2015年2月23日月曜日

無知なプライド

             Henry L. Stimson(背広の男性)
         
        (マッカーサーの前に、日本の命運を支配したのはこの人)


この週末はいろいろTVを見た。正月番組を遅れて放送するTVジャパンで、NHKの京都特集があった。そこで「日本人には二種類ある。京都人とそれ以外の日本人」というイギリス人の言葉があった。なにやら京都人のプライドの高さを言っているらしい。

また三島由紀夫を題材にした昭和の特集があった。個人的に三島は好きだ。武士の魂を説いた最後の演説。日本文化を世界に紹介した才能は誇りだ。しかし死へのナルシズム。また天皇中心の国体だけが、日本の真の姿であるとの主張には賛同できない。(最早軍国化は必須、だが日本文化を守るにしても、天皇主義だけが国益ではない・・)

それにしても今は便利だ。こちらで苦労して見つけた「MISHIMA」は、今はYOUTUBEで観れる。コッポラとルーカスが共同で製作した秀作が、当時日本では放映されなかったたのは、日本のナイーブさがでている。

ファンだった坂東三津五郎さんも、重要な役で出ている。彼が演じたのが小説「金閣寺」の主人公。吃音に悩み、実家からの期待に押しつぶされ、金閣寺の美の中で、パラノイアに陥る若い修行僧を見事に演じている。

観ていない人は、消去される前に鑑賞を薦める。(日本では公開されていないの)ストーリーは、彼の人生と、小説代表作4作をシュールレアリズムでコラボしている。





さて、確かに、金閣寺など、京都の価値は計り知れない。SP先物のピットでは、日頃イタリア人やトルコ出身のユダヤ人と、千年の都は、京都/ローマ/イスタンブールしかないと自慢しあっている。

しかし、三島が陶酔した天皇制や京都の美は、終戦間際、1945年の5月から8月の原爆投下までの、米政権の様々な駆け引きの結果である事実を受け止めなけばならない。もし予定通り、京都へ原爆投下が実行されていれば、実は今の京都の美は存在していない。ソレを知らず、京都人が京都文化を自慢しているなら、それは無知なプライドである・・・・。


そもそも原爆は、マンハッタン計画実行者達(軍人、オッペンハイマー、ノイマンら科学者)が、日本のどこに落とすかも立案していた。中でも、20世紀最大の科学者の一人とされるノイマンは、なんと京都への原爆投下を主張した。 (参考 http://www.dannen.com/decision/targets.html)

アメリカでは、ノイマンは、彼の前ではノーベル賞が小さく見えるとさえ言われる巨人。元々は数学者。だからノーベル賞の対象にはならなかったが、コンピューターやアルゴリズムなどの基礎を築き、死ぬまでアメリカでは絶大な影響力を持った。

そういえばギリシャの新財務長官は「ゲームの理論」の専門家らしい。その理論で、EUから救済を引き出したい国民の期待を受けているが、ゲームの理論もノイマンが最初に考案したものだ。いずれにしても、ノイマンは、人間離れしたその知能で、日本の最大のダメージは何かを考えた。

それは日本人の心であり、誇りでもある京都を攻撃すること。東京は既に焼け野原。新たなダメージとしては対象外。そこで原爆投下委員会が出した候補は、第一候補が京都と広島。それでも日本が降参しなければ、新潟 小倉 横浜が次のターゲットだった。

この頃、原爆投下委員会とは別に、日本をどう終戦に導くかの議論を実質支配したのが、当事の戦争(国防)大臣だったヘンリー・スティムソンだ(Henry L. Stimson 添付)

彼は共和党。NY生まれでイエール・ハーバード系のエリート。イエールではスカルズ&ボーンとして、英国との連携を重視した典型的なアングロサクソンだった。その彼を、戦争の準備が整った民主党のルーズベルトは、戦争大臣として招聘した。

因みに、「ルーズベルトは日本の先制攻撃を知っていた」の根拠は、彼がルーズベルトに招聘された際の彼の日記だ。そこには、ルーズベルトは、日本の先制攻撃は、次の月曜日という具体的な曜日まで指摘したことが証拠として残っていた。(ただし、攻撃対象はフィリピンで、パールハーバーに襲来するとは思っていなかった)

そして、原爆投下の最終決断はトルーマンだったが、直前に対象を京都から長崎に変更したのはこのスティムソンだった。また彼はマッカーサーと協力し、天皇制維持にも尽力した。

また彼の資料には、原爆を落とすならドイツと日本のどちらに落とすかの考察がある。ドイツは降参してしまった。なら日本に原爆を使った場合、戦争の早期終結という効果と、アメリカが原爆を落としたダメージの相対的判断の過程だ。

無論そこには「武力を前提にした強権主義が、平和への近道」という信念に揺らぎはない。だが、ナチスは解体すべきだが、京都には原爆を落とさず、天皇制は残した方がいいとした、現実主義もあった。

そして日本にとって残念だったのは、彼の資料には、アメリカが日本に原爆を落とし、世界が原爆の恐ろしさを知れば、誰も米国には逆らわないという発想だけではなかった形跡があること。結果論だが、もし1945年5月末の段階で日本が無条件降伏を飲めば、降伏後の内容はポツダム宣言より緩和されたものだった可能性・・、

個人的にもこのような駆け引きは、アメリカに住み10年たった頃やっと理解できた感覚。当時の日本(更に軍部なら)が理解するのは無理だったのは承知。しかし。終戦前、原爆投下前に日本にはアメリカからシグナルがあったはずだ。

