「日のいずる国」の中国でまた園児殺しがあった。あの大地震で子供を亡くした親の悲痛な叫びもしかり、一人しかいない子供を殺された親はたまらない。昨日のNBCレポートでは、公式にはまだ政府が施行している一人っ子政策を無視し、子供を複数もうけようとする中国人家庭が出始めたという。
これで予定ではインドに抜かれてしまう人口が再び増加基調になるなら、中国の消費経済はどこまで伸びるか判らない。まさに地球にとっての未知の世界だ。だが一方で国民が政府の政策を無視するという事実。これはこの国の根幹を揺るがす事態の到来が、そう遠くない事を示唆する。
一方「日の沈む国」では国民は真っ二つ。米国では2009年に比べ、株が戻った事で2010年はミリオネイラーの数が19%増加した裏で、中間層から滑り落ちた大多数の国民は、先に救済された小金持ちに怒りながら自身が救済を求めている。
人間のマインドがこうなっては国家のシステムをどういじくっても国の衰退は止まらない。80年代以降の消費ブームの中で、流動性を媒介にして金持ちになった(ミリオネラーまで)の小金持ちは、減税の継続を要求し、全く税金を負担する愛国心を示そうとはしない。
そこで、彼等とは別世界の本物の大金持ち(タイクーン)は、ビルゲイツとバフェットが中心になって大金持ちの仲間に寄付を呼び掛けた。
結果40人が参加、総額は50兆円になるという。2人から直接呼びかけを受けた大金持ちの中で、最初の40人に加わらなかったのはジョージスソロスとオファラウィンフィーの2人だけだったとの情報もある。ただこの二人とて独自のフィランソロフィーには熱心である。
一方で40人の中には意外な面々も。まずあのブーンピケンズ。そしてブラックストーンのピーターソン会長とカーライルのルーベンシュタイン会長の二人のプライベートエクイティーの創業者たちだ。なぜなら彼らの業務は日本で言うあの「ハゲタカ」だったからだ。
NHKのドラマにもなった「ハゲタカ」の強欲の印象とは逆に、ルーベンシュタイン氏は殊勝だ。彼は「私と私の家族はこの国(米国)に対して借りがある。なぜならこの国は私たちにずっと素晴らしい機会を与え続けてくれた・・」と答えている。
さすが大金持ちは小金持ちとは違う。だが問題はこの国は今カネを必要としている事。彼らが死んでからでは遅いのではないか・・。
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