このブログは終了しました。 日々のつぶやきはデイオブレコンに、 http://otakizawa.blogspot.com/ 解説はゴゴジャンTakizawa レター 今日の視点 明日の視点に移りました
2008年11月26日水曜日
末期治療
緒方拳の遺作となったこともあり、フジTVの開局50周年ドラマ「風のガーデン」が話題だという。早速便利なVEOH(パソコンテレビ番組)でダウンロードして観てみた。そこでは中井貴一演じる主人公の麻酔医が自身の末期のすい臓がんに究極の「痛み止め」を打ちながら失われた家族との時間をとり戻そうとする姿が描かれている。まあこれはドラマなのでいい。だが現実の米国では末期症状の痛みに耐えられず最終的なモルヒネをあちこちに打ってしまった。こちらでは痛みを無くす事と病気の根源を治す事を錯覚したキリギリスの終末はいかなるものかが興味深い。ただその結果には自分も世界も巻き込まれる。だがせめて最後の?クリスマスまでの時間はそっとしておくのがいいだろう。今日の株の終わり方にはそんな冷めた憐れみが漂っている。。。
2008年11月25日火曜日
<今日の視点>米国に必要なモノ
NHKの大河ドラマ、篤姫が佳境である。女性の情念を描く宮尾登美子という存在には毎回感心するが、やはり女性が主人公のドラマは女性が描く方が面白い。ただ中高年の男性歴史ファンには日本史が一番輝いた時代の男性ヒーローの描き方において、やや物足りなさを覚えた人もいるだろう。
その大河ドラマは米国でも日曜の夜に放送する。昨日は西郷隆盛にむけて篤姫が手紙を書く一番のシーンをやっていた。 ところで米国で暮らす自分にも日本史との接点がある。まず私はシカゴの先物取引所のメンバーとして日本人の見学者を取引所に案内した経験数では一番多いだろう。そして見学者を案内する時必ず話す逸話がある。それは記録に残る最初にシカゴの取引所を訪れた日本人の話しである。それは誰か。答えは岩倉使節団である。
篤姫では「片岡鶴太郎」が演じている岩倉具視は中高年には二つの写真が印象的だ。一つは使節団のメンバーと一緒に映ったちょん髷姿の岩倉。大久保や木戸が既に洋服姿であるのに対し、主賓の岩倉のちょん髷は異様である。そしても一つ昔の五百円札に写ったあの岩倉である。その姿にはちょん髷はない。
実は岩倉が髷を切ったのはこのシカゴであると言われている。米国に留学していた息子にここシカゴで再開し、その時に近代化を急ぐ「日本国の代表がちょん髷ではおかしい」と息子に説得されて彼は髷を切ったと言われている。そしてこの岩倉使節団にはあの西郷隆盛が入っていない。
日米の歴史や経済の転換点を見る上で最近感じるのは、西郷が岩倉使節団に加わらなかった意味である。視察から得た知識をもとに富国強兵を推し進めた大久保や伊東と次第に意見を違えた西郷。当然だった。グローバルな知識という観点では視察団に加わらなかった西郷の時代ではなかった。
自分の役割を知った西郷は郷里に帰る(一般的には征韓論での対立)。ただ司馬遼太郎流に言うなら彼にはもう一つ役割が残っていた。それは前の時代を完全に終わらせる為、即ち自分が死ぬ事だった。
篤姫では本来温情家の西郷が前の時代を完全に終わらせるためには徳川慶喜をどうしても討つ必要があると迫るシーンがある。理由はともかく史実では勝海舟との会見後に西郷は慶喜を助けた。しかし、程なくして慶喜と同じ宿命が自分に回ってきた時、西郷は甘んじてその運命を受け入れた。
私にはここが西郷の真骨頂である。そして視察から近代化へのスピードが日本の運命を左右する事を知っている大久保は西郷を助けない。これはこれでやはりさすがである。そしてその大久保も伊藤も後に暗殺される事は誰でも知っている。
いずれにしても今の日本人の生活水準はこの時グローバルな歴史のうねりの中で散った英雄の活躍があってのものだ。そして今の米国。初めての敗北といっても過言ではない困窮の米国。この米国の期待を集めるオバマ大統領の取り巻きの顔ぶれをみると、皆知識や経験(失敗も含めて)は豊富である事は確かだ。しかしどこかで空しい。CITIの救済案を見ても然り。既に終わったモノを歴史としてきちっと葬り去れない甘さ。また巨額な報酬を稼いだ人間達の織りなすこの不釣り合いなこの小粒さは何だ。