そして、天皇制の重要性に気づいていたスティムソンでさえも、三島由紀夫が理想とした死に対する当事の日本人の観念(カミカゼや一億総討ち死の美学)に、対処法が浮かばなかったことが、原爆投下までの熟慮の過程で残されている。

言い換えると、沖縄でのあの抵抗が、本当は日本が望んだ無条件降伏以外の道も考慮していた米国を、逆に追い込んでしまったかもしれない日本の悲劇・・。

全て結果論だが、日本はここを知らないと、今後も何十年、何百回、終戦番組をやっても無意味だと思う。

その意味で、先の人質事件の安倍政権の対応は正しかったと思えない。安倍さんは事あるごとにテロには屈しないといったが、アメリカ「身代金は払わない」といいながらな、実は様々な可能性も否定しない。

それはずっと昔からであり、日本がアメリカを客観的に研究せず、CIAの手先のような連中に煽動されているだけなら、いずれ同じ失敗をするだろう。捨てるべきは、無知なプライドだと思う。



2015年2月21日土曜日

日本の宿題

前にも、日本人なら、日米安全保障条約をきちっと知ることからはじめるべきとした。

この条約が出来た頃、当事の日本の若者も激しい抵抗をした。ただ何に抵抗したのか。

この世代の人は、その後アメリカの傘下のもと、高度成長期を支えた。

そして今は年金がテーマになっている。知る限り反米は殆どいない。

ならあのときは何に反対したのか。いまひとつはっきりしない・・・。



さらに若い世代になると、日米安保条約を実際に読んだ人はかなり少なくなる。

まさに自分はその世代。そこで今はアメリカにいるので、改めて英語バージョンを読んだ。

すると、軍事も経済も、アメリカは日本には同盟を求めていることが判る。

ただこれまでは、そこまでの事を日本に対して要求しなかった。

しかしこの条約を盾に取れば、経済でTPPの妥結を迫ること。またいざという時に、

集団的自衛権で応援してもらうのは当然だと考えるだろう。


そうかんがえると、2%程度しかこの条約があることを知らないという現状は、

日本にとってラッキーだったと思う。それだけ日本はこの不平等条約で得をした。


でも、もしかしたら、自民党は共和党の強硬派から、この先の世界情勢の変化の中、

この条約が米国人に広く知れ渡れば日本はもっと負担を強いられる。

同盟とはそういうものであり、さもなくば条約は解消すべき・・

とけしかけられているのではないか。(注、オバマ政権は軍事ではそんなことはしない)


あるいは、この条約を締結した祖父の複雑な思い。

そのレデンプションを安倍さんが考えているのかもしれない。

ずいぶんと急ぐ安倍政権からは、そんな雰囲気を感じる・・。


いずれにしても、根幹の憲法と日米安保条約は義務教育で教えるべきだと思う。

若者は自分の未来に興味がないわけではないはず。

彼らが選挙に行かず、政治に興味を持たないとしたら、

その原因は、我々が造ったこのモラトリアムの雰囲気にある。

投票年齢を下げるのもいいが、その前にやることがあると思う。


安倍さんの考える強い軍隊。徴兵制にも賛成。

でもそれは、アメリカのポチを続けるためではない。全く逆だ。

だから、個人的には日米安全保障条約は解消すべきと考える。

その意味では、盲目的親米、感情的嫌中の人から仲間と思われるのは迷惑。

この条約があれば、日本の国益は永久にアメリカの国益が大前提。

そういう国は独立国とはいえないし、

最悪、イラクのような馬鹿げた戦争にも、また協力しなければならない。


日本が戦後を本当に終わらせるには、

アメリカからも、精神的に独立することが必要だと思う。

日本が復活すれば、未来の米中関係も変わる。

しいては世界平和にも貢献するはずだ。

それが靖国神社に祭られている、名もない日本人への感謝ではないか・・

 
 <     http://www5b.biglobe.ne.jp/~USPinfom/anpo1.htmからの引用   >


「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」
「TREATY OF MUTUAL COOPERATION AND SECURITY BETWEEN JAPAN AND THE UNITED STATES OF AMERICA」

昭和三十五年六月二十三日、条約第六号
1960(昭35)・1・19 ワシントンで署名、
1960・6・23 批准書交換、発効(昭35外告49)

 日本国及びアメリカ合衆国は、両国の間に伝統的に存在する平和及び友好の関係を強化し、並びに民主主義の諸原則、個人の自由及び法の支配を擁護することを希望し、
 また、両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、並びにそれぞれの国における経済的安定及び福祉の条件を助長することを希望し、
 国際連合憲章の目的及び原則に対する信念並びにすべての国民及びすべての政府とともに平和のうちに生きようとする願望を再確認し、
 両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、
 両国が極東における国際の平和及び安全の維持に共通の関心を有することを考慮し、
 相互協力及び安全保障条約を締結することを決意し、よって、次のとおり協定する。

第一条:
 締約国は、国際連合憲章に定めるところに従い、それぞれが関係することのある国際紛争を平和的手段によって国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決し、並びにそれぞれの国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束する。
 締約国は、他の平和愛好国と協同して、国際の平和及び安全を維持する国際連合の任務が一層効果的に逐行されるように国際連合を強化することに努力する。
ARTICLE IThe Parties undertake, as set forth in the Charter of the United Nations, to settle any international disputes in which they may be involved by peaceful means in such a manner that international peace and security and justice are not endangered and to refrain in their international relations from the threat or use of force against the territorial integrity or political independence of any state, or in any other manner inconsistent with the purposes of the United Nations. The Parties will endeavor in concert with other peace-loving countries to strengthen the United Nations so that its mission of maintaining international peace and security may be discharged more effectively.

