1フォーカス(フォード) 2カローラ 3シビック 4プリウス 5カムリ・・
ここに挙げたのは、米国で新車販売の促進剤となっている政府の還付金「CASH FOR CLUNKER」を目当てに新しく購入された新車の上位5車である。これをみると、1位にフォード車が入ったものの、売れているのはやはり日本車だった。
トヨタやホンダは既に米国で車を造っている。従って彼らを純粋な日本車と考える必要はないが、この状況はGMとクライスラー株を保有する米国政府としては好ましいとは言えない。トヨタとホンダはいずれ何らかの調整があると覚悟すべきだろう。
ところでその「CASH FOR CLUNKER」の追加予算の2B(2千億円)はどうやら上院でも今週中にも認可される見通しとなった。まあ考えてみれば当然。そもそもこれだけ評価が高い政府の救済案に米国がこの程度の予算しか組めない事がおかしいのかもしれない。米国で2千億円という金額は成功したファンドマネージャーの1年のボーナスである。(2006年以降1~2千億円の報酬のファンドマネージャーは複数出ている。ルネッサンスのジムサイモンや金融危機を逆手に取ったジョンポールソンなど)
そして米国は昨年AIGだけで10兆円規模の救済をした。結果、世界の金融システムは救われた事になっているが、一方でAIGのCDSの取引先だったGSも救われ、その後GSは勝ち組として様々方面で救済からの収益を重ねる事ができた。この結果GSは1兆円を上回る規模のボーナスを今年社員に支払う予定である。(平均すると社員一人当たり7千万円)
ただこれは何かがおかしい、そう考える米国人が増え始めた。GSはAIGが救済された事と、自分達が儲かった事を結びつけるのはおかしいと主張する。だがNY TIMESはほとんど毎日このGSの記事を特集してGS包囲網を築き始めている。この様な逆風に対してGSの会長は社員に対して「貰ったボーナスで高額の買い物をするな」との御触れを出した。これも変な話だ。どこかに後ろめたさがある事を自分で証明している。
個人的には金融しかない米国では、救済される事で結果的に金融機関が大儲で終わる事はシステム上は自然と考える。よってその場合には特別な税金を金融機関にかけて調整するのが最もフェアだと考えるが、ただいずれにしても日本人の感覚からはこの国はどこかおかしいままだ。その矛盾はこれからじっくりあぶりだされるか、あるいはこのまま突っ走ってもどこかで突然死が待っているだろう。なぜならそれが過剰なマネーに支えられた世の中の宿命だからである。その意味では途中で誰がうまく立ちまわり、また誰が馬鹿をみるかはそれ程重要ではない。宇宙の原理は最後に帳尻を合わせに来るだろう・・。
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