その昔勝海舟が西郷と初めて会った時の感想が勝から坂本竜馬にあてた手紙の中に残されている。その中で勝は「知識や見識、あるいは議論では自分の方が上である。だが今のような国難において、国に必要な男とはまさにあのような者(西郷を指して)ではないか」と結んでいる。そして、今米国に必要なモノが何かやっと分かった気がする。金ではない。ドル札は刷ればよい。必要なものは人、人材である。目先の変化はともかく、この国はオバマだけでは何も変わらないだろう。
その大河ドラマは米国でも日曜の夜に放送する。昨日は西郷隆盛にむけて篤姫が手紙を書く一番のシーンをやっていた。 ところで米国で暮らす自分にも日本史との接点がある。まず私はシカゴの先物取引所のメンバーとして日本人の見学者を取引所に案内した経験数では一番多いだろう。そして見学者を案内する時必ず話す逸話がある。それは記録に残る最初にシカゴの取引所を訪れた日本人の話しである。それは誰か。答えは岩倉使節団である。
篤姫では「片岡鶴太郎」が演じている岩倉具視は中高年には二つの写真が印象的だ。一つは使節団のメンバーと一緒に映ったちょん髷姿の岩倉。大久保や木戸が既に洋服姿であるのに対し、主賓の岩倉のちょん髷は異様である。そしても一つ昔の五百円札に写ったあの岩倉である。その姿にはちょん髷はない。
実は岩倉が髷を切ったのはこのシカゴであると言われている。米国に留学していた息子にここシカゴで再開し、その時に近代化を急ぐ「日本国の代表がちょん髷ではおかしい」と息子に説得されて彼は髷を切ったと言われている。そしてこの岩倉使節団にはあの西郷隆盛が入っていない。
日米の歴史や経済の転換点を見る上で最近感じるのは、西郷が岩倉使節団に加わらなかった意味である。視察から得た知識をもとに富国強兵を推し進めた大久保や伊東と次第に意見を違えた西郷。当然だった。グローバルな知識という観点では視察団に加わらなかった西郷の時代ではなかった。
自分の役割を知った西郷は郷里に帰る(一般的には征韓論での対立)。ただ司馬遼太郎流に言うなら彼にはもう一つ役割が残っていた。それは前の時代を完全に終わらせる為、即ち自分が死ぬ事だった。
篤姫では本来温情家の西郷が前の時代を完全に終わらせるためには徳川慶喜をどうしても討つ必要があると迫るシーンがある。理由はともかく史実では勝海舟との会見後に西郷は慶喜を助けた。しかし、程なくして慶喜と同じ宿命が自分に回ってきた時、西郷は甘んじてその運命を受け入れた。
私にはここが西郷の真骨頂である。そして視察から近代化へのスピードが日本の運命を左右する事を知っている大久保は西郷を助けない。これはこれでやはりさすがである。そしてその大久保も伊藤も後に暗殺される事は誰でも知っている。
いずれにしても今の日本人の生活水準はこの時グローバルな歴史のうねりの中で散った英雄の活躍があってのものだ。そして今の米国。初めての敗北といっても過言ではない困窮の米国。この米国の期待を集めるオバマ大統領の取り巻きの顔ぶれをみると、皆知識や経験(失敗も含めて)は豊富である事は確かだ。しかしどこかで空しい。CITIの救済案を見ても然り。既に終わったモノを歴史としてきちっと葬り去れない甘さ。また巨額な報酬を稼いだ人間達の織りなすこの不釣り合いなこの小粒さは何だ。
その昔勝海舟が西郷と初めて会った時の感想が勝から坂本竜馬にあてた手紙の中に残されている。その中で勝は「知識や見識、あるいは議論では自分の方が上である。だが今のような国難において、国に必要な男とはまさにあのような者(西郷を指して)ではないか」と結んでいる。そして、今米国に必要なモノが何かやっと分かった気がする。金ではない。ドル札は刷ればよい。必要なものは人、人材である。目先の変化はともかく、この国はオバマだけでは何も変わらないだろう。
2008年11月22日土曜日
市場原理は国家への反逆
今日の株の市場はCITI(日興シテイーの米国本社)の会議の結果を待ちながら上下のリズムを繰り替えしてた。そして突然オバマが新財務長官を発表すると株価は急上昇した。そのため株を空売りしていたヘッジファンドはあわてて買い戻す羽目になった。