第二条:
 締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎をなす原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによって、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する。
ARTICLE IIThe Parties will contribute toward the further development of peaceful and friendly international relations by strengthening their free institutions, by bringing about a better understanding of the principles upon which these institutions are founded, and by promoting conditions of stability and well-being. They will seek to eliminate conflict in their international economic policies and will encourage economic collaboration between them.

第三条:
 締約国は、個別的及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。
ARTICLE IIIThe Parties, individually and in cooperation with each other, by means of continuous and effective self-help and mutual aid will maintain and develop, subject to their constitutional provisions, their capacities to resist armed attack.

第四条:
 締約国は、この条約の実施に関して随時協議し、また、日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威が生じたときはいつでも、いずれか一方の締約国の要請により協議する。
ARTICLE IVThe Parties will consult together from time to time regarding the implementation of this Treaty, and, at the request of either Party, whenever the security of Japan or international peace and security in the Far East is threatened.

第五条:
 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
 前記の武力攻撃及びその結果として執ったすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従って直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執ったときは、終止しなければならない。
ARTICLE VEach Party recognizes that an armed attack against either Party in the territories under the administration of Japan would be dangerous to its own peace and safety and declares that it would act to meet the common danger in accordance with its constitutional provisions and processes. Any such armed attack and all measures taken as a result thereof shall be immediately reported to the Security Council of the United Nations in accordance with the provisions of Article 51 of the Charter. Such measures shall be terminated when the Security Council has taken the measures necessary to restore and maintain international peace and security.

第六条:
 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。
 前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は、千九百五十二年二月二十八日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基づく行政協定(改正を含む)に代わる別個の協定及び合意される他の取極により規律される。
ARTICLE VIFor the purpose of contributing to the security of Japan and the maintenance of international peace and security in the Far East, the United States of America is granted the use by its land, air and naval forces of facilities and areas in Japan. The use of these facilities and areas as well as the status of United States armed forces in Japan shall be governed by a separate agreement, replacing the Administrative Agreement under Article III of the Security Treaty between Japan and the United States of America, signed at Tokyo on February 28, 1952, as amended, and by such other arrangements as may be agreed upon.

第七条:
 この条約は、国際連含憲章に基づく締結国の権利及び義務又は国際の平和及び安全を維持する国際連合の責任に対しては、どのような影響も及ぼすものではなく、また、及ぼすものと解釈してはならない。
ARTICLE VIIThis Treaty does not affect and shall not be interpreted as affecting in any way the rights and obligations of the Parties under the Charter of the United Nations or the responsibility of the United Nations for the maintenance of international peace and security.

第八条:
 この条約は、日本国及びアメリカ合衆国により各自の憲法上の手続に従って批准されなければならない。この条約は、両国が東京で批准書を交換した日(昭和三五年六月二三日)に効力を生ずる。
ARTICLE VIIIThis Treaty shall be ratified by Japan and the United States of America in accordance with their respective constitutional processes and will enter into force on the date on which the instruments of ratification thereof have been exchanged by them in Tokyo.

第九条:
 千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約は、この条約の効力発生の時に効力を失う。
ARTICLE IXThe Security Treaty between Japan and the United States of America signed at the city of San Francisco on September 8, 1951 shall expire upon the entering into force of this Treaty.

第十条:
 この条約は、日本区域における国際の平和及び安全の維持のため十分な定めをする国際連合の措置が効力を生じたと日本国政府及びアメリカ合衆国政府が認める時まで効力を有する。
 もっとも、この条約が十年間効力を存続した後は、いずれの締約国も、他方の締約国に対しこの条約を終了させる意思を通告することができ、その場合には、この条約は、そのような通告が行なわれた後一年で終了する。
ARTICLE XThis Treaty shall remain in force until in the opinion of the Governments of Japan and the United States of America there shall have come into force such United Nations arrangements as will satisfactorily provide for the maintenance of international peace and security in the Japan area. However, after the Treaty has been in force for ten years, either Party may give notice to the other Party of its intention to terminate the Treaty, in which case the Treaty shall terminate one year after such notice has been given.

以上の証拠として、下名の全権委員は、この条約に署名した。
1960年1月19日にワシントンで、ひとしく正文である日本語及び英語により本書2通を作成した。
 日本国のために
  岸信介
  藤山愛一郎
  石井光次郎
  足立正
  朝海浩一郎

 アメリカ合衆国のために
  クリスチャン・A・ハーター
  ダグラス・マックアーサー二世
  J・グレイアム・パースンズ
条約第6条の実施に関する交換公文〔昭35・1・19岸・ハーター交換公文〕
 (日本側往簡)
書簡をもつて啓上いたします。本大臣は、本日署名された日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に言及し、次のことが同条約第6条の実施に関する日本国政府の了解であることを閣下に通報する光栄を有します。
合衆国軍隊の日本国への配置における重要な変更、同軍隊の装備における重要な変更並びに日本国から行なわれる戦闘作戦行動(前記の条約第5条の規定に基づいて行なわれるものを除く。)のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は、日本国政府との事前の協議の主題とする。本大臣は、閣下が、前記のことがアメリカ合衆国政府の了解でもあることを貴国政府に代わつて確認されれば幸いであります。
本大臣は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。
 (合衆国側返簡)
書簡をもつて啓上いたします。本長官は、本日付けの閣下の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。
 〔日本側書簡省略〕
本長官は、前記のことがアメリカ合衆国政府の了解でもあることを本国政府に代わつて確認する光栄を有します。
本長官は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。

以下、英文による「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」
「Japan-U.S. Security Treaty」
外務省ホームページの次のURLに掲載されています。
http://www.mofa.go.jp/region/n-america/us/q&a/ref/1.html

「TREATY OF MUTUAL COOPERATION AND SECURITY BETWEEN JAPAN AND THE UNITED STATES OF AMERICA」

ARTICLE IThe Parties undertake, as set forth in the Charter of the United Nations, to settle any international disputes in which they may be involved by peaceful means in such a manner that international peace and security and justice are not endangered and to refrain in their international relations from the threat or use of force against the territorial integrity or political independence of any state, or in any other manner inconsistent with the purposes of the United Nations. The Parties will endeavor in concert with other peace-loving countries to strengthen the United Nations so that its mission of maintaining international peace and security may be discharged more effectively.

