2009年10月28日水曜日

仕事人の仕事

本日、全米銀行協会の会合があったシカゴでは反銀行のプラカードを持った2000人程度がデモ行進を行っていた。まだ大きな動きとは言えない。だが今週になって慌ただしくバーニーフランク議員が矢継ぎ早に銀行規制に傾いたところ見ると、中間選挙に向けての動きが既に始まったと見ていいだろう。実のところ昨年の金融危機ではどのようにウォール街の大手金融機関が助けられたかの詳細はまだ末端の市民はよくわかっていない。株が下がる中で民衆もパニックだった。そして金融機関の給料に対する民衆の不満が高まる中、具体的に政府と議会がドサクサの中でどのように金融機関を助けたかが映画や本などを通してこれから伝わって行く事になる。そんな中でさすがにバーニーだ。議員や政府が銀行だけを助けたとする民衆の怒りが自分に降りかかる危険を感じる本能は野生のタヌキ以上である・・。

ところで、時代劇好きの自分と違いこれまで時代劇をに興味を示さなかった妻が先週からこちらの日本語チャンネルで始まった時代劇を見始めた。何の番組を見ているかと思ったら「必殺仕事人2009」だった。彼女曰く「悪人が最後に殺されるとすっきりするという。」彼女はこれまで私の「今日の視点」に全く興味を示さなかった人。それどころかこちらが死にそうな時でもGAKTOの追っかけをしていた。しかし、学校やサッカーでの友人である周りの同世代の米国人には確実に変化が起きている。そして彼女にまで変化が起きた。終に我が家もそこまで追い込まれたか・・。

それはそれとして今日の別の話題はあのマードフと組んで悪事を働いていたと噂されるPICOWER氏がフロリダの豪邸の自宅のプールの底に沈んでいた事。彼は地元では慈善事業に精を出し昨年はマードフに預けた1000億円を失ってしまったと表明した。そして地元の人々からは大きな憐れみを受けていた。ところが調べが進む内に明らかになったのは、彼は娘の名前でもマードフに資金を預けていた事。そしてそちらのファンドではファンドが消滅する前に5000億の運用利益をマードフから受け取っていたのである。

テレビ朝日の脚本なら、この様な人物は最後に藤田まこと演じる中村主水にぶすっと刺される。地元警察は心臓マヒとして事故で片付けたようだが米国にも「仕事人」がいても不思議は無い・・。






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