昨年イリノイ州知事だったブラゴヤビッチ氏はオバマの後任の上院議員の指名に絡む賄賂の嫌疑で刑事被告人になった。警察に捕まり、刑務所で一日過ごした後で保釈金を払って出所、今は裁判を待つ身である。だがその逆風をアザケ笑う様に彼はその後も精力的にTV出演や講演会を続けている。そして、トランプが司会を務めるAPARENTICEシリーズへの出演が決まっていた。だがさすがにあまりにも調子に乗りすぎたのかもしれない。ILの司法当局は彼等の行動に対して遂に規制に動き始めた・・。
そもそも米国ではこの様な話は日常茶飯事。極悪人がその非道を本にして金儲けを図る事は多々ある。そんな風潮の中では先週コロラドで起こった6歳の子供が気球に乗ったまま飛ばされたという大騒ぎは、ソレが俳優の経験がある両親が画策した一家の売名行為だったとしても全く大した話ではない。逆にいえばそれだけこの国では人前でのパフォーマンスが要求されるという事だ。
そして人前でのパフォーマンスには演説などの真剣勝負もあれば、プロスポーツ選手が試合後にこたえるインタビューもその人間の価値(例えばCM契約)を決める重要な要素となる。その観点から米国の3大ネットワークに最近登場した二人の若い日本人が英語は未熟ながら通訳なしで堂々と質問に答えていたのは新鮮な印象を受けた。その二人とはゴルフのプレジデントカップの最終日に個人戦でベテランのケニーペリーに競り勝った石川君とフィギアスケートのグランプリシリーズで逆転優勝した織田選手である。
米国では日本人のスポーツ選手の知名度ではイチローや松井が突出している。だがこの二人が試合に絡んでの公式インタビューに英語で臨んでいる姿をいまだに見た事が無い。繰り返すが石川選手や小田選手の英語力は同世代の日本の若者と比べて特別に優れたものではなかった。だがそれにもかかわらずモノおじしなくなった日本の若者には素直に可能性を感じる。
しかし最後には日本人の良さとのバランスも重要だ。ブラゴヤビッチ前州知事や子供をだしに売名行為に興じるこちらの親と、そのような風潮がはびこる社会まで日本が真似をする必要は無い。
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