ARTICLE IIThe Parties will contribute toward the further development of peaceful and friendly international relations by strengthening their free institutions, by bringing about a better understanding of the principles upon which these institutions are founded, and by promoting conditions of stability and well-being. They will seek to eliminate conflict in their international economic policies and will encourage economic collaboration between them.

ARTICLE IIIThe Parties, individually and in cooperation with each other, by means of continuous and effective self-help and mutual aid will maintain and develop, subject to their constitutional provisions, their capacities to resist armed attack.

ARTICLE IVThe Parties will consult together from time to time regarding the implementation of this Treaty, and, at the request of either Party, whenever the security of Japan or international peace and security in the Far East is threatened.

ARTICLE VEach Party recognizes that an armed attack against either Party in the territories under the administration of Japan would be dangerous to its own peace and safety and declares that it would act to meet the common danger in accordance with its constitutional provisions and processes. Any such armed attack and all measures taken as a result thereof shall be immediately reported to the Security Council of the United Nations in accordance with the provisions of Article 51 of the Charter. Such measures shall be terminated when the Security Council has taken the measures necessary to restore and maintain international peace and security.

ARTICLE VIFor the purpose of contributing to the security of Japan and the maintenance of international peace and security in the Far East, the United States of America is granted the use by its land, air and naval forces of facilities and areas in Japan. The use of these facilities and areas as well as the status of United States armed forces in Japan shall be governed by a separate agreement, replacing the Administrative Agreement under Article III of the Security Treaty between Japan and the United States of America, signed at Tokyo on February 28, 1952, as amended, and by such other arrangements as may be agreed upon.

ARTICLE VIIThis Treaty does not affect and shall not be interpreted as affecting in any way the rights and obligations of the Parties under the Charter of the United Nations or the responsibility of the United Nations for the maintenance of international peace and security.

ARTICLE VIIIThis Treaty shall be ratified by Japan and the United States of America in accordance with their respective constitutional processes and will enter into force on the date on which the instruments of ratification thereof have been exchanged by them in Tokyo.

ARTICLE IXThe Security Treaty between Japan and the United States of America signed at the city of San Francisco on September 8, 1951 shall expire upon the entering into force of this Treaty.

ARTICLE XThis Treaty shall remain in force until in the opinion of the Governments of Japan and the United States of America there shall have come into force such United Nations arrangements as will satisfactorily provide for the maintenance of international peace and security in the Japan area. However, after the Treaty has been in force for ten years, either Party may give notice to the other Party of its intention to terminate the Treaty, in which case the Treaty shall terminate one year after such notice has been given.

IN WITNESS WHEREOF the undersigned Plenipotentiaries have signed this Treaty.

DONE in duplicate at Washington in the Japanese and English languages, both equally authentic, this 19th day of January, 1960.

FOR JAPAN:
Nobusuke Kishi
Aiichiro Fujiyama
Mitsujiro Ishii
Tadashi Adachi
Koichiro Asakai

FOR THE UNITED STATES OF AMERICA:
Christian A. Herter
Douglas MacArthur 2nd
J. Graham Parsons

2015年2月20日金曜日

今日の社会現象(Fifty Shades Of Today )


          見たこともない自然の芸術(ノースキャロライナ) 
          

停戦の祝砲?(今日のウクライナ)


この時代、この映画がヒットするのは今の株式相場に似ている・・

ただ、自分にも10キロの減量が必要なのは判った

2015年2月19日木曜日

平和以外、何もいらない・・ マネー原理プロから


         
 
              (NHKニュースから) 

中国が春節のころ、日本は春闘。
雪解けを前にした風物詩。多少はポーズもあると思う。でも、トヨタや新日鉄などの大企業が、率先して賃上げに前向きになる姿は、日本はアメリカとは違うという意思表示でほっとする。

そしてこの春節が終わり、中国人が日本にどれだけの経済効果をもたらすか楽しみだ。はっきり言って、たとえ尖閣をとられても、日本は中国に逆らうことはできない・・は、海外から眺めた率直な感想。それは西側先進国の多くは、うすうす感じているだろう。

そもそも覇権国家になる国は、当事者では決着しない紛争を終わらせる力がある。第一次、第二次世界大戦のアメリカがそうだった。ところが、リベラル化したアメリカは、自分からその負担の一部を返上しようとした

でもまだ世界にアメリカの代りはいない。プーチンは、昔のように、ロシアが半分を担うことを考えている。(プーチンが望んでいるは半分だけ?)しかしロシアにその力はなく、頼みは中国。

その中国も、総合力ではまだアメリカの5割程度か。でも大陸を共有する独仏は、中国がいずれアメリカと互角になる時代を想定している。となると、日本はどこまで嫌中でいられるのか。

そのような有象無象を含め、結局今の様々な世界の現象は、リベラルと保守の戦いが根底にあるようだ。

クリントン以降、先進国では圧倒的にリベラルが増えたといわれる。ビル・クリントンはソレを誇りにしている。だか2000年ごろから経済成長が鈍化すると、アメリカの二極化が始まった。

