民主党の代表選挙が決まった本日、米国では7年に及んだイラク戦争が公式に終わった。一見無関係に思えるこの二つの出来事は、実は「マニフェスト」という言葉で結ばれている。
まず、日本で「マニフィスト」の言葉が流行り出したのは、確か政権を獲得する前の民主党が、選挙公約をこの言葉で現わした事が切欠だったと記憶している。だが米国では「マニフィスト」という言葉は単体ではあまり使われない。むしろ、「マニフィストディステイニー」と言う観念的な言葉の一部として、歴史上で使われる事が多い。では、マニフィストディスティニー(Manifest Destiny)とは何だ。
この言葉は1898年の米西戦争に遡る。言うまでもなく米西戦争は長らくモンロー主義を敷いていた米国が、欧州の列強に並んで植民地支配へ出て行った最初の戦争である。当時モンロー主義という言葉を米国民が意識していたとは思えないが、南北戦争の疲弊から回復し、またインデイアンとの争いも一段落したこの国では、明らかに次の戦いを求めていたはず。そこにスペインによる植民地への圧政。特にキューバは隣だ。米国は戦争の大義を得た。その時使われたのが、「マニフィストディスティニー」という概念である。
つまりこの言葉は米国人が好きな「正義遂行の公約」である。そしてこの米西戦争の英雄はセオドアルーズベルト。彼の大統領としての有名な言葉が「もし正義と平和の間で選択を迫られたら、私は迷わず正義を選ぶ。」だ。素晴らしくかっこいい。だが一方で「正義とは権力者の利権」と言うプラトンの言葉もある。そして、セオドアルーズベルトを尊敬したとされるブッシュが始めた戦争がイラク戦争だった・・。
このマニフェストという伝統の言葉を流行語として日本に導入した民主党。この浮かれた関係が、戦争など遠い昔の平和ボケ国家日本と、イラク戦争が終わってもアフガンで出口が見えない米国の関係を見事に代弁する。まあこれも所詮は米国を冷静に見れない日本の宿命。だがその日本人に、世界が米国をどう見るかと、日本が米国をどうみるかにおいて、歴史的また客観的な違いを一つ言いたい。その違いは日本人は意識した事がないはずだ。
そもそも米国が超大国である事は世界中が平等に知っている。だが日本がユニークなのは、日本人は戦争で米国に負けたと思っている事。事実その通りである。だが言い換えると、中国やソ連に負けたと感じている日本人は少ない。
一方同じ敗戦国のドイツはどうだ。ドイツも有名なノルマンデイー上陸作戦や、英国から出撃した米軍機による空爆で米国によって決定的敗北を喫したではないか。確かに。だが歴史的事実からしても、ドイツが負けた相手は米国ではない。ヒトラーはスターリンのソ連に勝てなかったのだ。双方で日本の戦死者の5倍、1500万人が死んだ人類史上最も悲惨な独ソ戦争でナチスドイツは疲弊し、やがて敗北した。
一方日本は米国に原爆まで落とされ、元寇から日露戦争まで日本人を支配した神の国信仰を打ち砕かれた。そして戦後は逆に米国によってここまでの経済大国にしてもらった。つまり米国は日本にとって神の様な存在だ。その米国を日本人は客観的に見る事はできない。一方世界では米国に戦争で直接負けたと考える国は意外に少ないのだ。
この違いは大きい。そしてこの違いは今は日本人の米国債信仰となって新しい現象を起こしている・・。
このブログは終了しました。 日々のつぶやきはデイオブレコンに、 http://otakizawa.blogspot.com/ 解説はゴゴジャンTakizawa レター 今日の視点 明日の視点に移りました
2010年8月31日火曜日
日曜討論
今こちらではグレンべックという変な男が注目だ。そもそも彼はFOXチャンネルでその狂人的発言で名を売り、今は一介のエンターテイナーから、共和党のシンボルとしてブームになっている。一部の共和党員がオバマをイスラム狂信者の様に考えるのは彼の影響である。その彼が、マーチンルーサーキングの「私には夢がある」のスピーチの記念日の一昨日、ワシントンで反政府デモを企画した。そしてそこには何と10万人の人が集まった。
