2010年11月9日火曜日

世界最大の民主主義国家

そう言えば、オバマは大統領就任後から立て続けにワシントンで各国の要人との会談をこなしたが、ホワイトハウスでの最初の公式晩餐会は、インドのシン首相夫妻を招いてのものだった。そして今、インドを訪問中のオバマ大統領は、インドを国連安全保障理事会の常任理事国に推薦するなど、相変わらずインドに特別気を使っている。

これはインドが民主主義国家としては世界最大の人口を誇る超大国である事実への敬意だけでなく、実は似た者同士で既にステークホルダーの補完関係が出来上がった米中関係と比べ、米国は対インドでまだ完全にエッジを握っていない事の証明だろう。ただ今回オバマは米企業のインド内での大量採用と引き換えに、ボーイングが絡む大型案件をインドに売り込む使命もあるらしい。

いずれにしても、ここまで米国がインドにへりくだっていては、インドの仇敵であるパキスタンと米国との関係は修復不可能か。米国は既にアフガニスタンからの撤退を表明している事からも、パキスタンはインドの敵としてではなく、中国の属国としてこれからは米国は対処するのだろう。だがそん中でも米軍や多国籍軍の無駄死には続き、何よりも地元住民への誤爆も終わらない・・。

ブッシュ時代への反動もあり、オバマ政権と民主党はこれまでイラン以外には決定的な敵を造らないでいた。その政策は今のところ国際社会の批判に晒されてはいない。だがここまで米国の外交に軸が見えないと、そのUNWINDに対してもそろそろ準備が必要。まあ米国のご機嫌をうかがう事が何よりも優先する今の日本には、何の事か判らないだろうが・・。


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