打開策としてブッシュが行った政策は、アメリカを更に二極化させ、中間層の疲弊につながった。イスラム世界も、過激派と穏健派の二極化を煽った・・(イラクと減税)

そして、行き過ぎた規制緩和の結果としての金融危機。オバマ政権に助けてもらったはずの米国の金持ちは、今度は保守思想に便乗し、強行さを増すイスラエルの保守派(多くは・・・・からの移民と)結託しているようだ。

リベラルだった中間層も、貧困層に落ちるとメディアに踊らされて一部は過激な保守思想になってしまう。このまま保守が勝てば、金融市場は・・・・・・・・・・・しかないだろう。逆にリベラルが踏みとどまれば、・・・・・・・・・・・・・(ある意味日本はこの分野で先頭だったが・・)

そんななか、まずは保守勢力が支配する今の議会に、リベラルのイエレンがどう臨むか。表向きは経済指標の議論。だが根底は、・・・・・・

そんななか、今日のNHKの7時のニュースの冒頭で、ウクライナの老女は強烈な印象を残した。
決して物質的に豊かそうではない老女は、「平和以外、何もいらない・・」と泣いていた。

年齢からして、老女はあの第二次世界大戦の地獄も見たかもしれない。一度の人生で、4THターニングを二度経験するのは悲劇である・・

2015年2月18日水曜日

アップルがホットポテトになる日








        
        アップル(株)が(ホット)ポテトになる日は近い?


       
        
        
        どっちを応援しようかなあ(ヒラリーとエリザベス)


       
           

              停戦じゃないの? 

       
         
        
     世界で片道の火星への切符に応募した人は20万人。
 
     何人が本気だったかはわからないが、アメリカからは

     最後の4人を決める選考枠100人に33人が選ばれた。
   
     日本人は誰か応募したのだろうか・・・

     http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2957309/Meet-33-Americans-live-MARS-never-return-Mission-reveals-final-longlist-manned-one-way-journey-red-planet.html

2015年2月17日火曜日

学問の葛藤と(広島)カープ宣言

          
                                黒田を造ったのは「体罰」というタイトルの記事

 http://www.nytimes.com/2012/07/06/sports/baseball/in-japan-yankees-hiroki-kuroda-was-molded-by-pain.html

                                                   
               会見する黒田のオーラ

アメリカに憧れ、アメリカに挑戦し、そしてボロボロになって日本に帰る・・
お決まりのパターンを破ったスポーツ選手がついに出た。アメリカで暮らす日本人として、素直にこの瞬間を喜びたい。いろんな分野で第二第三の黒田が出れば、日本の未来は明るいはずだ。

黒田は爆発的な記録を残したわけではない。でもヤンキースが彼を評価したのは ヤンキースが成熟したチームで、黒田が大人だったからだ。その点で彼はアメリカでも一流だったと思う。

その黒田が一番アメリカを驚かしたのは、ヤンキース1年目のNYタイムスの特集ではないか。(添付)記事で、控えだった高校時代、信じがたい体罰に絶えた経験が紹介されていた。黒田はその経験は、今の自分を造った貴重な経験だったと語っている。(ここがポイント)

話題は変わるが、今年の大河ドラマも低調な滑り出しらしい。正月番組の構成、年末紅白の出場歌手の顔ぶれをみれば、何をやっても時代劇の大河の視聴率が上がらないのは明らか。それはそれでよく、個人的には、ドラマとしてその時代の重要な本質が出ていれば評価したい。

だから、NHKは視聴率のために無理な演出をするのではなく、せっかく吉田松陰を取り上げたなら、ぜひこの時代の学問のスタンダードの変遷とその役割を、視聴者に訴えてほしい。

江戸時代という世界史上も稀な平和の時代、基礎となったのは、上下関係や組織を安定させる儒学だった。一方グローバルスタンダードとしての蘭学を片隅に置いたのは日本人の妙。そして外部からの刺激で、時代に限界が来たとき、改革の支柱となった国学・・。

つまり安定には儒学が重要。グロバールスタンダードが押し寄せれば当然洋学(蘭学)。ただし時代の末期、混乱の中で独立を守りながら改革を達成するには、確固とした国学の復活が必要だったいう事実。竜馬や会津はやったばかり、今年の大河はここが出せるかに注目している。

そんななか、政治でも小泉政権と安倍政権はここまで似たようなパス。ただ今の国際情勢から、安倍政権には小泉政権より強い国学の要素を期待している。(コレで右翼と呼ぶなら呼べばいい)

小泉政権ではグローバルスタンダードを学んだ人が実験を握った。金融では外資を経験した人が、日本のシステムを変えようとした。でも本当に日本の国益のためだったのか、自分の利益のためだったのか、いまだにはっきりしない。

あの時はそれでもよかったが、本来もし本当に実力があれば、本場アメリカで活躍し、日本人の能力を知らしめるべき。ソレをせず、或いはソレが出来ず、日本に帰って日本を変えようとするなら、黒田とは少し違う。

黒田は体罰を肯定してはいない。でも彼のタフさはアメリカでも評価された。そして今、アメリカの優れたところも学んだ黒田が広島に与える効果は、儒学 蘭学 国学の葛藤のなか、日本の未来を切り開いた松陰の弟子たちと同じものになるかどうか。今年は広島カープのファンになって眺めてみたい。(ただ黒田はそんなには勝てないはず、日本の打者は粘る・・)

<<ご連絡>
本日のマネー原理プロ「マッサンが語る重要性」は、性質上ブログには載せませんが、メディア関係者や相場をやる上で、非常に重要な内容です。内容や表現が一般向けでないため、通常有料ブログの宣伝はめったにしません。ただしこの時代、この記事は試す価値はあると考えています。