日本人の第三者的立場でこれまでのグレンべックの言動を考えると、彼は保守の原理原則を訴えているというより白人至上主義である事は明白。その彼がキング牧師を語り、そこに白人中心の共和党原理者と人種差別者が入り混じって「米国を取り戻す」デモ。一方ニューオーリンズではカテリーナの被害から5年のイベント。その特集では、そこには黒人層が抱える退廃的な甘えが漂っていた。
そんな中ハーバードの教授のWSJへの寄稿記事が話題。彼の主張は、仮にオバマ政権が失業保険の延長を繰り返してこなければ、この国の失業率とっくに改善し、恐らく今は6.8%程度だったという仮説。これは共和党と今は共和党を支えるWS及び大企業を勢いづかせる話だ。それに対し、ニューヨークタイムスでは相変わらずクルグマンがオバマ政権の力不足を指摘。最新のレターでは、オバマ大統領個人の力量不足まで踏み込んでいる。これらの現象は中間選挙を控えた側面とは言え、民主主義と成長力減退というアンバランスが始まったこの国の現実である。
この様に、先進国が衰退する時は同じ道程を踏む可能性が高い。社会の老齢化が進みハードランディングが出来ない。そこで時間稼ぎのソフトランディングを模索する。まずは金融政策だ。だがこれを繰り返すと、実体経済に効果がないまま市場に生みだしてしまったマネーの逆襲を浴びる。そしてマーネーの力は生み出した親にも制御できなる時が必ずやってくる。
いずれにしても、今日の日銀の効果が何日続くかはしらないが、FEDも日銀もまずは行動が遅いと非難され、やっと行動すると一時的には称賛される。ところが、自律成長が終わると金融政策での時間稼ぎは極めて短期的。究極的結論にむけてゆっくりと事は進む。
そういえば日曜の朝、こちらでもNHKの討論番組をやっていた。参加者は現状を理解している。だがどこか違和感。世界がこの過程に入れば、政治家は他国を犠牲にして自国を守るの当然だ。だがそこにいた大塚議員や浅尾議員は平和時のウォール街のエコノミストの様だ。つまり、世界は表面的には平和だが、水面下ではケンカ始まっている現実に対し、戦う姿勢が感じられない。まあ無理もない。戦後の65年の日米関係の中でしか生きていない世代には発想に限界がある。
そもそも今回の円高は日本に原因があるもモノではない。米国発のこの話で日銀にどうこうしろといっても限界がある。米国はこれからもどんどん悪化する。ならば今日本の政治家が考えるべきは、一般向けの各論とは別に米国を超え、世界情勢の中で国益を考える力。それは新しいリスクテイクである。だが残念ながら今の日本の政治家でその覚悟のある人がいるかどうかを知らない。ならばせめてケンカを知っている小沢一郎の方が管総理よりは見たい・・。
日本人の第三者的立場でこれまでのグレンべックの言動を考えると、彼は保守の原理原則を訴えているというより白人至上主義である事は明白。その彼がキング牧師を語り、そこに白人中心の共和党原理者と人種差別者が入り混じって「米国を取り戻す」デモ。一方ニューオーリンズではカテリーナの被害から5年のイベント。その特集では、そこには黒人層が抱える退廃的な甘えが漂っていた。
そんな中ハーバードの教授のWSJへの寄稿記事が話題。彼の主張は、仮にオバマ政権が失業保険の延長を繰り返してこなければ、この国の失業率とっくに改善し、恐らく今は6.8%程度だったという仮説。これは共和党と今は共和党を支えるWS及び大企業を勢いづかせる話だ。それに対し、ニューヨークタイムスでは相変わらずクルグマンがオバマ政権の力不足を指摘。最新のレターでは、オバマ大統領個人の力量不足まで踏み込んでいる。これらの現象は中間選挙を控えた側面とは言え、民主主義と成長力減退というアンバランスが始まったこの国の現実である。
この様に、先進国が衰退する時は同じ道程を踏む可能性が高い。社会の老齢化が進みハードランディングが出来ない。そこで時間稼ぎのソフトランディングを模索する。まずは金融政策だ。だがこれを繰り返すと、実体経済に効果がないまま市場に生みだしてしまったマネーの逆襲を浴びる。そしてマーネーの力は生み出した親にも制御できなる時が必ずやってくる。
