2014年7月25日金曜日

7・18レター抜粋 Armor : 命とマネーの防衛

        


世界は協調から対立の時代に入った・・(本日のNC9) 

いまごろ何を言っているの?だが、騒がしかった今週が終わり、(連休には)命とマネーの防御ついて、考えるのもいいのではないか。

以前ある識者から、「國」と「国」の違いを教えてもらった。

國」は、囲いを造り、侵入者の攻撃を盾と矛で守る。囲いの外には出る必要は無いが、中の国民の命は守る。まさに自衛隊の仕事。

一方「国」は、囲の中の玉(マネー)を守る。日本の富を狙うやからはいくらでもいる。国富を守るのは、金融機関の仕事。

その識者は言った。


「國」のことは安倍さんに任せるとして、対立の時代、金融市場で心配されるのはボラティリティの上昇。しかし実際にはその現象はまだ無い。

最大の理由は、金融危機の結果、膨大なマネーが世界を覆ったこと。ただしそれで平和ボケになったら、本当の顛末はきっとこの後に控えている。

そしてボラが低い要因はもう一つある。今の金融市場には。様々なヘッジ商品が張り巡らされている。特に、2012年ごろからボラティリティそのものをマネジするVIXの関連商品が増えた。

これが、結果的にボラを下げているのだ。

そこで、VIXを持つCBOEが、7月に上場させた新しいインデックスを紹介しながら、その本質に迫りたい。まずインデックスは、ARMORインデックス (Ticker: ARMOR)という。

このインデックスは、VIXの先物、そのオプション SPXのオプションを売買し、VIXが上がる時にはその70%、下がる時は40%連動する。(CBOEがバックテスト)

モデルの中身は秘密だが、3つのボラ商品は清算値に収斂する。よって日々のフェアバリューを計算し、割高を売って割安を買いながら、常にボラをロングにすると考えればよい。

インデックスの使い道は、旧来のポートフォリオにこのインデックスファンドを加え、新しい時代に対応したポートフォリオインシュアランスを構築すること。

既にミューチャルファンドとしているので、米株を持つ投資家は、ヘッジとしてこのミューチャルファンドを購入することも出来る。

ポイントは、株の上値は理論的には上限がなく、一方ボラティリティはゼロにはならないこと。
先物でポジションを落とさずとも、効果的に市場の下落局面を乗り切ることを目的にしている。

ARMORインデックスに限らず、今はこのような商品が凌ぎを削る時代になった。

結果、そこでのプレーが株式市場に影響を与えている。(実際VIXとSPXのクロストレードが盛んになり、VIX先物オプションがSPXオプションの出来高を上回るのが普通になった)


そもそも1950年代からのポートフォリオ理論は、環境に合わせ、株や債券をアロケートすること。
ただし、ここ数年は、膨大な流動性で株も債券上がった。

それに慣れてしまった後、状況がUNWINDしたらどうなる。中央銀行がそんなことはしなくとも、災害によってインフレは突然やってくることもある。


ポイントは、日頃から盾と矛を持つことで不測の時代に備える。皆がボラ商品に積極的になったことで、しばらくは。むしろ市場の平和(ボラの低下)につながっていくと思われる。

ボラが低いままなら、何もしなくていいというのはどうか。それは日本は平和国家、だから自衛隊の武器は旧式でいいといっているのと同じこと。

参考 CBOE Armor

http://mp163422.cdn.mediaplatform.com/163422/wc/mp/4000/15208/30195/37290/Lobby/default.htm?ref=ProductionTeamEmail

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