2008年2月1日金曜日

日本版モンロー主義

一昨日ついに日興証券が消滅した。一昨年来同社は子会社の不祥事で苦しい立場になっていた。ただ直に経営が崩壊する状況ではなかったはずだが、途中から親会社のCITI救済されるなどと市場でうわさになってしまった。

ただそのCITIはサブプライムで苦しい。本当は日興よりもCITIの方が危ないのでは。両社のOBとしてそんな思いだったが、結局こちらでの困窮を隠したCITIが買収資金を日本市場で調達、日興は三角合併第一号に決定した。

そこで「日本とアメリカ」、最近放送されたNHK特集である。二日間に渡り放映されたが、あまりの内容に吐き気がしてしまった。なぜならこのままだと日本は外国資本からパッシング(素通り)されてしまうと日本の焦りを誘う内容になっている。だが見る人が見れば、焦っているのは米国で、だからこそ絶対に失ってはならない日本を自分の庭の中に閉じ込める為にNHKを使って扇動しようとしていることは一目瞭然である。

断っておくが私は反米ではない。米国は自国の利益を当然追及しているだけ。その延長に日本戦略がある。そして、日本がこれまで狡猾さに欠けても何とかなったのは、米国が頂点極める過程にあったからだ。

しかし米国の絶対性が揺らぐ中、日本は早急にモラトリアムから覚醒しなければならない。さもないとそれこそ本当に日本は世界情勢の変化の中で埋もれてしまう。今のこの混乱期、欧米金融機関のに煽られてアジアの証券市場で一番になる必要はない。外資が日本市場を通り過ぎるのは大いに結構ぐらいの余裕がほしい。

他のアジア諸国は市場原理の導入に必死。だがこれはアヘン戦争勃発の罠に似ている。極論すれば、外国の批判にすぐビビッてしまう今の日本は鎖国に戻った方が良い事もある。たださすがに鎖国は現実的ではない。よってここは米国の本家に学びモンロー主義になるべき時が来たと宣言しよう。

今の相場と同じ(変動が激しい相場)、変にバタバタせず、世界の情勢がどう落ち着くかを見極めた上で時期を探って攻勢にでればよい。それまでは内にこもって自分のお金を自分で使って楽しもう。その為に今大幅減税が必要なのは米国ではなく実は日本である・・。

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