2015年2月15日日曜日

マネー原理プロ ネトウヨと軟弱リベラルのケンカで得する人・・

ところで、重要なので、フェイスブックに誰かが張った記事を紹介。


【ニッポンの新常識】米国人の1人としてPRCに戦勝国を自称されると腹が立つ 

 K・ギルバート氏 (1/2ページ)


http://time.com/3706318/russia-us-eu-conflict-ukraine/

フェイスブックでは、なぜか「右翼」と勘違いされ、友達申請をいただくことが多い。その延長で気になる記事があった。すごい大勢が、「いいね」を押していた・・。

事象として、書かれている出来事は事実だと思う。しかし、ギルバート氏は一番重要な事実を言っていない。

中国が国境線でソ連と紛争を抱えたのをみて(69年)、共産圏の亀裂に乗じ、台湾を見捨て、共産党中国を承認したのは米国本人。(ニクソンからカーターまでの米国政権)

このあたりは、米国益上はキッシンジャーとニクソンの大手柄。ソレを言わず、こんなタイトルで嫌中日本人を巻き込んだ世論ずくり・・

それはソレでいいのだが、今の時点で日本が嫌中に偏りすぎるのは、オバマ政権からすれば困る。それはそれで日本に災いになると思う。

何度も言うが、アメリカは、国内でいつも激しい戦争をしている。今は南北戦争以来のレベル。(貧富の差と株高で隠されている)

そんななか、まだ2年もあるオバマ政権が困れば、ギルバート氏が望む共和党政権が出来る前に、日本には必要のない事態が来る可能性も。

日本が独立国として欧米主導の今の世界でどう対処するか。安倍政権が出来てやっと動き出したと思う。ただし、それはアメリカの庇護のもとで、嫌中に傾斜することではない。

日本が無知なネトウヨと軟弱リベラルに分裂して誰が得をするのか。メディアはその核心に迫る必要がある・・

2015年2月14日土曜日

先を行く西洋文明の起源国




ギリシャはビリなのか、それとも先頭を行くのか


この二人の表情からは明らか・・・

2015年2月13日金曜日

初体験



実は初体験

http://time.com/3706318/russia-us-eu-conflict-ukraine/

2015年2月12日木曜日

今日の社会現象


            「日本脅し」で日本で儲ける名刺。 
    


          NC大のイスラム人無差別殺人で殺された学生
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2948803/Man-arrested-3-shot-death-North-Carolina.html


聖火ランナーも処刑・・ 
(ビリオネィラーとその弟の北京五輪の聖火ランナーを処刑した中国)

http://www.dailymail.co.uk/news/article-2945448/China-executes-tycoon-bid-Australian-miner.html

ホロコーストを教える国と教えない国。

次は南京虐殺・慰安婦バージョン?


http://knowmore.washingtonpost.com/2015/02/11/where-the-holocaust-is-taught-and-not-taught-around-the-world/

2015年2月9日月曜日

茶の間のロレンス





この話題は一旦止めてもいいのだが、朝のNHKニュースで気になったので触れておく。番組ではISIS空爆参加国が紹介された。そして日本の今後の対処について解説が続いた。そこで紹介されたのが添付の国家の内訳。これらの国は、現在「イスラム国」の空爆に参加しているという内容だった。

間違ってはいない。少なくとも前回ここで触れた「海外ネットワーク」ような大間違いではない。しかしその解説では非常に重要なポイントが抜けている。これらの国は、現在のイラクに対する空爆に参加している国であり、肝心なシリア空爆には、バーレン ヨルダン サウジ UAE以外は参加していない。(イギリスもシリアへの空爆は参加していないことは重要)

一口で「イスラム国」と相変わらず呼んでいるが、シリアとイラクでは各国の思惑が違う。ここを抑えないと、これから日本がどういう協力をするかという点において、テレビのニュースを見ているだけでは、日本国民は重要な事を知らないまま、政府に誘導されることになる。(というか、軍事に無関係な日本政府がどこまで意識しているか正直疑問)

現在までシリアの空爆の85%は、米軍の手で直接行われている。これは米国メディアが認めている。イラクの空爆のみ参加している欧州連合は、表向き国連決議が無いという理由でシリア空爆には参加していないところが多い。だが本当はもっと複雑だろう。(例えばその後をにらんでロシアやイランとの関係)

一方アラブ諸国も、UAEには今も躊躇が見えるが、バーレーンとサウジ、さらに人質が殺されるまでのヨルダンも、実際は僅かしか空爆に参加していないなら、仕方なく米国に協力していたという心情が窺われる。ここも非常に重要だと思う。

米国で読める様々なニュースから、ある程度今の米国の考える筋書きは予想できるか、オバマ政権後がわからないだけにまだここで書くような確証はない。しかしハシーム家として本来アラブの盟主でもおかしくないヨルダンの国王が、人質が殺されてから反ISISで象徴的な存在になっているのは重要だと思う。

なにはともあれ、ここまで中東が茶の間に入ってきたなら「アラビアのロレンス」ぐらいは、観た方がいいかもしれない・・
         
           