細かな話をすればオバマがノミネートしただけでガイトナー氏本人が財務長官職を受託したかどうかはまだ分からない(普通なら受諾)。ただ市場関係者はガイトナー氏を最後の希望として待ち望んでいた。だがガイトナー氏に何かできるら、クリントン時代から今に至るまで彼はずっとその立場にいた。その点ではグリーンスパンと同じである。その現実をどう説明するのか。新大統領としてのオバマへの期待が大きすぎる事と合わせてガイトナー氏への期待感も私には後の悲劇の材料にしかおもえない。
さてCITIの会議の結果がどうなろうと市場関係者が意識しなければならない事が一つある。それは前回の金融救済法案の結果すでにCITIには25B(2兆5千億円)の税金が投下されている事だ。それにもかかわらず今日の終値でCITI株の時価総額は20B(2兆円)である。政府の救済資金は優先株として投下されたとはいえ、本日市場はその25Bを下回るところまでCITI株を売り崩した。(CITI株の終値は3ドル台)
今は新政権への移行の最中でいわば権力の隙間である。その中で国家は既に税金を金融機関にを投下した。必要があればこれからも大金を投下するだろう。そしてこの隙間を狙ったようにヘッジファンドは銀行株を売った。彼らはルール違反はしていない。だが国民の血税さえも食い物にしている事実だ。これは米国の国是だった市場原理を今後も野放しにする事は、国家経営そのものに重大な危機をもたらす転換点を迎えたということだ。
そもそもヘッジファンドは余裕のある富裕層の資金を元手にしている。ただ今回の金融危機ではその富裕層の資金も傷ついた。今ファンドマネージャーはその損を取り戻すために必至だ。したがって市場のルールの中では何でもする。今回のCITI株の急落の本質を解りやすく分解すると、CITIに投下された国民の血税がそのままヘッジファンドの収益につながっている。
今金融機関はどこも脆弱である。その中でもCITIは負け組だった。原因はCITIの経営にある。しかし仮にこのままCITIが倒産に追い込まれると衝撃は甚大だ。リーマンショックの3倍は覚悟しなければならないだろう。国益上CITIは絶対につぶせない。 米国はついに腹をくくる時が来た。
ルールとは国家利益のもとで変化する。それが国家経営だ。しかしヘッジファンドは損失の取り返しに必死になるあまり、現状のルールの中で暴れまわりすぎた感がある。江戸時代、栄華を誇った淀屋は幕府によって追放された。当時のルールでは淀屋に非はなかった。米国でもヘッジファンドの行動はいよいよ国家利益への反逆になりつつある。国家には誰も逆らえない。それは歴史が証明している。大転換点が近づいている。
細かな話をすればオバマがノミネートしただけでガイトナー氏本人が財務長官職を受託したかどうかはまだ分からない(普通なら受諾)。ただ市場関係者はガイトナー氏を最後の希望として待ち望んでいた。だがガイトナー氏に何かできるら、クリントン時代から今に至るまで彼はずっとその立場にいた。その点ではグリーンスパンと同じである。その現実をどう説明するのか。新大統領としてのオバマへの期待が大きすぎる事と合わせてガイトナー氏への期待感も私には後の悲劇の材料にしかおもえない。
さてCITIの会議の結果がどうなろうと市場関係者が意識しなければならない事が一つある。それは前回の金融救済法案の結果すでにCITIには25B(2兆5千億円)の税金が投下されている事だ。それにもかかわらず今日の終値でCITI株の時価総額は20B(2兆円)である。政府の救済資金は優先株として投下されたとはいえ、本日市場はその25Bを下回るところまでCITI株を売り崩した。(CITI株の終値は3ドル台)
今は新政権への移行の最中でいわば権力の隙間である。その中で国家は既に税金を金融機関にを投下した。必要があればこれからも大金を投下するだろう。そしてこの隙間を狙ったようにヘッジファンドは銀行株を売った。彼らはルール違反はしていない。だが国民の血税さえも食い物にしている事実だ。これは米国の国是だった市場原理を今後も野放しにする事は、国家経営そのものに重大な危機をもたらす転換点を迎えたということだ。
