2010年10月7日木曜日

狂った果実の時代

ハーバード大学で経済学を教えるジェフリーマイロン教授は、来月に予定されているカリフォルニアでのマリワナ合法化の投票を巡り、どうせなら、全米でLSD コカイン マリワナ等のドラッグ(麻薬類)は全て合法にすべきとのコメントをCATO INSTITUTEのリポートの中で出したという。

理由は、現在米国はドラックの取り締まりに年間3兆円を掛けている。ならばドッラグを合法化する事によって、これらの経費が浮き、更に酒や煙草と同じくドラックに税金を掛ける事で今度は年間4兆円の税収が見込めると言う計算らしい。

教授は、米国では既に取り締まりなど意味がない程のドラックが出回っている。実際は誰でも普通に買える。ならば、合法化で米国の財政は7兆円も改善するならなぜやらないのかという考えだ。これが世界最高権威の学問の府の教授のコメントである。

このブログでは以前、合法と非合法の合間のグレーゾーンで暗躍する山口組を例にとり、彼らを表の経済に出し、(つまり合法化を促す)まじめな邦銀では太刀打ちできないゴールドマンサックスに立ち向かわせた方が賢いとアドバイスした。本気ではなかったが、教授の意見の本質はまさに同じではないか。

まあどう思うかは自由。だがこの話は元々過剰流動性というステロイドでの打ち過ぎで崩壊した経済を、緊縮して立て直す痛みには耐えられないという理由で更なるステロイドを打つと宣言している「元」金融の最高権威のFEDと同じ立場である。

これが今の米国の権威の意見なら、それはそれで今後の米国の本質を象徴するいい話だ。

キリスト教国家でありながら、聖書の教えさえ無視し、快楽によっての成長を是とした米国。仮にこれで成果があったとしても、それは「狂った果実」だろう。

こんな国と今までと同じ感覚で付き合っても、馬鹿を観るのは真面目な自分であることが、何故日本人は判らないのだろうか。






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