2012年4月28日土曜日

大河ドラマ「平清盛」が不振な理由



ゴールデンウィークが始まるが、日本がゴールデンウィークになると、相場は荒れる印象がある。今回はどうだろう。いつもの「株の5月売り」をそのままされては困るオバマ政権が何をするかに注目している。

ところで、今年の大河ドラマ「平清盛」は不調らしい。だが個人的には気に入っている。この時代はイメージが湧かず、若い女性には人気がないだけなのだろう。

米国に住む自分にとって、日本が西洋の影響を受けた明治以降は飽きた。むしろ大河ドラマにはそろそろ日本が中国を向いていた頃を取り上げてほしいと思っていた。

清盛の時代は武士の流儀が固まってきた時代。中国から先端技術を教わりながら、独自のサムライ文化が始まった。正式な「切腹」は、清盛のライバルの源義朝の弟が開祖ともいわれる。

今年の大河は本来そんなふうに観ると面白いのだ。清盛の頃、世界の都は中国だった。ざっと振り返っても、日本はその中国から1000年モノを教わった。

明治維新では欧州から50年。そして戦争が終わり、今はアメリカから70年教わっている最中だ。しかし1000年、50年 70年。この年月の差は歴然。石原都知事の行動には賛成だが、一方で日本は中国にもう少し敬意を払う必要を感じる。

恐らく歴史的にそこまで世話になった隣国へのリスペクトが、今の日本人に欠けていることを中国人は感じているはず。だから経済の表面で仲良くしても、何かあるとすぐ中国は日本に対し威圧的になる。

そんな中、知識のないアメリカ人は、中国=共産主義と思っているが、もしかしたら我々日本人も、中国を自分の経験の中だけで判断しているのではないか。

そもそも中国4000年の歴史で、直近の60年だけで彼等のDNAを考えるのも変な話だ。寧ろ今の日本やそう遠くない未来のアメリカが、社会主義を当前のように受けて入れているかもしれない。

ただ今の日本にはアメリカが最重要。それは仕方がない。だがいい加減、これだけ世話になった隣国に対し、欧米と一緒になって日本まで「新興国」呼ばわりするのはあまりにも外交センスがない。

中国が自らを新興国と呼ぶのは戦略的な意図だ。ならばNHKよ、もし平清盛の視聴率が心配なら、すくなくともNHKは中国を「新興国と呼ばない」宣言をすればよい。

NHKが敢えてそんな変化を見せれば中国人民は喜ぶだろう。そしてそんな事にアメリカが口を挟む余地はない。

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