そもそもヘッジファンドは余裕のある富裕層の資金を元手にしている。ただ今回の金融危機ではその富裕層の資金も傷ついた。今ファンドマネージャーはその損を取り戻すために必至だ。したがって市場のルールの中では何でもする。今回のCITI株の急落の本質を解りやすく分解すると、CITIに投下された国民の血税がそのままヘッジファンドの収益につながっている。
今金融機関はどこも脆弱である。その中でもCITIは負け組だった。原因はCITIの経営にある。しかし仮にこのままCITIが倒産に追い込まれると衝撃は甚大だ。リーマンショックの3倍は覚悟しなければならないだろう。国益上CITIは絶対につぶせない。 米国はついに腹をくくる時が来た。
ルールとは国家利益のもとで変化する。それが国家経営だ。しかしヘッジファンドは損失の取り返しに必死になるあまり、現状のルールの中で暴れまわりすぎた感がある。江戸時代、栄華を誇った淀屋は幕府によって追放された。当時のルールでは淀屋に非はなかった。米国でもヘッジファンドの行動はいよいよ国家利益への反逆になりつつある。国家には誰も逆らえない。それは歴史が証明している。大転換点が近づいている。
2008年11月21日金曜日
天罰
2005年のドキュメンタリー映画「WHY WE FIGHT(なぜ我々は戦うのか)」の中で、イラクで地元の民間人が米軍の誤爆で大勢死に、それでもフセイン後の世界に一旦は希望を持っていた老人がしみじみと語るシーンが最後に用意されている。「俺には難しい政治の事はよくわからねえ、でも、米国がどんな大国であっても、こんな酷い事をする国がこのままで済むはずがない、必ず天罰が下る。。。」と彼は警告していた。米国に天罰が下るのはこれからが本番だろう。そしてその米国の暴走を止められなかった世界もその禍に巻き込まれる事を覚悟しなけれならない。今日の株式相場はそれを示唆している。
2008年11月19日水曜日
ビジネススクールの限界
BIG3救済の反対派の意見は、トヨタがハイブリットの開発に時間をかけていた時BIG3は間違った経営をしていた。だから潰れても仕方がない。むしろ潰すべきだとの意見に纏まっている。ただ議会が救済を承認するかどうかの判断基準は最早その会社の経営者の能力云々ではなく労働者である。これはオバマも選挙中に約束した。よって救済は不可避である。
しかし救済しても現経営陣の説明からは復活の見込を感じない。なぜならワゴナー氏(GMのCEO)はGMがトヨタに敗北したのは基本的な技術力の差ではなく、国が健康保険を負担する日本のトヨタと、労働組合による巨額な負のレガシーを抱えたGMとのコストの差であると言っているが、個人的な意見ではこれは完全に間違っている。
そしてワゴナー氏は本日の議会証言でも同様の証言をしていた。しかし一方でGMは本業の業績に関係なく、この10年間に年間10M(10億円)のロビー活動費を予算に計上している。当然今議会に救済を働きかけているロビイストへの支払も今年の予算に含まれているわけだが、私にはこの現実がGMはメーカーとしての品質競争を既に放棄していたとしか思えない。
10年で100M(100億円)をロビイストに払うなら、なぜ良い車を作る為にその金を使わなかったのか。やはり米国はマネーゲーム大国になってしまい、報酬を超えてモノづくりに情熱を感じる人は少ないのだろう。この事にはここ数年ビルゲイツがいつも警鐘を発していた。
MBAに行っていない自分には分からないが、恐らくこういう常識は米国の一流大学のMBAでは教えないのだろう。ただこの疑問がある限り個人的にGM車は買わない。いずれにしても、今の米国の課題は金融システムの再構築だけでなく、これまで世界の経営の模範とされたビジネススクールに代表されるマネジメントのあり方にも改善の余地はありそうである。
しかし救済しても現経営陣の説明からは復活の見込を感じない。なぜならワゴナー氏(GMのCEO)はGMがトヨタに敗北したのは基本的な技術力の差ではなく、国が健康保険を負担する日本のトヨタと、労働組合による巨額な負のレガシーを抱えたGMとのコストの差であると言っているが、個人的な意見ではこれは完全に間違っている。
