2008年2月15日金曜日

クリントン優位? 13000対00001の矛盾

予備選の結果は予想の範囲だっとは言え、オバマの勢いが明確になった。ただこれで民主党の大勢が決まったかといえばそれはNO。まず次の大票田のオハイオやテキサスではまだクリントンが優位。これまでもクリントンの地盤の大票田でオバマの追い上げが顕著になると、マスコミがこぞってクリントンの大ピンチを報道し、結果的に実質クリントンを救っていた。

そして、州を勝った者が州の代議員を総取りしない民主党制度では、オバマとクリントンのどちらかが大票田を含めた残りの州を6:4の割合で全勝したとしても、民主党の候補者になるための代議員数2025には及ばない。ならば鍵を握るのは750票以上になるスーパーデリゲート次第である。

では、スーパーデリゲートとは何者だ。それは地区の党活動の中心者や大統領及び閣僚経験者また現役議員たちである。この中にはクリントン元大統領とゴア元副大統領、またルービンヤコーザインなどのGSから政治に関わった者、或はオバマ指示を表明しているケリーやケネデイー議員、そしてトムダッシェル等の有力(元)議員達が含まれる。そしてスーパーデリゲートの1票は、一般票13000票分に値するといわれる。

これらのスーパーデリゲートがクリントン政権時代に未だ後ろ髪を引かれるのは事実。よってどれだけオバマに勢いがあっても、彼らがどう動くかで全てがきまる。また、スーパーデリゲートは、一度態度を表明しても、いつでも変えられる代物だ(だからプレッジと言わない)。

実際カーターがレーガンに敗れた次の選挙では、予備選のプレッジ デリゲートで上回ったゲーリーハートはスーパーデリゲートの裏切りでモンデールに敗れてしまった。(モンデールもレーガンに惨敗)

そして今回の民主党の予備選は、クリントンから恩恵を受けた人と、彼が大統領になるまではクリントンより大物だった民主党重鎮の(ケリーやダッシェル)の勢力争いでもある。例外がゴアで、専門家の予想では彼は自分の選挙の時の恨みでヒラリーを応援しないとみられる。

ケリーやダッシェルがオバマを応援する一方、エドワードは姿勢を明確にしていない(個人的にはヒラリーを押すと予想)。そして今、クリントン陣営でスーパーデリゲート票の取り纏め役はオルブライト女史。国務長官時代の彼女は米国版サッチャーだった。スーパーデリゲートの離反を抑える役としては最適ではないか・・。

いずれにしても民主党の大統領選挙の行くへは泥沼のドラマがこれから始まる予感・

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