当にインフレの復活を望んでいるのだろうか・・。

最後どちら側の覚悟を決めるのか。決めないまま行こうとしても、政治より先に市場が答えを出す可能性を感じる。


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