2015年2月6日金曜日

安倍批判を批判する人への批判

          
           盟主への覚悟を決めた?ヨルダンのアブドーラ国王

弱虫リベラルの平和ボケについては、過去ここでかなり否定的に書かせてもっらたが、一方で、人質事件での安倍総理を批判する人を批判する意見にも違和感。
まず人質事件の犠牲者ついて触れるつもりはない。米国からの観点で日本を語るとき、ミクロの視点では意味がないからだ。ただし国として人質事件への対応は、①日本政府の力量ではアレが限界だった、②誰かの判断ミスがあった ③今後の展開をにらみ意図してやった・・どれに一番近いのか、日本国民は知る権利がある。
検証は未来の有事に備えるため国として必要。其れを追求する国会議員を、テロに味方している・・という理論で批判するのはおかしい。
さらに、明らかに親米のまま、反中反韓をいうのも矛盾。自分にも反韓感情はあるが、米国に住んでこの国の政治への影響力で、日本は韓国に及ばないことを実感している。
だから、日本が最初にやることは米国から独立すること。そのために憲法改正や、日米安保の見直しは必要。日本は自分で自衛する気構えが必要なのだ。
今のままなら、対中韓で米国は日本が期待するような味方はしないが、日本がアメリカの庇護を卒業すれば、米国は日本が大事なので、日本の味方をするしか選択肢がないと思う。
そして今の雰囲気で未来の米国を決め付けるのもリスク。1930年代前半、次の戦争の準備として新たな仮想的国を、ナチスドイツではなくチャーチルの英国として作戦を立てた共和党軍関係者たちがいた。その一人がマッカーサー。
(証拠として彼の作戦資料が残っている。背景はフォードやGEなど当事のビッグビジネスのお得意さんはドイツだったことと、この時点でドイツが最大の移民勢力だったことなどが考えられる。しかしルーズベルトはチャーチルに懐柔され、ヒトラーのユダヤ人の虐殺、中国に侵攻した日本の伊独との同盟が世論の方向を動かした・・ )
いずれにしても、米国はサウジ王室を中心に、アラブの利害の調整を任せる戦後の手法には限界を感じている様子。エジプトも何か起こりそうだが、残り2年のオバマ政権からは強い方向性が感じられない。
ただオバマ後のシナリオで、共和党はISIS撲滅に乗じ、今度こそアサド政権を潰し、まずイスラエルに隣接するシーア派の憂いを消したあとイランを攻撃したい欲望を露にしている。(共和党候補者たちはシオニスト。ヒラリーもそれほど乖離はない。)
参考 http://www.washingtoninstitute.org/uploads/Documents/pubs/PolicyFocus138_Smyth-2.pdf

安倍さんは、この共和党関係者から吹き込まれたのだろうか(CIAやシンクタンク)。この人質事件で日本は米英イスラエルに加担した国家に躍り出た。だが2016年の大統領が、ヒラリーでも、ジェブでない可能性はそれなりにあると思う。


別件だが、安倍総理が、米国の教科書が日本に関して嘘を教えていることに愕然としたとあった。事実なら、総理が今頃そんなこと知ったことに愕然。外務省など総理に情報を入れるべき関係者のレベルの問題として、対米でさえこの程度の情報収集力で、なぜ日本が中東問題に独自にコミットできるのか。

個人的には、しばらくは独仏などの動向を参考に、国際情勢での発言力を増すために力を蓄えたほうが、本来安倍さんが目指す理想の日本には近いと思う・・。

ところで、添付は軍服姿のアブドーラ国王。米国から帰り人が変わったようだ。いうまでもなく、この人がムハンマドの正当な血脈。その意味では本来はサウジ王室ではなく、この人がアラブの盟主でもおかしくなっかったはず。
オイル産出量を軸としたアラブの力学は、シェールのアメリカには最早それほど意味はない。ISISとシリアが片付いたら、この人を「溥儀」して、米英やイスラエルの意向に沿った、新しいアラブとの関わりもありかもしれない・・



2015年2月4日水曜日

もしも冷戦が続いたなら




もし冷戦が続いていたらどうなったかを空想した。キューバ危機では、核戦争寸前までいった。米ソの競争の舞台はやはり宇宙だったはず。ならその結果、もしかしたら2015年には人類は火星に着いたかもしれないと・・考えるのは無理だろうか。(2012年に再開された火星有人探査目標は2030年)

米国は冷戦に勝ち、宇宙開発のペースは落ちた。そこからの頭脳が金融などの分野に移った。そのおかげでモーゲージ債など新しい証券がどんどん生まれたとされるが、結果多くが一戸建ての家をもち、その値上がり益でアメリカンドリームを達成できた。

この変化を達成したレーガン後、世の中は基本的には平和で、金融経済は飛躍し、経済の主役は個人消費になった。そして中央銀行が絶対的な存在になった。
          

インターネットも民間主導になり、パソコンが一家に一台になり、今では携帯電話が一人一台になり、メーカーは毎年新しいモデルを出して消費を刺激している。それでも先進国の経済の成長力は限られていることが、リーマンショック後、やっとわかった。

そこで中央銀行は期待に応えようとマネーをジャブジャブにし、今債券プレーヤーたちはマイナス金利の世界で競争している。ではこの先はどんな世界だろう。マネーは逆流しないのか。金融市場が多少荒れる程度ならいいが、消費に慣れたあとの人間社会は脆い。(日本の平和的なデフレは異例)

オイル価格がこれ以上下がり、武器が売れなければ米国の資本家は困る。コック兄弟の2016年向けの政治献金と、ハロルドハム氏の離婚慰謝料は1000億円。異常な金額だと思うが、こんなことが可能なのは、冷戦後の資産価格上昇のカーブのおかげだ。

いずれにしても結論は、冷戦が続いていた方が、世の中は適度に緊張し、株はジリ高で推移したと思う。その分消費は緩やかに拡大するので、バブル崩壊後のデフレリスクや、中央銀行がリスクを犯して異常なマネー供給をするところまでは追い込まれなかったはずだ。

