NHKスペシャル「マネー資本主義」の第二回を見た。そして見てびっくりした。理由は元々はこの「視点」で使った比喩が番組の冒頭で使われていたからだ。それは金融危機直前のデリバテイブの想定元本が6京円。その金額を1万円札で積み重ねていくと、地球から月までの距離を超える・・とした表現である。
番組では映像を用いて松平アナウンサーがそのインパクトを印象付けていた。NHKにその表現をパクられた証拠はないものの、以前書いた雑誌記事ではわざわざその表現を入れるように依頼されたのでNHK関係者が記事を読んだ可能性はあるだろう。まあ仮にパクられたとしても悪い気分はしない。ただ真実とはその表現の仕方によって様々な現象を引き起こす事を認識する事が重要だ。
その意味では米国が既に破産状態にあり、その政策は国家にだけ許されたポンジースキームの上に成り立っている事をどう表現するかは重要な課題だ。本当はその事に触れないのが一番。皆が触れない事で世界の平和もう少しだけ引き延ばせる相互利益がそこにあったはずだ。だから今頃になってその協定を破るの必然性が私には見えない。
そういえば共産主義体制下のソ連でも同様の協定が存在したという。当時「スターリンは馬鹿だ」という事は皆が知っていた。でも誰もその事を口にしなかったらしい。そしてその協定を破ろうとした者がどうなったかは言うまでもない。では現代において今回この「米国の真実」の扱いはどうなるのか。代替がない以上はパニックになるのはまだ早いと考えるが、市場は必然性が見えずとも突如崩壊するものである事を昨年経験した。今回も安易に高を括るのは亀裂が入り始めたフーバーダムの上に立つ様なものである事を覚悟しなければならないだろう・・。
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