いずれにしても、今日の日銀の効果が何日続くかはしらないが、FEDも日銀もまずは行動が遅いと非難され、やっと行動すると一時的には称賛される。ところが、自律成長が終わると金融政策での時間稼ぎは極めて短期的。究極的結論にむけてゆっくりと事は進む。
そういえば日曜の朝、こちらでもNHKの討論番組をやっていた。参加者は現状を理解している。だがどこか違和感。世界がこの過程に入れば、政治家は他国を犠牲にして自国を守るの当然だ。だがそこにいた大塚議員や浅尾議員は平和時のウォール街のエコノミストの様だ。つまり、世界は表面的には平和だが、水面下ではケンカ始まっている現実に対し、戦う姿勢が感じられない。まあ無理もない。戦後の65年の日米関係の中でしか生きていない世代には発想に限界がある。
そもそも今回の円高は日本に原因があるもモノではない。米国発のこの話で日銀にどうこうしろといっても限界がある。米国はこれからもどんどん悪化する。ならば今日本の政治家が考えるべきは、一般向けの各論とは別に米国を超え、世界情勢の中で国益を考える力。それは新しいリスクテイクである。だが残念ながら今の日本の政治家でその覚悟のある人がいるかどうかを知らない。ならばせめてケンカを知っている小沢一郎の方が管総理よりは見たい・・。
2010年8月28日土曜日
マネーの新装開店 顧客向けレターから
それにしても終わってみると、あの程度のバーナンケのスピーチをなぜ我々市場関係者はここまで注目したのだろうか。答えは一つ。この国の実体経済がいかに酷くても、またこれだけ米国債が乱発されても、行きの場のない膨大なマネーに関わる市場関係者は、そのマネーを何処かに向けなければならないからだ。
だがその実態は虚業。後から冷静に今日の喧騒を振り返ると、新装したパチンコ店に群がる人混みの様の話だった。どちらの店どの台が儲かるか、皆それに躍起。だがその実態からは米株も米債も本来はボロボロ、とても買える代物ではない。バーナンケのスピーチはマネーを「新装開店」すると述べただけ、本質はそれ以外の何者でもなかった。
そんな中でゴールドマンの顧客向けレターの内容で債券が売られ、債券が売られたのシステムで株が上がったという現象面の事実があった。そして、皮肉にも最近は独歩高だったゴールドマンの株だけが本日は暴落した。
まあ先物の薄さとこの現物の出来高では、この株の戻りが本物とは誰も考えていない。ただこのまま勝手に債券が売られると、途中までは株は今日の様にシステムだけで上がるだろう。だがその後は・・、
金を稼がなければないのは皆一緒。だが敢えてCNBCから目を離す余裕も必要だ。今日はマーケット以外にもこの国の悲惨な現象があちこちにあった。これ等は今の市場の値動きに関係しない。だが本当は無関係なのモノなど何一つない。
いずれにしても、債券が売られ、それで株が下がり始める時は、いよいよ覚悟が必要になる。そしてそれは今のカジノ市場に慣れてしまったプレーヤーの感覚よりも必ず早くやって来る。ソレがマヒした市場原理の中で、現実の社会や経済に対し、あまりも歪に増えすぎたマネーに対する万物の原理、つまり究極の市場原理の答えであろう・・。
だがその実態は虚業。後から冷静に今日の喧騒を振り返ると、新装したパチンコ店に群がる人混みの様の話だった。どちらの店どの台が儲かるか、皆それに躍起。だがその実態からは米株も米債も本来はボロボロ、とても買える代物ではない。バーナンケのスピーチはマネーを「新装開店」すると述べただけ、本質はそれ以外の何者でもなかった。
そんな中でゴールドマンの顧客向けレターの内容で債券が売られ、債券が売られたのシステムで株が上がったという現象面の事実があった。そして、皮肉にも最近は独歩高だったゴールドマンの株だけが本日は暴落した。
