2015年2月4日水曜日

もしも冷戦が続いたなら




もし冷戦が続いていたらどうなったかを空想した。キューバ危機では、核戦争寸前までいった。米ソの競争の舞台はやはり宇宙だったはず。ならその結果、もしかしたら2015年には人類は火星に着いたかもしれないと・・考えるのは無理だろうか。(2012年に再開された火星有人探査目標は2030年)

米国は冷戦に勝ち、宇宙開発のペースは落ちた。そこからの頭脳が金融などの分野に移った。そのおかげでモーゲージ債など新しい証券がどんどん生まれたとされるが、結果多くが一戸建ての家をもち、その値上がり益でアメリカンドリームを達成できた。

この変化を達成したレーガン後、世の中は基本的には平和で、金融経済は飛躍し、経済の主役は個人消費になった。そして中央銀行が絶対的な存在になった。
          

インターネットも民間主導になり、パソコンが一家に一台になり、今では携帯電話が一人一台になり、メーカーは毎年新しいモデルを出して消費を刺激している。それでも先進国の経済の成長力は限られていることが、リーマンショック後、やっとわかった。

そこで中央銀行は期待に応えようとマネーをジャブジャブにし、今債券プレーヤーたちはマイナス金利の世界で競争している。ではこの先はどんな世界だろう。マネーは逆流しないのか。金融市場が多少荒れる程度ならいいが、消費に慣れたあとの人間社会は脆い。(日本の平和的なデフレは異例)

オイル価格がこれ以上下がり、武器が売れなければ米国の資本家は困る。コック兄弟の2016年向けの政治献金と、ハロルドハム氏の離婚慰謝料は1000億円。異常な金額だと思うが、こんなことが可能なのは、冷戦後の資産価格上昇のカーブのおかげだ。

いずれにしても結論は、冷戦が続いていた方が、世の中は適度に緊張し、株はジリ高で推移したと思う。その分消費は緩やかに拡大するので、バブル崩壊後のデフレリスクや、中央銀行がリスクを犯して異常なマネー供給をするところまでは追い込まれなかったはずだ。

そして、もし人類が火星に到着していたら、全く違った人類の未来が開けてたかもしれない。

空想はさておき、先日のフェイスブックの決算発表では、ザッカーブルグの唐突なスピーチで同社の株価は下がった。この話は特筆に価する。

彼は決算発表後のガイダンスで「これからフェイスブックは宇宙でのインターネット開発に投資する。だから儲けは減る」といったらしい。

この発言は、目先の利益計算に追われるウォール街のアナリストには理解されなかった。だから株は下がった。ザッカーブルグは、この投資の意味が判らない人は、フェイスブックの株主でなくていいとまで言い放ったと聞く。(StockVoice World Markets 清水氏のコメント)

ザッカーブルグは、彼の才能を最初に見出した、ピ-ター・シールの影響を受けたのだと思う。彼はやはり最先端。アナリストの方が視野が狭い。これはこれで近い将来市場にボラをもたらすだろう。そんななかで、これからも少数の天才が未来を切り開いていくことに期待・・。








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