http://www.nytimes.com/2012/05/30/business/global/as-global-rivals-gain-ground-corporate-japan-clings-to-cautious-ways.html?ref=global
オックスフォードを卒業した添付の若者は、見るからに賢そうな顔をしている。ところが彼は就職を希望した日本の大手金融機関から、セミナー後の面接のオファーはどこからももらえなかったという。彼も含め、添付のNYタイムスの記事には、欧米の一流大学を出た日本人の若者が希望の日本企業に就職できない現状が紹介されている。中には、面接官に「君は笑いすぎる・・」と言われたブラウン大学卒の帰国子女の話もあった。
記事を書いた日本人女性記者はこの現状を批判的に考えているようだ。彼女自身はロンドン大学スクールオブエコノミクスからWSジャーナルを経て、今はNYタイムスで記事を書いているとのこと。恐らく彼女は海外教育を受けた若者が、今より有利だった時代を経験したのだろう。当然個人の能力差もあるが、ただこれもトレンドである。多くの日本企業にとっての主戦場がアジアに移る今、欧米の教育に嘗てのような神通力がないのは仕方ない。
想像するに、ハーバードでは、あのサンデル教授が哲学の授業をする同じ構内で、経済学部のマイロン教授は「麻薬は早く合法化すべきと」激を飛ばしている事になる。この選択の自由がアメリカらしいところだが、金融危機以降に欧米の金融が見せた醜態は、日本人にはその根源とも言える欧米の感覚が最早モデルにはなりにくくなっているのも事実だろう。
記事には東京三菱ファイナンシャルグループの採用関係者の話が‘ある。そこでは「我々は(会社に対し)長期にコミットできる人材を求めており、短期利益を重視する人材はいらない」とあった。強欲が招いたリーマンショック・・。衰退を晒す欧州危機・・。今日本の若者が海外に出ないのは、この様な欧米の魅力が落ちた事とも無関係ではないだろう・・。