まあ先物の薄さとこの現物の出来高では、この株の戻りが本物とは誰も考えていない。ただこのまま勝手に債券が売られると、途中までは株は今日の様にシステムだけで上がるだろう。だがその後は・・、
金を稼がなければないのは皆一緒。だが敢えてCNBCから目を離す余裕も必要だ。今日はマーケット以外にもこの国の悲惨な現象があちこちにあった。これ等は今の市場の値動きに関係しない。だが本当は無関係なのモノなど何一つない。
いずれにしても、債券が売られ、それで株が下がり始める時は、いよいよ覚悟が必要になる。そしてそれは今のカジノ市場に慣れてしまったプレーヤーの感覚よりも必ず早くやって来る。ソレがマヒした市場原理の中で、現実の社会や経済に対し、あまりも歪に増えすぎたマネーに対する万物の原理、つまり究極の市場原理の答えであろう・・。
2010年8月27日金曜日
世紀のミステリー
不思議だが、日米では同じような事が起こる。日本では100歳を超える高齢者がいったいどうなっているのかが社会問題になっている。
そん中本日米国で話題になったのは、本当に生きていれば104歳の女性の行方である。その女性は、1920年代、ロックフェラーと全米の金持ちNO1を争った鉱山王、ウイリアムクラーク氏の一人娘のヒューガットクラークさんである。
信じられない話だが、代理人によると、現在ニューヨーク市内の私立病院の個室に30年以上り閉じこもったままとされる彼女を実はこの40年間誰も見ていないという。
5番街の部屋数40の超高級マンションの時価は100億円。カリフォルニアの大豪邸も100億円。そしてコネチカットの別荘は28億円。これらの彼女名義の大豪邸は何十年も誰も住んでいない。
そして、住宅以外にも500億の財産があるとされる彼女には血縁者はいない。では資産管理はどうしていたのか。彼女には1970年代から代理人として会計士と自称マネージャーの二人の謎の男性がいた。
その男性の一人が、最近彼女所有のルノーの絵画を売り、直近はコネチカットの豪邸を売りだしたという。そこで警察が動き出した。ソレが本日ニュースになったのだ。そのニュースは以下に添付。
残された彼女の写真も一番新しいモノで1938年のモノらしいが、どこかもの悲しいさが漂う日本の高齢者の話題とはけた違いの米国の過去のスケールを感じる話だ。
いずれにしても、この男性らが何かの犯罪をしているとしたら、彼女の財産はどうなるのか。政府が没収?。まあ庶民には関係ない話だが・・。
http://www.msnbc.msn.com/id/38810137/ns/business-small_business/ns/business-local_business
そん中本日米国で話題になったのは、本当に生きていれば104歳の女性の行方である。その女性は、1920年代、ロックフェラーと全米の金持ちNO1を争った鉱山王、ウイリアムクラーク氏の一人娘のヒューガットクラークさんである。
信じられない話だが、代理人によると、現在ニューヨーク市内の私立病院の個室に30年以上り閉じこもったままとされる彼女を実はこの40年間誰も見ていないという。
5番街の部屋数40の超高級マンションの時価は100億円。カリフォルニアの大豪邸も100億円。そしてコネチカットの別荘は28億円。これらの彼女名義の大豪邸は何十年も誰も住んでいない。
そして、住宅以外にも500億の財産があるとされる彼女には血縁者はいない。では資産管理はどうしていたのか。彼女には1970年代から代理人として会計士と自称マネージャーの二人の謎の男性がいた。
その男性の一人が、最近彼女所有のルノーの絵画を売り、直近はコネチカットの豪邸を売りだしたという。そこで警察が動き出した。ソレが本日ニュースになったのだ。そのニュースは以下に添付。
残された彼女の写真も一番新しいモノで1938年のモノらしいが、どこかもの悲しいさが漂う日本の高齢者の話題とはけた違いの米国の過去のスケールを感じる話だ。
いずれにしても、この男性らが何かの犯罪をしているとしたら、彼女の財産はどうなるのか。政府が没収?。まあ庶民には関係ない話だが・・。
