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初めて観た「ナニワの金融道」、古くからある漫画らしいが、なかなか面白い。そういえば、今アメリカのジャパンTVでは「黄金の豚」なるドラマを放送中だ。ここでは仮釈放中の「元」不良少女が、会計検査院なる役所で税金の不正使用を正すという奇想天外なドラマが展開される。このブログでは、日本も政権に送り込むべきは、高尚な金融エリートではなく、山口組などの暴力団など、変貌した企業ヤクザの経験者か、次々に新しい振り込メ詐欺の手口を考え出す、「柔軟性を持った半ワル人間」が良いと何度も主張してきた。
まあそんな事は不可能なのは知っている。ただ、必要なのは黒と白の間を見つけられる人間。だが日本では、「善人でさえも悪い事をすることもあれば、悪人がよい事をするかもしれない可能性」は最初から排除される。そして野田さんの演説を聞くかぎり、新総理は善人は正しい事をすると信じているようだ。ならば、日本はやはり神頼み・・。
一方で米国はフィクションをノンフィクションにしていく国。ソレを仕切るのが有能な政権で、必要なら法律も変わる。法律が変われば、黒と白は入れ替わる事も出来る。つまり今の米国で重要なのは、善人教育ではなく、フィクションをその時の善に仕立てるスキームをもった人間を育てる事が重要なのだ。そしてこの国でドラッカーが忘れ去られた頃からソノ役割を請け負ってきたのがゴールドマンサックス。だから、GSから日本を守るためには山口組の半分を合法化して立ち向かわせるせるしかないと言ったが、今もその気持ちは変わらない。GSは、市場と言う合法的なシマでの「しのぎ」で勝ち残ってきたツワモノである。
だが金融危機ではそのゴールドマンですらカモになった。カモにしたのはバフェット。彼はGS株が下がったところで、年10%の金利で優先株に5Bを投資した。今の水準からすれば暴利。ナニワの金融道と変わらない。 我慢できずにGSは今年全額返済したが、バフェットのカモは他にもいた。GE(ジェネラルエレクトリック)は、本日バフェットのカモからの脱却を宣言した・・。
そして、この米国金融道の恐ろしさを現す会話がニューヨークタイムスで紹介された。GSのブランクファインが、バフェットのあまりの暴利に、「5ビリオン(3750億円)を全部1ドル札で返していいか」と嫌味を言うと、バフェットは「いいよ、でも俺はゆっくり1ドル紙幣を数える、当然その間は金利がつくからね」と返したという。結局一番のカモは価値を失うドルの圏の納税者をしり目に、凄い面々による凄いジョーク。コレぞ米国金融道だ・・。
いずれにしても、赤信号を渡った人間が多すぎて、赤信号を青信号にしてしまった米国の金融界。今の混乱の本質はここ。混乱が続くなら、先進国経済は更に沈滞し、最後はパニックだろう。ならばその前に米国はFEDの剛腕で(連続QE)、世界に新しい交通ルールを浸透させる事が出来るのか。そして、世界がそんなルールを受け入れらないなら、崩壊の衝撃を経て金融もブロック化するしかないだろう。まあそれはそれで旧約聖書のバベル崩壊以後の世界と重なるが・・。
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