2014年10月15日水曜日

 五つの資本主義と三つのシナリオ




     参考 財務省資料より https://www.mof.go.jp/pri/research/special_report/f02_2010_05.pdf

ノーベル経済学賞をきめるコミッティトップのTore Ellingsen氏は、
受賞の背景には、Tirole氏が94年の著書で示した金融機関のCapital Requirementsと金融危機との関係・理論を挙げた。 

せっかくの理論は、アメリカでは役に立たなかった。90年代後半、クリントン時代に銀行と証券の壁を崩したのがサンディーワイル元CITI会長。そしてブッシュ政権でレバレッジの規制を取っ払う働きかけの中心は、GS会長だったポールソン氏。氏の理論はアメリカでは無視されたのだ。

リーマンショックから7年。欧州は金融機関の規制強化に再び積極的だが、アメリカでもその流れは起こっている。コミッティーは、今回のノーベル経済学賞に政治的な意図はないとしているが、それはどうか。

オバマ政権をはじめ、イエレンやドラギ、さらにラガルドなどのキーパーソン-は、このノーベル賞の方向性、Capital Requirementsの強化を受けいれている。反対しているのはウォール街と一部共和党系の保守派だけ。

もともと共和党は、ブーム&バーストを恐れない傾向がある。逆に民主党は協調とコントロールを重視する。米国の歴史は見事に補完作用が働いている。



1920年代に共和党が起こしたブーム&バーストは、民主党のルーズベルトによって、最後はアーセナル・オブ・デモクラシーで克服した。

一方米国がバーストを恐れ、ブームさえ起こさない状態が続いていたなら、アメリカの成長力は、クリントン時代でそのピークを迎えていただろう。

その意味では、ワイル氏とポールソン氏の所業がリーマンショックの原点だったとしても、歴史的に意味があった。

ただもし同じことが起きても、もう同じ救済は出来ない。これは民主党と共和党の違いではなく、
グレートジェネレーションとベービーブーマーの世代の違いだ。

そもそもベービーブーマーは、自分たちの間違いを、自分で処罰することができなかった。
その象徴がポールソン氏。ポールソンは、金融危機を招いた犯人ではなく、なぜか金融危機を救った英雄になっている・・

この結果、拡大した貧富の差に輪をかけて、オバマ政権への不満が充満している。

ではどうする。バーストを嫌う民主党政権は金融市場のボラを望んではない。だからジャブジャブにしたのだろう

だが、ここまでくると、規制強化を断行すれば、生み出された巨大なマネーは、ソレを嫌がってむしろボラを出す可能性がある。

ISIS エボラ プーチン・・その材料には事欠かない。なら多様化する資本主義を踏まえ、これからの方向性は三つ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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いずれにしても、株が下がり、経済が更に困窮するのは困るが、株だけ上がっても、1%が潤うだけなら肝心の庶民の支持が復活しないオバマ政権や民主党と、経済が困窮しても、民主党への反感が募るならOKの共和党が、本音では株式市場のサポートにどこまでシリアスになるか・・興味深い


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