http://www.msnbc.msn.com/id/38810137/ns/business-small_business/ns/business-local_business
2010年8月26日木曜日
男の器量、 矢沢栄吉 /千昌夫 /小室哲哉の場合
週末こちらの日本語テレビで矢沢栄吉を見た。矢沢は糸井重里とのNHKのトーク番組で「最近の日本人は自分のケツを自分で拭けない」と興味深い発言をしていた。さすが矢沢。詐欺で被った30億の借金を自力で返しただけの事はある。
そう言えば以前ここで千昌夫と小室哲哉の違いを触れた。1000億円以上の借金を長銀に残し、その長銀が日本国民の血税で救済され後、にただ同然で米国のハゲタカに転売される経緯を経ても(その後新生銀行へ)、NHKで堂々と「北国の春」を歌う千昌夫。その千昌夫と、僅か60億円程度の負債にビビって詐欺をした小室。どちらが上で、どちらが正しかったのか。その時、判断は日本人に任せるとした。
その話を前提に、将来米国に家を買う夢を持っている日本人に重要なアドバイスをしよう。貴方が矢沢はバカ正直で千が賢いと考えるなら、米国で家を買う場合は次に挙げる州がいいだろう。
(A)アラスカ アリゾナ カリフォルニア コネチカット フロリダ アイダホ ミネソタ ノースキャロライナ ノースダコタ テキサス ユタ (B) モンタナ ネバタ ニューヨーク
(A)と(B)は若干の違いはある。だがこれらの州は全て住宅ローンがノンリコースである。「ノンリコース」だと、一旦ローンさえ組めれば、仮に後でそのローンを払えなくなっても家を捨てればよい。後は給料を差し押さえられる事もなければ、銀行預金を取られる事もないのである。つまり借金の責任は担保の家を超える事はない。
そんな中、本日米国のクレジットカードの平均残高が発表された。個人の平均残高は40万円。これは昨年と比べて10万減っている。米国の一般家庭の借金を研究する専門家によれば、今米国人はクレジットカードの残高を減らす一方で、つまり毎月きちんと返す部分を増やす一方で、その地域の住宅ローンの延滞率は著しく上昇しているという。これは何を意味するか。
専門家によると、この状況は「借金のサバイバルゲーム」の状態だという。サバイバルが意味するモノは借金の返済に優先順位をつける事。言い換えると、サバイバルのために住宅ローンは返さないが来週の食べ物を買うためにカードローンは返すと言う事である。
タイガーウッズの派手な離婚劇が報道される中、全く報道されないこの国の実態はここまで追い込まれている
昨日の今日こちらでは住宅関連の指標が発表された。酷い数値に株は反応した。そしてその数値を説明する大手金融機関の解説はつまらない内容ばかり。だが日本人の知らない真実はもっと別のところにある。そしてこの住宅を救済するために、国が全てのファイナンスを面倒見ろというPIMCOのビルグロス。
彼は自分が抱えるモーゲージ債が上がればよい立場だ。負担は米国の国家。そしてその米国の国家のファイナンスを支えようとしているは日本人である・・。
そう言えば以前ここで千昌夫と小室哲哉の違いを触れた。1000億円以上の借金を長銀に残し、その長銀が日本国民の血税で救済され後、にただ同然で米国のハゲタカに転売される経緯を経ても(その後新生銀行へ)、NHKで堂々と「北国の春」を歌う千昌夫。その千昌夫と、僅か60億円程度の負債にビビって詐欺をした小室。どちらが上で、どちらが正しかったのか。その時、判断は日本人に任せるとした。
その話を前提に、将来米国に家を買う夢を持っている日本人に重要なアドバイスをしよう。貴方が矢沢はバカ正直で千が賢いと考えるなら、米国で家を買う場合は次に挙げる州がいいだろう。
(A)アラスカ アリゾナ カリフォルニア コネチカット フロリダ アイダホ ミネソタ ノースキャロライナ ノースダコタ テキサス ユタ (B) モンタナ ネバタ ニューヨーク
