2014年4月9日水曜日

崩壊しないバブルの支配者 (レターの部分抜粋)

(マネー原理プロをリニューアル休止中のため、こちらに部分抜粋を掲載しています)






手のひらにのる茶碗(添付)。この茶碗に39億円を払う人がいるのは、(サザビ-ズ香港)普通ならバブルのピーク。

あるいは、世界の金持ちには、戦国時代(ゲームオブスローン)、城と茶器を交換した武士と同じ感覚が生まれているのだろう。

でもこのバブルの恩恵は、実感として一部にしか届いていない。

もし崩壊するなら、米国では中間層が生まれたとされる1950年代以降では初めてのパターン。

アメリカがおかしくなると、世界もおかしくなる。そうなると政治は大変だ。

庶民の怒りはそれぞれの国を社会主義へ大きく前進させるだろう。

それがいやなら、昔なら戦争でもするところ。でも今はそんな事は出来ない。

先進国では国民は平等に政治に参加する。特に女性の影響力が強大になった今。昔と同じことは起きないだろう。

いずれにしてもこのバブルは中央銀行バブル。

ここではずっと主張しているが、市場原理の掃除屋のジム チャノスもどうやら同じ意見だ。(添付チャート)

このバブルは米国が、FEDだけに許されるポンジースキームで、いわゆる金融システムの危機を乗り切ったところから始まった。

そして予想通り、恩恵が全体にいきわたる前に、一部ではピーク時の特有現象がでている。

例えばジャンク債の指標であるメリルのハイイールドインデックスと、最も安全で、世界のベンチマークの米国10年国債の金利の差はリーマンショックの前と同じレベルまで縮小している。

また2年前まで大騒ぎしたギリシャやスペインの国債の利回りも縮小、実質は破産状態と言われるプエルトリコ債さえ8%・・。

これらは金余りの中のリスク感覚の麻痺。(金融機関のレバレッジが低いので、システムの連鎖危険は少ない)

20年間ずっとデフレで、やっと希望が見えてきた日本に、ここでまたバブルが崩壊の話題は酷。

それでも巻き込まれないためには、現状認識は重要だろう。

前回のバブル崩壊では、冷戦後のグローバル化の過程で、米国の金融機関のTOO BIG TO FAILは完成、(クリントン)、そこに行き過ぎた規制緩和があった。(ブッシュ)

ここが破裂すると、システム救済で、皮肉なことに、まずそのシステムに関係する上位1%の層を救うことになる。つまり、問題を起こした人を真っ先に救済しなければならない。

率先したのはFED。結果、99%とは裏腹に、先に1%にバブルが発生するのは自然だ。

そのコストが、大統領としてのタスクはこなしているはずのオバマの支持率。(下がり続ける)

まあTOO BIG TO FAILを許した時点で、アメリカの伝統的な資本主義は終わっている。

今はグローバルな(ユダヤ)コネクションが世界を支配する信用(資本)主義の時代。

仮にこれをバブルなら、支配者層はこのバブルは崩壊させてはならないと考えるのは当然だ。

そういえばサマーズも、ある程度のバブルは必要だと言う趣旨のことを言っているが、最近のIMFのリポートはまさにこのバイアス。

結果、世界は「エリジウム」のような二重構造にになるか、あるいは逆に平和的社会主義へ。

前者なら株は上がるが後者では上がらないだろう。ではその中で日本はどんな国を目指すのか。

そもそも自分が生きている間に、真の国益がはっきり判るケースは少ない。なぜならみんな自分が中心。

その自分の集団が、民主主義は正しいと思い込んでいる。

そんななか、先日ジャパンテレビでの杉原千畝特集(NHKプロファイラー)をみて、改めて一人の日本人として彼の先見性に感謝した。

シカゴ郊外に米国では最も大きいとされるユダヤ迫害記念館がある。

5年ほど前に開館した建物内では、ヒトラー侵攻から、ユダヤ人に何が起こったを回廊で時系列見せるレイアウトだ。

そして、出口近くに来ると、杉原千畝のコーナーがある。彼はヒーローとして扱われている。

彼の功績は、こちらでユダヤ人と関わった経験があれば身近に感じる。

金融には特に多いユダヤ系。経験では「日本人が嫌い」というタイプのユダヤ人にあうことはなかった。

もしかしたら、日本人はカモと思われていたかもしれない。いずれにしても、杉原のことは皆が知っていた。

ただ個人的に杉原千畝は、「ヒューマニズムの人」という印象が強かった。ところが、特番は、その裏にあった彼の先見性にフォーカスが当たっていた。

彼が残した記録では、「世界に隠然たる力を持つユダヤ人を、このまま見殺しにすることが、
将来日本の国益になるのか」と言う趣旨の記述がある・・

「職業軍人グループの、対ナチス協調に迎合することによって、全世界に隠然たる勢力を擁する、ユダヤ民族から永遠の恨みを買ってまで、旅行書類の不備、公安配慮云々を盾にとって、ビザを拒否してもかまわないが、それが果たして、国益に叶うことだというのか。」  直文から


米国にきて21年が過ぎた。この間バブルの崩壊を2度経験した(ドットコムと住宅)

現象面はいろいろあったが、この間の変化を一言で言うなら、建国の精神が終わり、ユダヤ系によるアメリカ支配の完了だろう。

もちろん米国内のユダヤ系もいろいろ。だが何よりも人間として基本的に優秀な人が多い。

だから、彼らがアメリカを支配するのは必然だと思う。

むしろ個人的にユダヤ人が嫌いではないし、世界史的にみても、旧約聖書から始まって、4000年の彼らの壮大な歩みの完成期に自分は偶然生を受けたのではないかと興奮さえする・・。

外交官としてはエリートはなかった杉原。だからエリートによって彼は外交官をクビになった。

でももし彼がいなかったら・・。

これからの日本の国益は日本人が自己責任で考えるとしても、

この20年のアメリカの変貌を目の当たりにした立場としては、杉原千畝がいなかったケースを考えるとゾッとする・・



0 件のコメント: