2010年8月20日金曜日

新勢力 United States 99rs 

数週間前、全米のあちこちで99rsと呼ばれる人々のデモがあった。99rsとは、失業保険を99週に以上貰っている人々。本来失業保険は24週が原則だが、2008年の金融危機以降、オバマ政権と民主党議会は延長を繰り返してきた。そして終に2010年には99rs という人々が発生したのだ。

以前紹介したように、アメリカンフットボールのサンフランシスコ49rsは、1849年のゴールドラッシュ元年、サンフランシスコの人口が一気に20倍になったことに由来する。その意味で、99rsは米国が社会主義国家になった元年として、これからも記録されるだろう。

さて、8月21日はちょっとしたイベント、個人的には「ミニキューバ危機」だと思っている。キューバ危機の説明はしないが、今回ロシアの貨物はミサイルではなくプルトニューム。そして行き先はキューバではなくイランのBushehrだ。

ロシアは米国の意向に背き、プルトニュームを平和利用するという前提で、イランの原子力開発の大きな一歩に協力する。一方イランを信用していないイスラエルはこれまでも空爆の可能性をちらつかせてきたが、米国が難色を示した事で思いとどまっていた。

だがこのイベントが偶然か否か、米軍のイラク撤退と重なり、またパキスタンの政情不安といい、暗転しているアフガン情勢といい、個人的には急速に国際情勢を注視せざるを得ない状況なった。

いずれにしても8月の後半は世界は不安定になる事が多い。そして本来なら、事が起こった場合は質への逃避で米債が買われるはず。だが宗教問題でオバマ大統領が苦境になる中、米国の世界に対する抑止力の弱体化が露呈される話だとすると、米債、米株、ドル、この国の未来が試されることになるだろう・・。



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