(A)と(B)は若干の違いはある。だがこれらの州は全て住宅ローンがノンリコースである。「ノンリコース」だと、一旦ローンさえ組めれば、仮に後でそのローンを払えなくなっても家を捨てればよい。後は給料を差し押さえられる事もなければ、銀行預金を取られる事もないのである。つまり借金の責任は担保の家を超える事はない。
そんな中、本日米国のクレジットカードの平均残高が発表された。個人の平均残高は40万円。これは昨年と比べて10万減っている。米国の一般家庭の借金を研究する専門家によれば、今米国人はクレジットカードの残高を減らす一方で、つまり毎月きちんと返す部分を増やす一方で、その地域の住宅ローンの延滞率は著しく上昇しているという。これは何を意味するか。
専門家によると、この状況は「借金のサバイバルゲーム」の状態だという。サバイバルが意味するモノは借金の返済に優先順位をつける事。言い換えると、サバイバルのために住宅ローンは返さないが来週の食べ物を買うためにカードローンは返すと言う事である。
タイガーウッズの派手な離婚劇が報道される中、全く報道されないこの国の実態はここまで追い込まれている
昨日の今日こちらでは住宅関連の指標が発表された。酷い数値に株は反応した。そしてその数値を説明する大手金融機関の解説はつまらない内容ばかり。だが日本人の知らない真実はもっと別のところにある。そしてこの住宅を救済するために、国が全てのファイナンスを面倒見ろというPIMCOのビルグロス。
彼は自分が抱えるモーゲージ債が上がればよい立場だ。負担は米国の国家。そしてその米国の国家のファイナンスを支えようとしているは日本人である・・。
2010年8月25日水曜日
バブルの母
著名なファンドマネージャーのピータースチーフは、昨日CNBCで面白い発言をした。彼は「全てバブルの根源(mother of bubble)の米国債バブルがはじけた後は、この国は、株と住宅のバブルが小さく思える程の被害になる」といったのである。
そもそも全てのバブルの根源が米国債にあるという意見は少数派である。大多数は二つの意見に分かれている。まずは債券バブルだけを言う人。この人は、米国が日本のように成長力を失いデフレになってしまうという悲観論を受け入れない。だからその悲観論の証明である債券が今のように買われる状態をバブルと考える。
一方で実体経済がここまで酷いの状態なのに、まだ株価がこの位置にいるのはおかしいと悲観になる人。この様な人はもう成長力は期待できないという見方。その代表は日本の投資家である。
ピータースチーフに代表される少数派は全てがバブルと考えている。その根源は(Mother of bubble)過剰流動性だ。そしてそれが債券市場という避難所で起こった場合、もうその時は「流動性の罠」の状態。つまり金融政策の効果はないと彼は言いたいのである。
実はこの意見が最も悲観的な意見である。なぜならこの状態は、一度死にかけた麻薬中毒患者に、薬を抜く苦しい試練を与えず、更に強烈な麻薬で痛みを取ったその後で起こる現象だからだ。だがそんな意見はウォール街からは聞こえない。なぜなら今のウォール街はカジノ。カジノは流動性を否定しては商売にならない・・。
いずれにしても、その根源をどうするか。FEDの面々も、ニューヨークやワシントンといった都会を離れ、ジャクソンホールの大自然の中で頭を冷やせば多少は冷静になるだろう・・。
そもそも全てのバブルの根源が米国債にあるという意見は少数派である。大多数は二つの意見に分かれている。まずは債券バブルだけを言う人。この人は、米国が日本のように成長力を失いデフレになってしまうという悲観論を受け入れない。だからその悲観論の証明である債券が今のように買われる状態をバブルと考える。
一方で実体経済がここまで酷いの状態なのに、まだ株価がこの位置にいるのはおかしいと悲観になる人。この様な人はもう成長力は期待できないという見方。その代表は日本の投資家である。