そしてワゴナー氏は本日の議会証言でも同様の証言をしていた。しかし一方でGMは本業の業績に関係なく、この10年間に年間10M(10億円)のロビー活動費を予算に計上している。当然今議会に救済を働きかけているロビイストへの支払も今年の予算に含まれているわけだが、私にはこの現実がGMはメーカーとしての品質競争を既に放棄していたとしか思えない。
10年で100M(100億円)をロビイストに払うなら、なぜ良い車を作る為にその金を使わなかったのか。やはり米国はマネーゲーム大国になってしまい、報酬を超えてモノづくりに情熱を感じる人は少ないのだろう。この事にはここ数年ビルゲイツがいつも警鐘を発していた。
MBAに行っていない自分には分からないが、恐らくこういう常識は米国の一流大学のMBAでは教えないのだろう。ただこの疑問がある限り個人的にGM車は買わない。いずれにしても、今の米国の課題は金融システムの再構築だけでなく、これまで世界の経営の模範とされたビジネススクールに代表されるマネジメントのあり方にも改善の余地はありそうである。
2008年11月18日火曜日
NYダウ6000台への足音
巨額の財政出動という現実に反して米国の債券市場は堅調である(金利が上がらない)。今の米債市場には需給や指標を前提にしたファンダメンタルからの常識と、乱世における国家間の駆け引きを前提とした相場感が混在する。個人的には今回の金融危機が起こるまでは前者だった。しかし2月にあるレポートを読んでからは後者の考え方も考慮した。そして今の債券市場は完全に後者の支配するところとなった。
そのレポートはNYダウが8000になるという内容だった。そもそも株の国の米国でダウが8000になるという事はシステムの崩壊を示唆する事と同じである。市場原理が終わり、国家による新しい枠組みが必要なる事は必然だった。そしてそれは起こった。ただ自分にもその予感があり、驚きではなかった。そんな中でそのレポートが斬新だったのはそれまでの米国の金融市場の常識を覆し、米国で一番重要な市場、即ち主役が株から債券に変わるという示唆さだった。
オバマ時代には一連の救済や新しい枠組み構築に5兆ドル(500兆円)以上の資金が必要になるという。その資金を誰が払うにせよ、調達のための債券市場は生命線である。株が主役だった時は企業はどんどん時価発行増資をして自分で景気の活力を維持した。しかし今民間は死んでいる。国家だけが頼りだ。これがこの米国でも主役が株式から債券市場に変わる具体例だ。この結果株は一次的に見捨てられるだろう。その時NYダウは6000台へ入る可能性が高い 。
そして、米国自身は金欠である以上別の誰かが払った資金はオバマ政権によってばら撒かれる。国の枠組みが崩壊し、パニックを起こしながら国家の資金がばらまかれる時は実は一攫千金のチャンスである。明治維新、戦後の復興、そしてソ連の崩壊のどのケースでもしたたかに財閥が形成されたではないか。
同じ事が米国で起こる。ただその主役になるのはこれまで主役だった金融機関ではない。また先日議会の前に引きずり出されたソロスに代表される老練な市場の専門家(ヘッジファンド)でもない。あの日のソロスにはその昔、米相場での儲け過ぎを咎められて幕府によって追放された淀屋の逸話を彷彿させる何かを感じた。市場原理の中で荒稼ぎした彼らの命運も実は尽きているのかもしれない。では誰が次に儲けるのだろうか。
今その絵図を描く人々がオバマの周りに集まりはじめた。ブッシュ政権がプラトンの言う「正義とは強者の利権」を実践した政権だったとするなら、オバマ政権で予想される弱者の救済は一体誰の利権に繋がるのか。その答えはそのうちだれの目にも見えるだろう。
この様に米国では更に株が下がる事で国のあり方を作りかえる理由が生まれる。その形態が一次的に社会主義に近くなっても国益に叶えばこだわる必要はない。国民の悲鳴はその為の条件である。そう考えると今回の危機は金持ち層の入れ替えが伴う試練だが避けては通れない運命である。運命は早く受け入れた者が勝つ。それが戦略である。一方でそこまでの国家戦略があるかどうか不安なのが日本だ。
本来「債券の国」であるはずの日本の弱点は株である。日本の金融機関が米国に同調する日本株の下落で体力を失う様は欧米とは異質の光景だ。そんな中でダウが6000までなった時、一番窮地に陥るのは日本であるのは言うまでもない。日本は早く戦略を持て。
そのレポートはNYダウが8000になるという内容だった。そもそも株の国の米国でダウが8000になるという事はシステムの崩壊を示唆する事と同じである。市場原理が終わり、国家による新しい枠組みが必要なる事は必然だった。そしてそれは起こった。ただ自分にもその予感があり、驚きではなかった。そんな中でそのレポートが斬新だったのはそれまでの米国の金融市場の常識を覆し、米国で一番重要な市場、即ち主役が株から債券に変わるという示唆さだった。
オバマ時代には一連の救済や新しい枠組み構築に5兆ドル(500兆円)以上の資金が必要になるという。その資金を誰が払うにせよ、調達のための債券市場は生命線である。株が主役だった時は企業はどんどん時価発行増資をして自分で景気の活力を維持した。しかし今民間は死んでいる。国家だけが頼りだ。これがこの米国でも主役が株式から債券市場に変わる具体例だ。この結果株は一次的に見捨てられるだろう。その時NYダウは6000台へ入る可能性が高い 。
そして、米国自身は金欠である以上別の誰かが払った資金はオバマ政権によってばら撒かれる。国の枠組みが崩壊し、パニックを起こしながら国家の資金がばらまかれる時は実は一攫千金のチャンスである。明治維新、戦後の復興、そしてソ連の崩壊のどのケースでもしたたかに財閥が形成されたではないか。
同じ事が米国で起こる。ただその主役になるのはこれまで主役だった金融機関ではない。また先日議会の前に引きずり出されたソロスに代表される老練な市場の専門家(ヘッジファンド)でもない。あの日のソロスにはその昔、米相場での儲け過ぎを咎められて幕府によって追放された淀屋の逸話を彷彿させる何かを感じた。市場原理の中で荒稼ぎした彼らの命運も実は尽きているのかもしれない。では誰が次に儲けるのだろうか。
今その絵図を描く人々がオバマの周りに集まりはじめた。ブッシュ政権がプラトンの言う「正義とは強者の利権」を実践した政権だったとするなら、オバマ政権で予想される弱者の救済は一体誰の利権に繋がるのか。その答えはそのうちだれの目にも見えるだろう。
この様に米国では更に株が下がる事で国のあり方を作りかえる理由が生まれる。その形態が一次的に社会主義に近くなっても国益に叶えばこだわる必要はない。国民の悲鳴はその為の条件である。そう考えると今回の危機は金持ち層の入れ替えが伴う試練だが避けては通れない運命である。運命は早く受け入れた者が勝つ。それが戦略である。一方でそこまでの国家戦略があるかどうか不安なのが日本だ。
本来「債券の国」であるはずの日本の弱点は株である。日本の金融機関が米国に同調する日本株の下落で体力を失う様は欧米とは異質の光景だ。そんな中でダウが6000までなった時、一番窮地に陥るのは日本であるのは言うまでもない。日本は早く戦略を持て。
2008年11月15日土曜日
日本人とポーカー
今週のこちらのニュースでいちばん印象に残ったのは、ラスベガスで開催されたポーカーの国際大会でデンマークからの19歳の大学生が優勝し、翌日の新聞に掲載された9憶円の札束に埋もれながらガッツポーズをしているその青年の顔である。まだあどけなさを残した彼は今後の予定を質問されると、大学に戻るだろうが、自分は「もっと賢い人間」になれるだろうし、そのための努力をしたいと答えていた。
そのポーカーゲームは日本人にとって馴染みのあるの娯楽とはいえない。私自身もこのゲームに精通していない。恐らくポーカーは嘘や虚を前提にしない性善説の国ではその本質が理解されにくいのだろう。一方性悪説が常識である欧米社会ではポーカーゲームは重要だ。なぜなら手持ちのカードの善し悪しと別に、心理戦を制する事で交渉やゲームを有利に進める事ができる。そのためにまず体得する習慣は手の内を晒さない事。そして今の混乱期の世界ではこのポーカーゲームでの才能がより必要とされているのである。
さて、米国からすれば地球儀上で大西洋を挟んで大陸を見据える役割の英国。英国のゴードンブラウン首相はブレア時代には財務大臣として米国と歩調を合わせた。しかし今回の金融サミットでは、同類ではないが、仏などの大陸諸国と歩調を合わせている。ブラウン首相の決断の結果の善し悪しは別として、彼の変身は世界情勢の変化の状況をかんがみ、首相として英国の国益考えた結果だろう。
一方、米国から太平洋を挟んで大陸を見据える日本の麻生首相はどうか。彼は相変わらず日本の国益は米国の言いなりになる事だと考えている様子である。金融サミットに臨むあたり、NHK特集で米国に唆された「日本の役割を示す時が来た」という馬鹿げた妄想で今回は主導権をもたない米国の援護にやっきである。
英国と日本。昔も今もそしてこれからも米国にとって最重要国家である。ただ英国は時に駆け引きを用いながら米国との関係を堅持するだろう。一方の日本。いくら米債を買い込み過ぎたとはいえ、日本は相変わらず人質国家のままだ。同じに米債を買い過ぎた中国がどんな対応に出るか、日本は中国から学ぶ姿勢を示せ。それだけで米国はびびるだろう。
なぜなら日本がより米国を必要とした時代が終り、今は米国がより日本を必要とする時代が始まった。そして米国はこの本質を必死で日本(人)に隠している。先のNHK特集もその為である。そもそも日本が米国との友好関係を維持する方法は米国の言いなりになることだけではないはずだ。英国とは米国に対する歴史が違うのは承知の上で、敢えて今は勇気をもって駆け引きの世界に飛び込む時が来た。
そう、ポーカーゲームの世界だ。この欧米流のポーカーゲームに対応できなければ日本において国益は結果論だけのモラトリアムが続く。
そのポーカーゲームは日本人にとって馴染みのあるの娯楽とはいえない。私自身もこのゲームに精通していない。恐らくポーカーは嘘や虚を前提にしない性善説の国ではその本質が理解されにくいのだろう。一方性悪説が常識である欧米社会ではポーカーゲームは重要だ。なぜなら手持ちのカードの善し悪しと別に、心理戦を制する事で交渉やゲームを有利に進める事ができる。そのためにまず体得する習慣は手の内を晒さない事。そして今の混乱期の世界ではこのポーカーゲームでの才能がより必要とされているのである。
さて、米国からすれば地球儀上で大西洋を挟んで大陸を見据える役割の英国。英国のゴードンブラウン首相はブレア時代には財務大臣として米国と歩調を合わせた。しかし今回の金融サミットでは、同類ではないが、仏などの大陸諸国と歩調を合わせている。ブラウン首相の決断の結果の善し悪しは別として、彼の変身は世界情勢の変化の状況をかんがみ、首相として英国の国益考えた結果だろう。
一方、米国から太平洋を挟んで大陸を見据える日本の麻生首相はどうか。彼は相変わらず日本の国益は米国の言いなりになる事だと考えている様子である。金融サミットに臨むあたり、NHK特集で米国に唆された「日本の役割を示す時が来た」という馬鹿げた妄想で今回は主導権をもたない米国の援護にやっきである。
英国と日本。昔も今もそしてこれからも米国にとって最重要国家である。ただ英国は時に駆け引きを用いながら米国との関係を堅持するだろう。一方の日本。いくら米債を買い込み過ぎたとはいえ、日本は相変わらず人質国家のままだ。同じに米債を買い過ぎた中国がどんな対応に出るか、日本は中国から学ぶ姿勢を示せ。それだけで米国はびびるだろう。
なぜなら日本がより米国を必要とした時代が終り、今は米国がより日本を必要とする時代が始まった。そして米国はこの本質を必死で日本(人)に隠している。先のNHK特集もその為である。そもそも日本が米国との友好関係を維持する方法は米国の言いなりになることだけではないはずだ。英国とは米国に対する歴史が違うのは承知の上で、敢えて今は勇気をもって駆け引きの世界に飛び込む時が来た。
そう、ポーカーゲームの世界だ。この欧米流のポーカーゲームに対応できなければ日本において国益は結果論だけのモラトリアムが続く。
登録:
投稿 (Atom)