2010年5月21日金曜日

経験則との戦い

株が下がっている。よって顧客向けレターから、市場の現象面の話を紹介する。

まず大恐慌では1929年から1933年までと、1937年から1938年にかけての二つの谷があった。言い換えれば34~36年は一旦回復基調になったという事。そして二度目の下落は致命的だった。結局戦争による実需でしか回復はできなかった。そして87年のブラックマンデイ。記憶に新しいブラックマンデイは、87年の10月19日に起こった。一日で20%の株式の大暴落だった。実は、あまり知られていないがその一カ月程前、堅調だった米国市場は突然4%の下落を演じた。そしてその原因が当時としては新しい手法だったコンピュータによるプログラム売買である事は翌日には判明していた。前震だった。だが市場関係者はこの前震に十分な注意を払わなかった。そして19日に本震が襲ってきた・・。

今の米国当局はこの経験を知っている。だから2週間前の1000ドル安の原因究明に必死になった。だが明確な原因究明が完了しないまま、どうやら株式市場には30年代の大恐慌の2番底の恐怖がもたげてきた・・。


この苦境をどう乗り切るのか。明日5月21日は米国にとって大変重要な日となる。バベルの塔の崩壊が始まるのか、あるいはここで踏ん張るのか。明日は転換点だろう・・。

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