2008年11月5日水曜日

小さな変化と大きな変化

まだ米系に在籍してた頃に米国の市場原理の終焉を感じ「視点」を書き始めた。そしてそのイメージが確信に至ったのは余りの流動性に自分自身が慄いた2004年である。そして崩壊が実際に起きた過程のスピードとエネルギーは自分の想像を遥かに超えていた。一方、いつか米国に非白人の大統領が生まれる事を想定はしていたが、オバマの事を初めて其の候補者として紹介したが2004年だった。そこから僅か4年だ。本当にそんな事が実現してしまった。これも想像を超えたスピードだった。

世の中が変わる際のこのマグニチュードとスピードをどうマネッジするか。「先を読む」という事はそう言う事だ。しかし今回その難しさ改めて認識した。そして、昨日はオバマを応援してきた世界中のオバマファンには夢がかなった事になるが、喜びの時間は短い。今日からはこのスピードでこれから起こる事に準備しなければならない。まず株は上がってもあと500ポイント前後。そこからは長く苦しい道のりが待っている。

昨日勝ったのはオバマと民主党だが、その意味は本当の勝者は「資本家から弱者へ」という国是の変化である。実は世界は米国のこの変化に接するのは歴史的に初めてだ。そして過去の民主党政権がどうのこうのと持ち出すのは全く意味はない。なぜならバフェットが言う「右に行き過ぎた修正は左に行き過ぎる事で修正される。」は他でも同じ現象をもたらすだろう。「上がりすぎた価格は下がりすぎる事で修正される。」「喜びすぎた人は悲観のどん底にたたき落とされて修正される。」そして、仮に地球上の人口が増えすぎたなら、それはどういう形にせよ減ることで修正される。

世の中にはこの極端なエネルギーがする。だからこそ昨日の結果となったのだ。我々はこれからその大きな変化の現実に対処しなければならない。オバマの言う変化とは、実はその小さな一部である。

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