2012年7月20日金曜日

資本主義の原点 (真マネー原理プロから)


マックスウエーバーのプロテスタンティズムの倫理と資本主義の『精神』が、カソリック諸国(南欧)より、オランダ 英国 アメリカで資本主義が発展したのは、規律を重んじ、消費より貯蓄を重んじたプロテスタント(カルバニスト)達が個の富の蓄積をめざすことで、結果的に資本主義の本質が体現された、という解釈でよいなら、今ほど彼が天才であると感じることはない。

なぜなら、事実として米国でプロテスタントの宗教観が後退した今、中間層のいない資本主義がここまで弱点を晒すと、逆説的に彼の考えが正しい事を証明するからだ。それはマックスウエーバーが(資本主義の)成功の象徴として触れた、ベンジャミンフランクリンの13の徳が今この国でどうなっかた確かめれば確認できる。(マックスウエーバーは、1770年代のBフランクリンの教えから、20世紀に入った米国が英国を抜いて世界一の産業大国に発展したのを確認している)


  1. 節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ
  2. 沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
  3. 規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
  4. 決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
  5. 節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ
  6. 勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
  7. 誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出だすこともまた然るべし。
  8. 正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
  9. 中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
  10. 清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
  11. 平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
  12. 純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これにふけりて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず
  13. 謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。



今の米国では倹約は悪。なぜならそれでは来週市場が注目するGDPを落とす。また訴訟合戦や過度のメデイアの演出、更には麻薬の容認と性行為の多様化など、赤字した部分はコアの価値観として殆ど失われてしまったものだ。ただコレが進化なら資本主義も進化するという考え方が成り立つ。その場合は新しいパラダイムが始まるはず。さもなくば終わりが先に来る。いったいどちらを準備したらいいのだろうか。

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