ピータースチーフに代表される少数派は全てがバブルと考えている。その根源は(Mother of bubble)過剰流動性だ。そしてそれが債券市場という避難所で起こった場合、もうその時は「流動性の罠」の状態。つまり金融政策の効果はないと彼は言いたいのである。
実はこの意見が最も悲観的な意見である。なぜならこの状態は、一度死にかけた麻薬中毒患者に、薬を抜く苦しい試練を与えず、更に強烈な麻薬で痛みを取ったその後で起こる現象だからだ。だがそんな意見はウォール街からは聞こえない。なぜなら今のウォール街はカジノ。カジノは流動性を否定しては商売にならない・・。
いずれにしても、その根源をどうするか。FEDの面々も、ニューヨークやワシントンといった都会を離れ、ジャクソンホールの大自然の中で頭を冷やせば多少は冷静になるだろう・・。
2010年8月20日金曜日
新勢力 United States 99rs
数週間前、全米のあちこちで99rsと呼ばれる人々のデモがあった。99rsとは、失業保険を99週に以上貰っている人々。本来失業保険は24週が原則だが、2008年の金融危機以降、オバマ政権と民主党議会は延長を繰り返してきた。そして終に2010年には99rs という人々が発生したのだ。
以前紹介したように、アメリカンフットボールのサンフランシスコ49rsは、1849年のゴールドラッシュ元年、サンフランシスコの人口が一気に20倍になったことに由来する。その意味で、99rsは米国が社会主義国家になった元年として、これからも記録されるだろう。
さて、8月21日はちょっとしたイベント、個人的には「ミニキューバ危機」だと思っている。キューバ危機の説明はしないが、今回ロシアの貨物はミサイルではなくプルトニューム。そして行き先はキューバではなくイランのBushehrだ。
ロシアは米国の意向に背き、プルトニュームを平和利用するという前提で、イランの原子力開発の大きな一歩に協力する。一方イランを信用していないイスラエルはこれまでも空爆の可能性をちらつかせてきたが、米国が難色を示した事で思いとどまっていた。
だがこのイベントが偶然か否か、米軍のイラク撤退と重なり、またパキスタンの政情不安といい、暗転しているアフガン情勢といい、個人的には急速に国際情勢を注視せざるを得ない状況なった。
いずれにしても8月の後半は世界は不安定になる事が多い。そして本来なら、事が起こった場合は質への逃避で米債が買われるはず。だが宗教問題でオバマ大統領が苦境になる中、米国の世界に対する抑止力の弱体化が露呈される話だとすると、米債、米株、ドル、この国の未来が試されることになるだろう・・。
以前紹介したように、アメリカンフットボールのサンフランシスコ49rsは、1849年のゴールドラッシュ元年、サンフランシスコの人口が一気に20倍になったことに由来する。その意味で、99rsは米国が社会主義国家になった元年として、これからも記録されるだろう。
さて、8月21日はちょっとしたイベント、個人的には「ミニキューバ危機」だと思っている。キューバ危機の説明はしないが、今回ロシアの貨物はミサイルではなくプルトニューム。そして行き先はキューバではなくイランのBushehrだ。
ロシアは米国の意向に背き、プルトニュームを平和利用するという前提で、イランの原子力開発の大きな一歩に協力する。一方イランを信用していないイスラエルはこれまでも空爆の可能性をちらつかせてきたが、米国が難色を示した事で思いとどまっていた。
だがこのイベントが偶然か否か、米軍のイラク撤退と重なり、またパキスタンの政情不安といい、暗転しているアフガン情勢といい、個人的には急速に国際情勢を注視せざるを得ない状況なった。
いずれにしても8月の後半は世界は不安定になる事が多い。そして本来なら、事が起こった場合は質への逃避で米債が買われるはず。だが宗教問題でオバマ大統領が苦境になる中、米国の世界に対する抑止力の弱体化が露呈される話だとすると、米債、米株、ドル、この国の未来が試されることになるだろう・・。
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