そして、もし人類が火星に到着していたら、全く違った人類の未来が開けてたかもしれない。

空想はさておき、先日のフェイスブックの決算発表では、ザッカーブルグの唐突なスピーチで同社の株価は下がった。この話は特筆に価する。

彼は決算発表後のガイダンスで「これからフェイスブックは宇宙でのインターネット開発に投資する。だから儲けは減る」といったらしい。

この発言は、目先の利益計算に追われるウォール街のアナリストには理解されなかった。だから株は下がった。ザッカーブルグは、この投資の意味が判らない人は、フェイスブックの株主でなくていいとまで言い放ったと聞く。(StockVoice World Markets 清水氏のコメント)

ザッカーブルグは、彼の才能を最初に見出した、ピ-ター・シールの影響を受けたのだと思う。彼はやはり最先端。アナリストの方が視野が狭い。これはこれで近い将来市場にボラをもたらすだろう。そんななかで、これからも少数の天才が未来を切り開いていくことに期待・・。








2015年2月3日火曜日

「走る人」を観る「考える人」と「考えないない人」



         
     
           
           WEBから引用。出所不明ながら面白い。


後藤さんが殺されたビデオが投稿されたあと、官邸内を走る官房長官の姿が中継された。政府は身代金を払わないと決めていたなら、予想された顛末のはず。なぜ菅さんは走ったのだろう。

本当に慌てたのか、あるいは意図したものだったのか。菅さんほど有能な人なら、個人的には後者であってほしい。まあ、どちらにしても米国では想像しがたい光景。

それで国民が納得するならそれもよし。なにより米国の投資家には、安倍政権が安定していることが一番重要だ。

そして今回の政府対応で思い出したのは、ユーラシアのブレマーが、アメリカにとっての最重要友好国は、英国とイスラエルと日本・・とした2014年初頭のレポート。

このレポートのあと、ウクライナ問題が起こり、ISISが台頭した。なんだか世界が動き出した。

TPPでも日米は協議を継続してきたが、この間のアメリカ側からみた日米関係は、添付したケリーのレポートを軸に考えるのがいい。ここではTPPでオバマ政権は、77ビリオンの経済効果と65万人の新規雇用を見込んでいる。

http://www.project-syndicate.org/commentary/american-alliances-international-cooperation-by-john-f--kerry-2015-01#4bxmfbYemSPg1fzI.99

日本政府も、TPPはプラスの効果ばかりを言う。百歩譲って日米ともにWIN WINとしても、誰かが負け組みにならなければならない。

いずれにしても、ブレマーが日本をイスラエルや英国と同格にしたのは、外務省や安倍政権を喜ばせたと思う。

ただその延長で、今回のような人質のケースで、テロには屈しないと、最初から身代金の交渉をしなかったなら、個人的には安倍政権に危うさを感じる。

ニュースメディアからも「テロには屈しない」とバカの一つ覚えの様なフレーズが聞こえる。だがこれまでずっと平和に浸っていた連中が、テロの背景も説明せず、今度はそんなことを煽っていいのか。

77年のダッカ事件で「人の命は地球より重たい」との名言があった。あれはあれであの頃はよかったかもしれない。しかし今の日本は、あのころからは進歩しなければならない

だからここでも過激なことを言う。ただし全方位的に考え、平和の眠りからのリハビリをかねて、自分たちでベストと思える答え考えるために情報を提供する。本来民主主義下のメデイアの使命はそこにある。

ダッカ事件の頃は日本人のテロリストがいた。その日本赤軍に感化され、ドイツでは女性リーダーがジャーマンレッドアーミーを組織した。銀行家などが暗殺された。

このころのテロの主役は左翼思想ゲリラか、イスラエルとパレスチナでパレスチナに組する人か、あるいは英国とアイルランドが主役など。一方今のテロはイラクに根源があるモノが脅威だ。

9・11ではみんなの思考が停止したが、ビンラデインは元々反米ではなかった。湾岸戦争後、米軍がサウジから撤退せずそのまま居座ったので、聖地までアメリカが侵食してきたという判断でアルカイーダを組織した。

その原因となったフセインのクエート侵攻はアメリカの罠ではないと思う。ただその後の湾岸戦争では、クエートの米国大使の娘が、身分を隠し、悲劇の少女を演じてアメリカ国民を騙したのは有名だ。(ナイラ証言)裏にはクエート政府とCIAがいた。


またイラン・イラク戦争は、アラブによるイスラエル包囲網が完成する直前、CIAとイスラエルにそそのかされたフセインが、アメリカから武器供与を受けイランに仕掛けたもの。フセインのおかげで助かったのはイスラエルだ。(このときのフセインのを非難したのはビンラデイン本人)

そして、アフガニスタンのアルカイーダからの攻撃で、イラクまでメチャクチャにしたのはブッシュとチェイニーの米国。そこに今度はイランを攻撃したいイスラエルの思惑が絡み、シリアが中途半端になったことがISISの原因だとされる。(個人的にはその立場なのでISISを使う)

そんななか、フランスやドイツは米英の仲間だが、きちんと距離も図っている。一方今回の事件で安倍政権を攻撃するのはテロを利するというプロパギャンダがあるが、それは米英の利益が日本の利益であるというのが前提。

株式などの金融市場を含め、目先のその効果はあるだろう。しかし腹黒さや狡猾さを鍛えていない日本が、アングロサクソンとユダヤ連合に組して最後どうなるか。

日本は英米のように大陸からは離れている。しかし大陸は独自の歴史を保つ中国と、ユダヤ教やキリスト教やイスラム勢力が融合し良くも悪くも今の姿がある。

英国は英国人自身がいろんな血の融合で、アメリカは世界そのもの、つまり彼らはピュアではない。そこにピュアな日本人が並んでどうするのか。よくよく考える時だとおもう・・